間欠性外斜視は鍼灸で治せるか?我が子のチャレンジ記録
自己紹介
私は8歳の娘を持つ父親です。(2023年現在)
2020年、5歳のときに斜視の症状が出始め、2年間は眼科での視能訓練を経て、現在は鍼灸院でも治療を続けています。
現在の鍼灸院は3院目ですが、少し数値が改善している傾向もみられます。
このまま鍼灸の治療を続ければ、完治するのか、しないのか?
100%直らなくても、ほとんど気にならない程度のレベルまで回復するのか?
治療を続けている間は数値がよくなっても、治療を止めたとたんに元に戻ってしまうのか?
この先、何年かかるかわかりませんが、検証を続け、この場で公開していきたいと思います。
また、斜視のお子さんを持つお父さん、お母さんに向けて、これまでの記録を公開し参考にしてもらえる部分もあるかもしれません。
逆に、どこどこの鍼灸で斜視が良くなった、というような情報もお持ちでしたら、ぜひお寄せいただけるとありがたいです。
長い文章になりますので、最後までお読みになるのは苦痛かと思います。
最初に、発症から現在の状況まで年表形式でまとめます。
鍼灸や東洋医学、カイロプラクティックで鍼灸を治したいと考えている人のためのLINEグループを作りました。よかったら情報交換しましょう。
https://line.me/R/ti/g/KcWEvyw32c
斜視の年表
<発症期>
2020年8月 斜視発症
2020年9月 近所の眼科で検査>経過観察
2021年3月 新横浜の視能訓練士がいる眼科で検査
偏位量は30くらい
間欠性斜視の診断>手術の提案
2021年11月 川崎市の視能訓練に力を入れる眼科で検査
間欠性斜視の診断
偏位量は最大35~40
<視能訓練期>
2022年1月 アイパッチ治療を開始
立体視、輻輳は問題なし。ただし抑制あり
2022年2月 アイパッチ治療の効果で早速、
偏位量が25まで改善
2022年11月 自宅での融像・輻輳訓練開始(斜位を固める)
2023年1月 抑制が取れたとして、アイパッチ治療の終了
偏位量20まで回復
2023年5月 融像・輻輳訓練終了
アイパッチをしなかったため、偏位量は25まで戻る
2023年8月 眼科の定期検査
偏位量は35まで戻ってしまう。
<鍼灸治療期>
2023年11月 大和市の鍼灸院で治療を始める。
治療直後は明らかにズレが少なくなり、その状態が3日ほど続くが、しばらくすると元に戻る。
この鍼灸院の初診時に、意外な因果関係を指摘される。
斜視が発生した1か月前の2020年7月に、環軸関節回旋位固定(第1頸椎の亜脱臼)を発症しており、それが外眼筋や動眼神経へ損傷を与え、斜視を発症したのではないかということ。
実際に首の頭半棘筋(とうはんきょくきん)を触ると、少し異常な凝りが見られるという。
この鍼灸院は複視治療が専門だが、複視患者も同じような傾向があり、複視と同様な施術が斜視にも適応できるのではないかという見立てであった)
2023年11月 眼科の定期検査
偏位量が35~40まで戻ってしまう。鍼灸の効果はなかったか?と落胆する。
2023年12月 鍼灸治療を継続
鍼灸治療直後は2~3日ほど、明らかにズレが少なくなるため、週1回ペースで通うことにする。
ズレの有無とは別に、娘自身も眼球のコントロールがしやすそうな印象を受ける(左右に視点を切り替えるとき、スッと自然に動かせる)
先生は週に2~3回通って欲しいとのことだが距離的に無理なので、土曜日だけ通うことに
2023年1月 鍼灸治療後を継続
治療後もあまり改善しないこともあるが、よくなることもあり、一喜一憂せずに長期戦で通うことにする。
2023年2月 週1回の鍼灸院、自宅でのセルフケアを開始。
鍼灸師に教わった頚椎への指圧を自宅でも実践
更に、ツボに円皮鍼(家庭用のシール状の鍼)を貼ることにする
2023年3月 週1回の鍼灸院、自宅でのセルフケアを継続
自宅でのセルフケアも継続。その効果が表れたのか、日々の生活で目のズレが目立たなくなる。
2024年3月 眼科の定期検査
偏位量が25まで回復
視能訓練士も少し驚く。家族は喜ぶ。
2024年4月 週1回の鍼灸院、自宅でのセルフケアを継続
2月頃に比べて、眼のズレが目立つ日もあり症状に波がある。ただ鍼灸開始前よりはズレの頻度は少なく、偏位量も小さくなっている様子。
