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『呪術廻戦-渋谷事変編-』なんでこんなに面白いの?

お久しぶりです。
去る2023年8月3日、アニメ呪術廻戦2期-懐玉・玉折-の最終話が終わり2週間。
漸く気持ちが落ち着いてきたので次の渋谷事変に向けてエネルギーを高めなければと思い最近9巻以降宵祭り〜渋谷事変までを読み直しました。
丁度昨日寝る前に12巻から16巻まで読んだのですが、もうとにかく感動がすごくてですね。
私が1番情緒ぶっ壊れる五条悟渋谷現着〜封印までは4日前くらいに読んで乗り越えたのですが、やはり渋谷事変は本当に面白いということを改めて知りました。
五条悟と夏油傑の関係性が好きな人間としては、渋谷事変で1番心を掻き乱されるのは封印シーンだという固定概念が強すぎて、他のシーンの面白さを忘れていた自分が恥ずかしいです。
五条悟と夏油傑の関係性以前に、呪術廻戦という漫画はこんなにも面白いのかと平伏しました。
その面白さを噛み締めていた昨日でございます。

さて私が昨日読んだ12巻〜16巻、12巻は伏黒甚爾の降霊術から始まり、16巻は渋谷事変が平定され脹相に押され蹲る禪院直哉に手を差し伸べる乙骨憂太のシーンで終わります。
渋谷では目まぐるしい数の死闘が繰り広げられます。
そんな中から私の好きなシーンを厳選していきたいと思います。

順を追って、まずは冥冥vs羂索でしょうか。
冥さんはいちいち台詞がかっこよくて、私の命に指がかかるのは幾年ぶりだろうかなんて声に出して言ってみたくなりますよね。
そんな効率重視守銭奴の冥さんが夏油傑のガワを見た瞬間五条君とグル?と疑うところは五条悟と夏油傑の関係性が好きな人間としては大発狂ものです。

次に七海建人vs重面春太。
ここは元々釘崎野薔薇と新田明が重面と戦っていたのですが、そこに合流したナナミンが無双するかっこいいシーンです。
「仲間の配置と数は?」という台詞だけで敵を圧倒していく様子、最初は強がっている重面の表情がだんだん恐怖で怯えた顔になっていく様子も合わせて名シーンだと思います。
1級術師が如何に格が違うかがよく分かります。

そしてこの後の虎杖悠仁vs脹相では呪術廻戦ならではの迫力のある戦闘シーンが見られます。
久しぶりに存在しない記憶の描写を見て自分は勝手に懐かしさを感じていました。
当時は脹相が東堂葵と同じように頭がおかしい説が浮上していたのも今となっては笑えてきますよね。

そして巻は13に変わり、陀艮vs禪院直毘人、七海建人、禪院真希へ。
直毘人こんなに強かったんだ、かっこいい!と思いつつも真希さんの焦ったい気持ちも分かりつつ。
そこに登場した伏黒恵という展開は激アツでしたし、伏黒甚爾介入の流れも最高に滾りました。
過去編で散々甚爾の強さは見せつけられたはずなのに、時間が経てばその強さの記憶は薄れ、またあくまでも五条悟の覚醒前に死まで追い詰めたにすぎないという考えもあったはず。
ですが、ここの甚爾の游雲による無双、自分が成るべき目標を目の当たりにした真希が「ジジィあれは何だ」と聞き直毘人が「亡霊だ」と返すシーンは、先の禪院家壊滅編、葦を含むを読んでからだとまた捉え方が変わってきますよね。

この後甚爾によって連れ去られた恵との親子の戦闘も涙無しでは見られません。
もう全てがどうでもよかったはずの甚爾の人生。
最後に思い出したのは息子。
何も気付いてない恵に対し、禪院じゃなくて良かったと笑みを溢す甚爾の顔が切なくてこのシーンはいつも泣いてしまいます。
伏黒親子本当に尊い。

場面は写り、枷場菜々子、美々子が宿儺を復活させようと指を虎杖悠仁に食べさせるシーン。
ここが本当にだめなんです私。
宿儺は指一本分くらいは願いを聞いてやるとし、それに対して2人は額に縫い目のある袈裟の男を殺してくださいと、「夏油様を解放してください」と土下座をするんです。
ここで入る回想が本当に切なくて苦しくて、一旦本を閉じてしまい続きを読むのが憚られるほどです。
「親友だったんだ」と過去形告げた夏油傑に対し、2人は「五条悟は夏油様のたった1人の親友だから」と現在形で語る。
わかっていたんです。
大好きな大好きな愛してやまない夏油だから分かっていた、五条悟になら殺されても良かった、だから今の大好きな人の亡骸を踏み躙られている状況が耐えられないと呪いの王に命懸けで頼み込む、2人のことを思うと胸が張り裂けそうです。
この2人を殺した宿儺は本当に許せません。

