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子育てについての法話

【臨時法話】
今日、檀家の仏壇参りに伺うと、50代の母親から「わがままに、やりたい放題、したい放題に育った娘が、まもなく子供を育てる立場に。育てられるでしょうか、住職」と。対し拙僧「偶に、この手の相談を受ける事がありますが、大丈夫ですよ、娘さんは自分よりも、もっとわがままを、これから相手にしていかなきゃならんから。自分のわがままを相手にする暇などないですから。育てられた経験しかないものが、育てる経験をもらって、反対に子供から立派な親に育てて貰えるから、心配しなくて大丈夫だよ」と。

更に拙僧「我々の様な住職も、檀家さん達から育ててもらっている人間だよ。ドクターは患者さん達から、教師は生徒さん達から、師匠はお弟子さん達から、会社でも上司は部下から、育ててもらってるんですもんね。自分が育てていると思ったら大間違いですよ。上に立っている人達、所謂、親といわれる立場の人達、医者、上司、師匠、学校の先生、住職もそうかな、自分が育ててもらっている立場であるを、認識する事が大事ですよね。人格形成には、この関係性は、お互い非常に大事。昨今は、少子化の問題により、この関係性が保てなくなってきましたよね。拙僧周囲の狭い範疇(檀家、知人)での見解ではありますが、家庭の中を見ても、個人の資質を見ても、皆が皆とは言いませんが、人格形成に大きな影響が出ている様に感じますよ」と、この50代の母親に。

【名付け】
檀家の若者が「住職さん、昔の名付けはわかりやすいものが多いですよね。私の爺ちゃんは『留夫』というんですが、まあ、そう願ったんでしょうが、爺ちゃんの妹さんも『留子』と。いやいや、親の願いを生まれたての赤子に託してどうする、という話ですよね。親自身が自重しろよ、という話ですよね」と。

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