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2月のブッククラブ「ハゴロモ」
2月のブッククラブの本を今読了しました。
2月に図書館で借りる手続きをしたのですが、他市から借りるらしくはるばるやってきてくれた本です。
最初、主人公が愛人生活をしているという描写から、1月のブッククラブのウエハースの椅子のような都会的な大人のストーリーかなと思ったら、思わぬ方向に。
私が好きな展開でした。おとぎ話のようなと作中には描かれていました。不思議なお話でした。
一番心に残ったのは、あとがきです。
作者は、経験のしたことのないことを書いたと言っています。よしもとばななさんは、都会育ちで田舎に帰るという経験も、川がある故郷も持っていないそうです。
でも、執筆中、勝手にストーリーが進んでいくと述べており、最近物書きの友人が降りてくることを書き留めるだけと言っていたのを思い出しました。
その表現と、今回の作品は程度は違えど、自分の中にあるもの以上のことがどこからかやってきたように思えるのです。
The artist way
ずっと、やりたかったことをやりなさい
という本にも、同じようなことが書いてありました、
書こうとするのではなく、降りてくるのを受け止めてそれを表現するというような、まるで自分ではない、何か目に見えないものがあるかのようです。
この「ハゴロモ」でも、何度も目に見えないものがストーリーを動かしているような、そんな気がしました。
それを人は運命と呼んだりエネルギーと呼んだりするのでしょうけど、川の流れのように抗えないもの、人の想い、ハゴロモのように包み込んでくれる目に見えないものを感じることは、生きていく上でとても大切なことだと、そう思わせてくれる作品でした。
人の縁もそのひとつかもしれません。最近、偶然にも久しぶりに連絡をとった人がおり、食事に行くことになりました。恋愛ではないですが、仕事のパートナーとして、うまくやっていけそうな気がします。
私がふいに思い出して連絡をとらなければ、こういう縁も生まれなかっただろうと思います。
縁は目に見えないけれども、確実に何かが動かしているような気がします。
昔からそれを感じやすかったのを思い出しました。小学生の頃はそういうのを運命さんと呼んでいたものです。不思議なことが今でも起こりますが、感受性は下がってる感じがしました。もっと目に見えないものに心を開いたら、もっとワクワクすることが起きるかもしれません。
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