宿儺vs漏瑚、重面春太vs伏黒恵は割愛して、虎杖悠仁vs真人にいきます。
そして同時に釘崎野薔薇vs真人も起こります。
ここで釘崎の共鳴りが分身へ行き本体にフィードバックするシーンは本当に熱かったですね。
私は勝ち気な釘崎が大好きなのでこのシーンはすごく興奮しました。
また釘崎の共鳴りのおかげで力を貰った虎杖にも胸がジーンときます。
だからこそこの先の釘崎が無為転変されるシーンは心が痛みます。当時はショックで現実がすぐには受け入れられませんでした。
過去回想も呪術廻戦らしいというか、人間の醜悪さが垣間見える薄気味悪いものでした(褒めてます)

少し時を遡り、漏瑚に燃やされた後呪霊を祓い彷徨う七海建人。
もう十分だ、よくやった、と自身を労るナナミンに私はこの時点でこの先起こるであろうことを悟り涙腺が緩みました。
とどめで灰原が出てきた時にはもうボロ泣きでしたね。
伊地知潔高が重面に刺された時に「舐めやがって」とナナミンが呟くシーン、ここでもナナミンは灰原のことを思い出しています。
彼の心の中には常に灰原があったんだと思います。
この2人の関係性はあまり描写がされていないのですが、固い絆で結ばれていたのは言うまでもありません。

そして七海建人の死を目の当たりにした虎杖悠仁の真人への悲痛な叫びは、本当に胸が痛みました。
この流れがあってからの先ほどの釘崎のシーンに繋がるわけですから、虎杖の心が壊れてしまうのも無理はないと思います。
ここの「くぎっ…」と顔が歪む虎杖の表情が漫画としてとても上手いなと思いました。
どこかHUNTER×HUNTERのような作風に感じました。私だけかな?
このまま一気に真人vs虎杖悠仁を書いていきます。
ここでは虎杖の成長を強く感じることができます。
また虎杖は術式を持たないため迫力のある肉弾戦も魅力の一つです。
この戦いの中で好きな表現があるのですが、「黒い火花は微笑む相手を選ばない」というフレーズです。
実は起首雷同編で「彼は黒い火花に愛されている」というフレーズがあるのですが、ここと対比すると物凄く粋だなと思います。
また、主人公補正の一切ない呪術廻戦だからこそ使えるフレーズでもあるなと思いました。
そしてこの後の東堂葵の登場が本当に激アツなんです。
東堂は本当に名言製造機で、「オマエは何を託された?」や「拍手とは魂の喝采!」などこの戦いの中でも数々の名言を生み出してます。
虎杖を鼓舞する重要なキャラクターの1人だと考えています。

最後に羂索のシーンですが、私的には生徒を羂索から守る日下部篤哉のシーンが好きですね。
家に帰りたい、死にたくないと漏らすやる気のなさそうな印象の日下部がここにきて生徒を守る、やる時はやる男を感じました。
そして裏梅が登場し、九十九由基が登場し。
九十九が「夏油君に話しかけたんだけどなぁ」と溢す場面は私的に大歓喜でした。
呪力の最適化や適応の話、呪術廻戦における難しい話の一つですが、ここを理解しておくと物語が数倍面白くなることは間違いないと思います。
うずまきの抽出を行った後、津美紀が病床から起き上がるシーンを少し見せる芥見先生の技術がまた素晴らしいですよね。
読者の心を掻き乱す天才というか。

場面は大きく変わり乙骨憂太が登場します。
「虎杖悠仁は僕が殺します」の台詞や腕を落とされた狗巻棘の描写は当時とても考察され信じられない気持ちでいっぱいだったのを今でも覚えています。
今となっては安心した気持ちで見られますが、初見の際は気が気じゃなかったでしょう。
そしてこのまま禪院直哉が登場、脹相と虎杖悠仁に襲いかかる場面まで展開されていきます。

とまあこんな感じでしょうか。
好きなシーンを並べるだけと言いつつほぼ時系列順に渋谷事変を要約したかのようになってしまいました。
ですがそれはつまりこんなにも渋谷事変に面白い場面が沢山あるということ。
呪術廻戦という作品がこんなにも魅力的な漫画であるということの表れです。
渋谷事変を読み返して思ったのは、呪術廻戦なんでこんなに面白いんだ!!!と、それに尽きます。
今後も作品を応援し続けましょう。


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