羊たちの沈黙(1991)

FBI実習生のクラリスが最近起こっている連続
殺人犯についての助言を得るために、
元精神科医の猟奇殺人犯、ハンニバル・レクターと関わり、犯人を無事制圧する話し。
昔、小説を読んだが、ほぼ内容を忘れていた
ので、新鮮な感覚で観た。

なにより、レクターの頭はいいが、異常なことが
透けて見える、気持ち悪いインテリ感が
素晴らしい。
また、逃げる際の手段がある程度予想は
ついていたが、こちらの予想の斜め上を行く方法であったことにそう来るのか、と驚かされた。
そこにも異常性を含めてきた。

犯人は幼児性を持ち、執着するタイプの異常者。
シリアルキラーはあるルールに基づいて殺しを
行なうが、理性に基づいた美学によって行なう者、あるものを求めてその条件に合う者を
手に入れたい者、誰でもいい者などいくつかの
種類がいる。この犯人は美学に基づくタイプではなかった。
一方、レクターはおそらく理性で動いているが、その過程で邪魔をした者に対して情けを見せる
こともなく、物を片付けるかのように殺す、
いわゆるサイコパスタイプだと思われる。
主人公はレクターに気に入られており、犯人には
直接脅かされたにも関わらず、観終えた時に
より怖いと感じるのはレクターであった。

また、主人公がこの件に関わる羽目になった
理由など、周りの人間の醜さも印象的だった。

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