絵本「ハイフン」
あるところにハイフンという恐ろしい怪物がいました。
ハイフンは町をあらしては去っていきました。
ある町にマーロという男の子がいました。マーロは勉強中でした。そしたらハイフンがせめてきたのです!
「キャー」「わー」町の人々はおおさわぎです。
マーロもノートを持ってにげだしました。でもマーロは転んでしまいました。ハイフンはマーロのすぐ近くにきています。ハイフンはマーロがもっていたノートのローマ字を指さして「これ切ってくれ」といいました。
マーロはびっくりしたけど言うとおりに切ってハイフンにあげました。するとハイフンはぺろりとべろにつつんでたべました。マーロはこんどもびっくりしました!
そしてハイフンに事情を聞きました。ハイフンは、「ぼくの食べるものはローマ字。でもどこにもローマ字がないんだ。だから町を探したけどやっぱり見つからない。すみからすみまで町をあらして探したけど、見つからない。本当はあらしたくなかったけど、食べないと生きていけないんだ。」マーロは、「この町には、ローマ字を学ぶ人が多いから、ここに住めるようにぼくが市長さんにたのんであげるよ。」といいました。
でも、市長さんは「あんなあぶないものこの町にはすませられん!」ことわりました。
マーロはとぼとぼと、ハイフンを連れて、ほかのすませてくれる町を探しに行きました。途中でローマ字が覚えられない女の子がいました。そこで、ハイフンはローマ字をおしえてあげました。すると、その女の子はすらすらとおぼえられるようになりました。それを見ていた市長さんは、マーロとハイフンをよんで、「この町でハイフンを住ませてやってもいいぞ。でも、一週間に一回、学校に通ってもらって、みんなにローマ字を覚えさせてくれたらいいぞ。そしてマーロ、お前にはハイフンを家でかってもらうぞ。いいな?!」といいました。二人は言いました。「はい。約束します。」
それからハイフンとみんなは幸せに暮らしました。