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【詩】悲しみはそこにあるから

表現なんか出来ないけれど
あると感じられるもの

世界なんてまだ何も知らない子供が
お母さんに抱きしめられて
泣き止んだ時

道端で
名前も知らない小さな花が
春の光に輝き
風に揺れていた時

思いを寄せるひとの優しい言葉に
心が動いて
瞳を閉じ
うつむいた時

悲しみは目に見えないけれど
悲しみは耳に聞こえないけれど
悲しみは手に触れることはできないけれど

あると感じられる

いつもではないけれど
ふと

美しさを感じると
なぜか
そこに悲しみは宿っている