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ダイヤモンドカットダイヤモンド

ダイヤモンドのカッティングになぞらえた
ベルギーのことわざだそうだ
同等の力を持つ知恵者や強者同士が争う際の凄まじさを
表す言葉だという

世界で一番硬い物質と言われるダイヤモンド
そのダイヤモンドを削るためには
ダイヤモンドを用いるしか手段がない
同じ力量同士のものがぶつかると
激しく衝突し、削り合い
その果てに、より輝きを増す

私の大好きなバンドであるOasisについても
同じことが起きていたのではないかと考えている

同じだけの音楽への想いを抱いていた2人
同じだけの音楽への愛と感謝を抱いていた2人
ロックンロールスターとしての生き方を自負していた2人

質量は同じだったのだ
ただ性質を異にしていた
2人は真逆だ
真逆だからこそ完璧だった
真逆である完璧性を有していたからこそ
最高のロックンロールスターとしての輝きを放ち続けている

けれども真逆だからこそ
一度お互い離れなければ
何か大切なものを曲げなければならない
そういう曲面が来ていたのだろう
2人の考えるロックンロールとは
そこに相容れないものが出てきていたのであれば

どちらかが何かを曲げなければならないのであれば
真っ直ぐに在り続けられないのであれば
一度離れようという
兄の決断だったのだろう

その決断で大正解だったのだと思う
真っ直ぐでないあの2人なんて見たくない
あのまま続けていればそれなりに
お金も入り続けたかもしれない
そんなことよりも
音楽への姿勢を優先したんだろう、と思うと
今の状態に愛おしさと尊敬の念を抱く

けれどまだ最終章が残っている
いや、というよりも第一章しか完結していない
私はまだ諦めていない
夢の続きを絶対に諦めない
最後のあのアルバムを聴いてどう諦めよと言うのか
残酷過ぎやしないか
あれを聴いて
初めてアルバムとして完成されたあの作品に触れて
どうOasisが完結したと納得できるのか
説明があれば教えてほしい
聴くたびに、次回作が想起されるのだ
わくわくしてしまう

夢を夢のまま追いかける
それもまた一興ではあるが
この夢ばかりは夢で終わらせる気はないのである
覚悟しとれよ

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