ガレージを建てた 1 - 予算とか概要 -
経緯、費用、コツや反省点を書いていく。
はじめに
この怪文書は、フツーのサラリーマンが「ガレージほしい!」と思い立ってから実際に建てるまでの手続、予算、やったことや反省点を記載し、「ガレージほしい!」という "男の子の夢" を叶える助けになることを祈り記載したものである。
実際にかかった金額、使った資材、土地探しの時にどんなことを考えていたか、具体的な数字もなるべく記載した。
結論
まず建ったもの、かかった金額、維持費を書く。私の場合は土地の形状の都合で建物の代金が高かったので、地方で土地が余りまくっている御曹司はもっと安く建てられるから本編を読んでね。
建ったガレージの寸法
- 床面積 69m2
- 幅 8.0m
- 奥行 8.6m
- 有効間口 5.5m(2.7m x 2)
かかった金額
計 799万円 + 設備(コンプレッサー、床の塗装、仮設トイレ等)
- 土地: 278万円(端数省略)
- 建物: 478万円
- 電気工事: 43万円
※土地の形状によっては建物代は100〜150万円くらい安くなるよ。
維持費
維持費は 10万円/年くらい。内訳はこんな感じ
毎月の部
- 電気代: 1,500 - 3,000円
- 水道代: 400円(自宅から水を運搬、消毒液代金、燃料費)
毎年の部
- 仮設トイレ・汲み取り料金: 5,500円
- 土地固定資産税: 45,000円(敷地150平米・評価額350万円)
- 建物固定資産税: 20,000円
ここから本題
ガレージを建てたかった経緯
実は、当初の目的は、ガレージを夢で終わらせるためだった。いくらあればガレージが建つのか知り、現実に打ちのめされるためにそろばんをはじき始めたが、意外な金額が弾き出されてしまったため、諦めの悪いオタクが、気づいたらガレージを建ててしまったのである。
世の中のガレージ商品の紹介
いくつか検討したガレージを紹介する。
イナバ ガレーディア
道路からの間口の広い土地なら迷わずこれだろう。後述のイナバの農業用倉庫と比較して価格は約50〜60%とお手頃なのに、幅も奥行も高さも豊富で、一番大きなものでは奥行6.27mもある。しかも、奥行さえ同じなら、違う幅でも、何棟でも連結できる。私も間口の広い土地があれば迷わずこれにしていた。
例えばこんな感じで、有効な奥行が6.0mもあると自動車のメンテも洗車拭き上げも楽だよねえ。
イナバ製作所 ガレーディア
https://www.inaba-ss.co.jp/monooki/lineup/D_GR/size.html
イナバ 倉庫・ガレージ SGNシリーズ
うちのガレージがこれ。地方の農家によくある大きな農業用倉庫である。高さは3.0m以上、奥行は5.8mから最大のものは8.6mもあり、一番長い超ロングボディのマイクロバス(全長7.8m)さえ入る。連結は、幅3.3mを1棟とした単位で5連結までできるそうだ。
これはガレーディアと違い間口の選択肢が少ない代わりに、0.5棟ぶん増設できるオプション「前面壁ハーフタイプ」があるため、敷地ギリギリまで建築することができる。私が買った土地は2.5棟がギリギリ入る寸法なのでここれを使って建築した。このオプションはすごく助かったので、今でもイナバさんありがとう!と思っている。
イナバ製作所 倉庫・ガレージ
https://www.inaba-ss.co.jp/monooki/lineup/D_SG/index.html
ヨドコウ ヨド倉庫
次点で考えていたのがこれ。間口・奥行の延長・切縮めが20cm単位でできる上に、奥行は8,319mmまで延長できる。私が検討していた時はたしか7,300mくらいまでしか延長できなかったので見積もりしなかったんだよね。選択肢が増えた。すごい。
間口も200mm毎に切り詰めができるので、イナバの0.5棟でも大きいがあと少しスペースがほしい、という人はヨドの方が良いかも。
ヨドコウ ヨド倉庫
http://www.yodomonooki.jp/products/garage/souko_soa/
なお、更にデカい倉庫として、ヨド大型倉庫もある。こっちは奥行7.4〜9.2mまで選べるが、お値段が張るのでなかなか厳しくなってくる。
ヨドコウ ヨド大型倉庫
http://www.yodomonooki.jp/products/garage/souko_lp/index.html
なお、私は敷地の都合上、奥行を最優先せざるを得ず、大きな農業用倉庫しか検討していない。世の中には工場でつくられるプレハブ品でもイナバ・アルシアなどかっこいいガレージもあり、設えや外観にこだわる方は各自調べてほしい。
イナバ製作所・アルシア
https://www.inaba-ss.co.jp/monooki/lineup/D_DR/index.html
ガレージを収めるにはどれくらいの土地が必要か?
