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【2021 J1 第2節】横浜F・マリノス vs サンフレッチェ広島 プレビュー

まず初めに、開幕戦のプレビューを多くの方が読んでくださり、多くの反応をいただきました。ありがとうございます。励みになりました。これからもよろしくお願いします。

この記事はマリノス視点で進行していきます。

チーム状況

・横浜F・マリノス
順位:19位 勝点:0

出場微妙:和田、喜田、エウベル

今節が2021シーズンリーグ戦初のホームゲーム。
3/3(水)にルヴァン杯 Home ベガルタ仙台戦 1-0で勝利。中3日で今節を迎える。次節リーグ戦 Away アビスパ福岡戦を中2日で控える。
・サンフレッチェ広島
順位:10位 勝点:1

新加入選手 (前所属チーム)
 No.37 FW ジュニオール サントス (柏レイソル)
 No.27 MF ハイネル (期限付き延長 トンベンセ)
 No.41 MF 長沼洋一 (復帰 愛媛FC)
 No.15 MF 藤井智也 (立命館大)
 No.33 DF 今津佑太 (ヴァンフォーレ甲府)
 No.22 GK 川浪吾郎 (ベガルタ仙台)

3/3(水)にルヴァン杯 Home 清水エスパルス戦 0-0の引き分け。中3日で今節を迎える。次節リーグ戦 Home コンサドーレ札幌戦を中2日で控える。

予想スタメン

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この記事に出てくる各ポジションの表記名は上図のものを使用します。
(※但し、各ポジション左右関係なく、両サイドの選手に言える場合はRやLの文字を省略して表記します。DH = ボランチ)

まずは予想スタメンから

j1-2 pre 予想スタメン

※選手名横の文字は利き足を表しています。(R:右利き、L:左利き)

・マリノス
3-3-1-3

GKに高丘、OHにマルコス、RWBには小池が入ると予想
開幕戦、ルヴァン杯でフル出場したチアゴ、オナイウのコンディションはどうか
・広島
4-2-3-1

3/3(水)に行われたルヴァン杯 Home 清水エスパルス戦はリーグ戦前節からスタメン11人全員入れ替えて臨んだため、疲労面での心配は無いと考えられ、リーグ戦前節と同じメンバーで来ると予想。

4局面と時間帯

・自陣での攻撃 (広島の敵陣での守備)

0-15分の時間帯はマリノスのボール保持 vs 広島のハイプレスになると予想します。

j1-2 pre 噛み合わせ

マリノス3-3-1-3、広島4-2-3-1の形で噛み合わせると上図のような形になります。HVのチアゴ、岩田が浮きます。マリノスはHVを使い前進したいですが、広島としては今季から4-2-3-1にシステムを変えボールを握りながら攻めるという部分をテーマにやっているように感じました。そのためマリノスに主導権を握られないように、立ち上がりから人を捕まえに前からプレスに来るのではないかと予想しました。

広島のハイプレスはOHのサントスが一列前に出て4-4-2の形です。

j1-2 pre 自陣での攻撃1

j1-2 pre 自陣での攻撃2

j1-2 pre 自陣での攻撃3

上図①のように中盤の選手がサイドに流れて敵ボランチを釣り出して開いた中央に最後方の選手から縦パスが入るのか
②のように幅を取ったHVに対してプレスにくる敵SHの裏を誰が使うのか
③のように敵SHがHVの選手を警戒して開いたSH-ボランチ間(ボランチ脇)に侵入する選手はいるのか、そこに縦パスが入るのか

広島はコースの限定をしながらのハイプレスというよりは、とにかく人を捕まえに前に出てくるプレスを仕掛けてきます。
なので、マリノスの選手が動くことでスペースは空いてきますし、空いたスペースに侵入するマリノスの選手には次々と広島の選手が出てきます。特にこの、人を捕まえるために前に出てくる意識が強いのはダブルボランチと両SBの選手です。
リーグ戦前節のベガルタ仙台戦では、広島の『敵陣での守備』のフェーズで仙台のSBに対して広島のSBの選手がプレスに行く場面が見られました。この時広島のSB裏には大きなスペースがあります。

上図②の応用として、敵SH裏に侵入したマリノスの選手に対して、敵SBがプレスに来ればWGの選手が浮きます。敵SH裏の選手にボールが渡る前に敵SBがプレスに来ていれば、HV岩田からWGへのロングボールが有効になります。寧ろこっちのパターンの方がメインになる可能性が高いと思っています。
敵SH裏の選手にボールが出た後に敵SBの選手がプレスに来れば、マリノスはOHに入る選手がサポートに行くのかが重要になってきます。
OHの選手がサポートに行かなければ、広島のプレスが嵌まる可能性が高くなりますし、マリノスはショートカウンターを受ける展開になるでしょう。