2024年5月現在 試行錯誤しながら、鍼灸治療継続
斜視になった経緯
生まれたときから5才までは、斜視の傾向はありませんでした。
身内にも斜視の者はおらず、原因もまったくわかりませんでした。
最初に斜視っぽい症状が出ているなと感じたのは、2020年の8月頃。
自宅でも時々、眼の焦点が合わなくなることが増えてきました。
また保育園の写真でも片目だけ違う方向を向いているものが散見されるようになりました。
これはおかしいと、近所の眼科(横浜市内)に通い検査を受けると、斜視の傾向はみられるが、自然に治るようなこともあるので、経過観察して下さいとのことでした。
視能訓練というものを知る
そこから時は過ぎ、半年後の2021年の春頃です。
一向によくなる傾向もみられないため、何かしなければいけないと思い、インターネットや書籍でリサーチを始めました。
そこで、視能訓練というものを知り、新横浜に視能訓練士のいる眼科を見つけたので、そこに行くことにしました。
そこでの検査結果は、間欠性斜視とのことでした。
斜視は訓練では治らず、手術しかないとのことでした。
視能訓練も、軽度の斜視なら適応できる場合もありますが、娘の場合は左右の偏位量が30以上あるので難しいとのことでした。
また視能訓練をすることで、近視になる可能性も指摘されました。
斜視の手術を提案される
そこの眼科の先生からは、斜視手術を提案されました。
斜視手術は、昔からある長い歴史のある治療法で、特別難しい治療ではないこともわかりました。
しかし、かなり痛みを伴うことと、まだ5才なのでもう少し成長してからでもいいということだったので、しばらく様子を見ることにしました。
そこから、手術以外の治療法も色々と調べることにしました。
一般的な書籍では情報が限られるので、『眼科ケア』という医療従事者向けの雑誌や、論文なども探すようになりました。
調べを進めると、視能訓練でも斜視が治ることもあるという事例を見つけました。
近くで探すと、川崎市に視能訓練士が多数在籍する眼科があり、そこを訪ねてみることにしました。
視能訓練を始める
2021年11月に、その病院を訪問すると、かなりベテランの視能訓練士の方が出てきてきました。
30分ほど検査をおこなうと、検査結果が伝えられ、左遠見(右固視)40、右遠見(左固視)35の偏位量がある、間欠性斜視だと診察されました。
立体視はできているものの、抑制がかかっているとのことでした。
抑制というのは、左目がずれて焦点が合わないので、右目だけで見るようになり、左目で見える像を脳の中で消してしまう現象です。
ちなみに右目がずれていることもあるので(交代制斜視)、そのときは左目で見える像を消してしまいます。
視能訓練に関しては、偏位量が25を超えると適応外だが、抑制も治療した方が良いし、挑戦してみる価値があるとのことでした。
この訓練士の先生は、かなりの情報量と経験をお持ちで、『眼科ケア』などにも執筆した経験があるとのことでした。
これ以上の、視能訓練士の方はなかなか見つからないのではないかと思い、任せてみるのがいいのではないかとの結論になりました。
アイパッチ治療を始める
2022年の1月、保育園の卒業間近。年長のときです。
そこからアイパッチ治療が始まりました。毎日3時間はアイパッチをつけるように指示されました。
期間は通常3か月くらい。長ければ1年くらい貼り続けるそうです。
アイパッチは毎日交互に貼ります。
時間はいつもでいいのですが、日中は運動したり、道路を歩いたりして、片目が見えないと危ないので、帰宅後の17時~20時にかけて貼ることにしました。
数値は1か月で改善し始めました。
アイパッチ開始前は、
左遠見(右固視)40
右遠見(左固視)35
まで悪化していましたが、アイパッチ1か月で、
左遠見(右固視)30
右遠見(左固視)25
まで改善していました。
アイパッチの効果に驚きましたが、視能訓練士によればこれは一時的なもので、アイパッチ治療が終わると、元の数値に戻る可能性があることも説明されました。
ただ、日々の生活で、眼のズレを感じることはほとんどなくなっていましたので、このまま治癒してほしいと心の中では祈っていました。
まだまだ続きます。
週1位のペースで更新します。
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