民法で、建物を建てる場合には隣地から50cmは離さなければならない。自治体によっては更に厳しいところもある。砂利を敷くため運搬するのに一輪車を入れる、将来の修繕や裏手の草むしりのための出入りを考えると、90cmくらいはほしいところである。
また、前面道路からの距離も大切である。ガレージのシャッターを開けるまで、一時的に自動車を停めておかねばならない。袋小路ならまだしも、往来がある以上は道路を塞きたくはない。また、荷物の出し入れにも駐車スペースは必要である。建物と並列に停める場合には幅2.5mほど、建物に対して直角に停める場合は車体+20cm、できれば将来的に大きな車へ買い換えることも考慮して、スペースには余裕をもっておきたい。
下側の赤い枠のスペースを指す。
後ほど土地探しをする際、見つけた土地に対して建てられるガレージの大きさを算出する際に、この数字を使用することになる。
基礎・土間コンクリートとお値段の話
ガレージは、ガレージ本体だけでは建たず、基礎が必要である。建てるモノによっては基礎のほうが高い。単価の目安はこんな感じだが、場所による、建材価格の上昇、狭い路地の奥へ運ぶ際の小運搬費用がかかりうるので、あくまで目安としてほしい。特に最近は金融緩和により不動産開発が多く、建材の価格が上がっている印象がある。
- 布基礎:
1m3毎に25,000円。基礎は壁に沿って立ち上がるので、建物の外周をそのまま掛ければよい。
- 土間コンクリート:
1m2ごとに10,000円
- 前面外部コンクリート:
1m2ごとに10,000円、ガレージ出入口から3mくらいはコンクリートになってるとうれしい。
- 残土処分:
4,000-8,000円/m3。基礎は土中に埋まるため、そこにあった土は不要なのでどこかへ捨てなければならない。業者によってバラツキは大きいが、異常に安い場合は不法投棄されている可能性が否定できないので、残土受入証明書をお願いすることも検討したい。体積は現地の土の厚さと面積を掛けるが、掘ってダンプに積むと30%ほど体積が増えるので1.3倍で計算する。
- 現地調査・重機回送費:
ざっくり10万
他には以下のような項目があるが、そんなに高くないので誤差とする。
- 砕石
- 独立基礎(ガレージ内に必要な補助柱用の基礎)
試しに、前述のこのガレーディアの基礎を計算してみたら150万くらいになった。
内訳はこんな感じ
土間コンクリートの厚さについては、指定しなければ t=120mm で出してくれるはずだ。うちもそうだった。将来的に自動車整備のために二柱リフトを検討しているならば、強度を増すために t=150mm でお願いしても良いかも。(120mmで大丈夫っすよー!自動車工場でもマセラティやアストンマーティンの車持ち上げてますよー!とも言われた)
先ほどのガレーディアだと、土地価格さえあれば、上モノが250万あれば建つかなあという感じだ。
- 本体: 定価ベースで85万
- 基礎: 150万
- 諸経費: 15万
もう少し大きなガレージとなれば予算は膨らむが、更に連棟した場合でも駐車スペースとして土間コンクリートを省いて砂利敷きにすれば節約できる。何となくの予算感の掴み方はご理解いただけただろうか?
次は土地探し編である。
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