本屋

雑誌:ブルータスのような媒体で、《本屋特集》とかあると必ず買ってしまう。類書や同書の過去のバックナンバーから該当するような記事もだいたい読んできた。


さっき、Twitterで見かけた吉祥寺《ブックマンション》のような試みも非常に好ましい。どこかの田舎でやっている店主よりすぐりの本と、カフェのような雰囲気、近所の子供やお年寄り。SNSや特集を見て、あなたのポリシーに共感して遠方からやってくる素晴らしい顧客。

私はそれらを見るといつだって悲しくなる。

私は、ある意味同業の仕事をしていて、縁があってそれらのような想いの塊が産声をあげる瞬間をたくさん見てきた。それらはほとんど数年もすると、勇退かのような最後をかざり惜しまれて消えていく。みんなは助成金が影で動いた某所《本の街》プロジェクトを覚えているだろうか。そう、《ブックカフェ》というタームが使われる場所に私は古今東西めぐるのが何より好きで、私はそのエッセンスを仕事に必ず取り入れたいとここまで戦ってきた。そして《どんなに素晴らしい志でも、潰れたらおわり》そこだけが消えていった彼らと私との違いだ。だから結局、私は偽物なんだと思う。

消えた彼らや、いま生まれた良心の塊かのようなSNSを賑わせる彼らは本物だ。
ただ、消えてなくなる。
悲しい。

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