また広島のボランチの選手、川辺は予測によるインターセプトが上手で、青山はシンプルにプレス強度も高く、対人に強い選手です。
マリノスのACや内に入ってくる選手は、後ろ向き且つ止まっている状態でボールを受ける場面は出来るだけ減らしたいです。
ただ、マリノスのACや内に入ってくる選手がサイドに流れたり、囮になる動きを見せればダブルボランチが釣り出され、中央のスペースが空きますし、広島のダブルボランチのストロングポイントはウィークポイントへ変わります。
広島のダブルボランチに対して、マリノスのACや内に入ってくる選手がどういう動き方をするのかは注目ポイントの一つです。

15-30分は、0-15分のハイテンポな展開とは打って変わりマリノスのボール保持 vs 広島の4-4-2ブロックのローテンポな展開になると予想します。
この時間帯で広島は一気にペースダウンし、マリノスの前進に対し、全員が撤退し4-4-2のブロックを作り待ち構えると言う展開になりそうです。
広島が4-4-2のブロックを作るために撤退すれば、マリノスは容易に『敵陣への攻撃』のフェーズに移れるでしょう。
しかし、広島は『敵陣での攻撃』から『敵陣での守備』に切り替わったところでは、ボールサイドに人をかけて即時奪回を狙ってきます(全ての時間帯で言える)。両ボランチもボールサイドに寄ってプレスに来るので、マリノスはボールサイドで繋ぐのではなく、中央を経由して逆サイドに展開という意識を持っていると相手のプレスを交わすことができます。

30-45分は0-15分ほどのハイテンポではありませんが、マリノスが最後方やGKまで下げたボールに対しては広島のCFやOHが前からプレスに来たり、撤退して4-4-2ブロックを作ったりと、使いわけをしてくる時間帯になりそうです。

45-60分はもう一度0-15分のようなハイプレスで来るのか、それに対してマリノスが同じ形でビルドアップを行うのか変化を加えてくるのかは注目ポイントです。

60-90分は疲労が見えてくる時間帯で、広島のOH、CF、SHは前からプレスに来ますがボランチはついて来れない(またはついてこない)場面が目立ってきます。おそらくチームとして前から奪いに行こうとしているのではなく、前線の選手の判断でプレスに行っている可能性が高いです。
また「城福監督は拮抗した試合展開程、早い時間帯から選手交代などで動かない監督」という印象を受けました。試合状況にもよりますが選手交代でプレス強度を高めに行くという選択はしない可能性が高いです。
なので、広島はチーム全体で前から奪いに行くのか、それとも撤退するのかが整理されていなければ、マリノスは敵FW-MF間にボールを運ぶのに苦労しないと思います。

以上が自陣での攻撃です。

・敵陣での攻撃 (広島の自陣での守備)

広島は4-4-2のブロックを作り守備をしてきます。

j1-2 pre 敵陣での攻撃1

ここでまず見るべき最初のポイントは、マリノスのHVが敵2トップの脇をドリブルで前進するのかです。
HVのドリブルで敵SHを釣り出し空いたスペースを他の選手が使うのか

広島は全体がボールサイドに寄り、逆サイドの大外の選手は捨てます。
それを利用してボールを素早く逆サイドまで回し、大外のWGの選手に仕掛けさせるのか
横に揺さぶり、スライドした時に大きく開く広島のボランチ-SH間に縦パスを刺すのか

また広島は縦・横共にコンパクトというよりは、ある程度スペースがあり、各選手間距離が均等です。ライン間はコンパクトで無い分、ライン間にボールが入った時はバックの選手が前に出て潰しに来ます。
ここでのマリノスの崩し方も注目です。
・ライン間ハーフスペースにいる選手には敵SBの選手が前に出て対応してくるが敵SB裏を抜ける選手はいるのか、そこにパスを出すのか
・ライン間で受ける選手に対してサポートをする選手がいるのか

j1-2 pre 敵陣での攻撃2

大外でWGの選手がボールを持った時、広島はSHとSBで挟んでくるでしょう。
この時チャンネルを埋めるのはボランチの選手です。もう一人のボランチはサイドに流れるのではなく中央にいることが多いです。
マリノスはチャンネルを抜ける選手がいるのか、それは誰か
チャンネルを埋める敵ボランチが空けたスペースを使う人はいるのか

広島4-4-2ブロック時はここら辺を中心に見ていきたいです。

また、マリノスの右サイドでボール保持時、広島は4-4-2ブロックではない形で守備をしてくることもあります。

j1-2 pre 敵陣での攻撃3

LSH森島が大外の選手に付くために一列下がって5バックのような形になります。
そのため、元々森島がいた位置が開きます。
そのスペースを岩田がドリブルで運ぶのか
運んだ後にゴール前にクロスを上げるのか、CFは準備が出来ているか
WGの選手はニアゾーンを突くのか

