【詩】猫パンチを食らう
猫パンチを食らう
愛する人の浮気に深く傷ついて
ひとり家に帰って来て
迎えに来てくれた
愛猫を抱き上げる
頬をすり寄せる
あまえくらいだよ
ぼくの気持ちを理解してくれるのは
猫パンチを食らう
もう駄目なんだろうか
壊れてしまった関係は
修復不可能なんだろうか
やり直せないんだろうか
愛猫の背中をなでなでする
解るよね このやるせなさ
いっしょに泣いておくれ
猫パンチを食らう
どうしてもあきらめ切れない
自分でも解ってる
情けない
自己嫌悪だって感じてる
愛猫の頭をなでる
おまえだけは
いつも慰めてくれるね
愛猫の前足が一閃する
ほほに三つのみみずばれ