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眩暈

どこかで気づいてはいても
全てに壁を設けているのは
全て自分で
それを取り払うのも自分

捻じ曲がらずに
腕を直線に伸ばせば
それは最短距離で
掌の上に落ちてくる星屑のように

意外なくらい
するすると碇を下ろして
船出を迎えた
嵐の翌朝の朝陽の中に揺蕩う
漁船のように

世界は、そのフィルターを避けてさえ仕舞えば
全ての光を反射する
海上にゆらめくように

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