岩田からのアーリークロスは、岩田のキック精度・オナイウの抜け出し両者の長所を生かせるのでかなり有効だと思います。

・敵陣での守備 (広島の自陣での攻撃)

試合開始直後から、川崎戦後半・ルヴァン杯仙台戦のようにハイプレスに行くのではないかと予想します。

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広島は片方のDHがCB間に降りて後方3枚、SBは高い位置で幅を取ります。
この時SHは内側に入り、ボールを受けるために降りてきます。
DHがCB間に降りるのは敵最前線が1枚でもやっていたため、敵の出方を見てのCB間落ちではなく、チームとして狙ってやっているのだと思います。

まず1つ目の守り方
マリノスは広島の後方3枚に対して、CF+両WGでプレスに行くのか
行くのであれば、敵SHとSBは誰が見るのか
敵SBはWBの選手が見るとして、
敵SHはACが流れて対応、またはHVが前に出て対応するのか

敵CF、OHの裏抜けは脅威なのでHVが前に出るのはリスクが高いと感じます。

2つ目の守り方
CFの選手が敵最後方の選手に対して、コースを限定しながら寄せるのか
敵CBにパスが出たら、敵DHを監視しているOHがプレスに行くのか
OHが監視していた敵DHにACが出ていくのか
敵SHにはWGが絞って対応するのか
敵SBにはWBが対応するのか
この守り方ならHVは後ろに残れるので、敵CF・OHの2人に対してマリノスは3バックで対応できます。


広島は後方3枚でビルドアップをしてくるので、川崎戦後半やルヴァン杯で見せた前田、オナイウの2トップで追う形だと敵は一人余ります。前半は敵最後方の選手に考える隙を与えさせない2トップのハイプレスが可能だと思いますが、これが90分通してできるわけではありません。「前田、オナイウの他にCFとして守備面で強度を出せて、攻撃面でも違いを出せる選手がいるのか」を考えた時に、前田・オナイウの同時起用はこの連戦では出来るだけ避けたいと考え、これだけが理由ではありませんがこの予想スタメン・配置を組みました。

いずれも相手がマリノスのプレスを剥がし、ボールを保持する時間帯は来ると思いますので、その時のマリノスの対応も注目です。

・自陣での守備 (広島の敵陣での攻撃)

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マリノスの自陣での守備時の陣形はまだ明確ではありませんが、5-3-2もしくは4-4-2で来ると予想します。

3/3(水)に行われたルヴァン杯では岩田がACとして遜色なくプレーしていたため岩田が一列目に出てACとダブルボランチのような形になる可能性もあります。

広島の敵陣での攻撃とそれに対するマリノスの自陣での攻撃での注目ポイントを整理していきたいと思います。

■広島の敵陣での攻撃→マリノスの自陣での守備
 ・ダブルボランチのどちらかがCB間に降りたり、SB落ちをしたり最後方を3枚にする
 ・両SBは高い位置で幅をとる、SHは内側に入る(逆の時もある)
 ・内側に入ったSHまたはSBの選手は敵AC脇、ボランチ脇に降りてボールを受けに来る→AC脇を埋める選手は誰か
 ・中央が使えなければサイドから攻めてくる。SB、SH、ボランチ、OHが関わる。OH、SHはライン間で幅を取ったSBから斜めのパスを受けようとする→ライン間はコンパクトか、サイド誘導した後も中央は締めているのか
 ・サイドから中央への斜めのパスが使えなければニアゾーンランをしてくる→敵のニアゾーンランに付いていく選手は誰か、付いていった選手が空けたスペースを埋める選手はいるのか
 ・幅をとったSBからのアーリークロス→DFの選手はクロス対応の準備ができているか
 ・青山がボールを持った時CFや大外の選手は裏抜けの動き→敵の裏抜けの動きを警戒しているか

ライン間に降りてくるサントスには要注意で、ライン間のスペースが少しでも空いてると前を向いて遠くからでもシュートを打ってきます。
これに対してマリノスがライン間をどのくらいコンパクトにするのかは特に注目ポイントです。

さらに広島はクロスに対して必ずファーで待つ選手がいます。
ファーにいる広島の選手に付くマリノスの選手がいるのか、いないのかは大事なポイントになってきます。

・セットプレー

CK攻撃

j1-2 pre CK攻撃

 CK守備

j1-2 pre CK守備

FK攻撃

j1-2 pre FK攻撃

FK守備

j1-2 pre FK守備


以上がプレビューとなります。
今節もかなりの長文になりましたが最後までお読みいただきありがとうございました。
リーグ、ホーム開幕戦を勝利で飾り波に乗っていきましょー


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