胡蝶の夢
夢か現か
目の前に広がるそれは
本当に起きている事象なのか
夢ではないのか
どちらなのだろう
保証してくれる目印も
答えもない
手のひらからすべり落ちようとしているそれは
夢の一砂であったか
それはそれは流麗にするすると
指の間を落ちて行こうとするから
捕まえることもできなくて
ただ黙りながら落ちていく様を
見ているしかないのだろうか
どうにかして留めたいから
今は手元に残る
細い切れそうな糸を
手繰り寄せ続けることしかできない
それしかできないけれど
それならできる
今自分にできることを
精一杯
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