見出し画像

商業bl感想『被写界深度(下)』

被写界深度(下)    苑生
(2023.5.2記)

うわあぁぁ夜中に読んだら寝れなくなったよう!!!!
昨日まで、「苑生先生の作品の中で、兎の森の方が好きなのかな?被写界深度の方が好きなのかな??最後に読んだのが兎の森だから兎の森の方がより記憶に残ってるけど、被写界深度読んだ時なんか衝撃走ったような気がするな〜んーどっちだろ?ちょっとだけ被写界深度の方が好きかな?」ってなってたんだけど、今もう分かった、私絶対被写界深度の方が好き(兎の森2読んで兎の森しか勝たんとか言ってたら、虚言癖?って言って笑ってやってください)
まぁ本の感想にも繋がるんだけど、その理由を考えてみたら、多分だけどキャラクターが関係してるのかなーと思った。
環や早川系の顔が好きなのはもうスペシャル大前提として、いやもちろん志井もイケメンだけど紺ちゃんの方がグッとくるし、あとは顔としては早川より環だけど、性格は完全に早川の方が好きだからさ……(一生懸命理由探してます)
とかこんなくだらないことは置いておいて、本の感想を言えってな本当に私のばーーーか!煩悩!!
被写界深度も私の大好き学生ものなんだけど、上巻で早川が紺ちゃんに告白した後屋上にこなくなっちゃって、私はその続きが見れると思ってたの、そしたらまさかの3年後!!?いやまじか!!
紺ちゃん髪切ってビジュイケ散らかしてるし、というか早川全然出てこないし、大丈夫か〜!?と思ってた。
それでなんだかんだあって紺ちゃんと早川が再会して、案の定早川は紺ちゃんに対してまだ未練というか、3年前の閉じ込めてた記憶が思い返されてきて、その時点で私としては「やっぱ早川はそうだよな。でも紺ちゃんはあんま気にしてなさそう…」と思ってたんだけど。
そんなわけなかったーー!!!
でも紺ちゃんはクールだから照れるとか一切ないし、単刀直入にあの日の本音を聞いちゃうし、早川は早川で思ってた何倍も紺ちゃんに激重感情抱えてるし…
そして何が良かったって、リバ!リバがありました!!
リバって言っても、下巻の中でリバが起こるわけじゃなくて、上巻下巻で交代するってこと!
私としてはどちらのビジュも大好きだけど、下半身ゆる男黒髪激重感情抱えてる早川の方が好きだから、上巻で攻めが見れて下巻では受けが見られんのほんとになに?最高なの?って感じでした。
とはいえ上巻のふたりは、愛ではないというか、紺ちゃんが早川に一方的に流されてる感あったから、ふたりが両思いになってから初めて身体繋ぎ合わせたときは本当に幸せいっぱい溢れ出しそうで涙祭りだったよ…
なんか散々愛のない行為、暴力や輪姦も好き〜って言ってきたけど、(まぁ実際そうなんだけど)、本当に本当に愛のあるセックスって最高だなって思いました。
もう本当に幸せで幸せで堪らないであります。
私が1番響いたセリフは、なんだ多数派かよって思うかもしれないけど、あらすじの中にも入ってた『早川の3年間 ちゃんと見ときゃよかった』って紺ちゃんのセリフ。
ここに全てが詰まってるなぁと思った。
音楽をまたやり出した早川の、自分の知らない、けれどどこか懐かしいようなメロディライン。
その時に表現される水泡のような美しい描写がまた本当に漫画が上手い…
だからこそ最後の早川の「紺ちゃんをイメージして作った歌」にはグッと惹かれるし、そこまでの描写展開が繊細でとても丁寧だったからこそあったコマだったなぁ、そのシーンは早川の表情含めて好き。
早川の表情に関しては色々あると思うけど、高校生の時に「嘘笑い」って紺ちゃんに言われた表情がとても柔らかくなって自然になってるなって感じた。
あとは個人的に涙腺ぶわぁと来たのは、ふたりが再会して早川は紺ちゃんのことを "紺野" って呼んだんだよね。
えっ紺ちゃん呼びやめちゃったの…よそよそしいよ悲しいよ…と思ってたけど、早川は呼び方変える気なさそうだし、紺ちゃんも別に気にしてなさげだし。
そしたらもう、天才ですか苑生先生。
その呼び方やめろ気持ち悪いって案の定紺ちゃんが途中で言うんですよね!!!あぁありがとうございます。
しかもそれを言うタイミングも天才でした。
早川を救ってくれてありがとうございます。
早川だけが紺ちゃんを好きなんじゃないかなと思ってしまうそんなタイミングで突き出される真実、紺ちゃんから早川への矢印、ラブフォーエバーです。
本当に素晴らしい作品をありがとうございます、間違いなく私的商業Top10入りです。

https://x.com/konanenohonne/status/1653349737846956035?s=46から引用

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?