見出し画像

【詩】出会っているのに気付かない

数十年という隔たりが
そうさせるのだろうか

懐かしい顔の数々

多くは過去に消えたが
いつまでも残り続ける
大切な人と思い出

この街で

再び戻ってきた
この街で

再会がないのは
どうしてなのだろう

それほどに時が
経ってしまった

そのように
納得するしかないのか

もし

出会っているのに
気付かないとしたら

忘却よりも遠く
悲しみよりも哀しく

涙を流す機会は
失われたまま