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【SW2.5】ファイターのすゝめ

どうも、KoNです。
本記事はTRPG「ソード・ワールド2.5」(以下、SW2.5)で遊びたい方向けに執筆していますので、ご注意ください。

また、本記事を読む際には、以下の用意を推奨します。

以上三冊は、以降「基本ルルブ」と称します。
特定のページを示す際は、(『Ⅰ』350)(『Ⅱ』36) 
といったように、ルールブックの番号とページ数を記載します。

また、本記事中には「1H」や「2H」、「1H両」、等の記載がありますが、こちらは武器の用法になります。
詳しくは『Ⅰ』298を参照してください。



画像は自作です



技能解説シリーズ第一弾!

SW2.5において欠かせない存在。それは前衛です。
彼らは前線に出て、魔物たちを抑える役割を持ちます。彼らがいなければ、強力な行動ができるはずの魔法使いたちは、何もできないまま魔物に轢き殺されてしまうでしょう。
その役割を担うのが、戦士系技能と呼ばれるものです。

今回はそんな戦士系技能の中でも、最初に触れるのがファイター
戦士、とも称されるこの技能の特徴やおすすめの構成など、関連するデータについて今回は語ります。
主観の入り交じった記事になるため、あくまでこの人はこう考えているんだな、程度に受け止めてください。
この記事の通りにする必要もありません。ただ、あなたがキャラクタービルドをする際に参考になれば幸いです。

また、基本的にPCの冒険者レベルは初期作成~10レベルを想定しています。
11レベル以降の高レベル帯については、話がガラッと変わってきますので、記事の後半に別途記載します。


初心者向け要約

Q.ファイターって何?
A.様々な武器と防具が使える、まさに王道の技能。
耐久力が高く、敵を抑えるのが得意。

Q.実際にはどんな動きをするの?
A.敵に近づいて殴る、もしくは味方をかばう。

忙しい人向け、オススメ特技&技能

以下がおすすめの特技になります。

《全力攻撃》《薙ぎ払い》
《武器習熟》:〈ソード〉〈メイス〉は汎用性◎
《防具習熟》:必筋次第で〈金属鎧〉が欲しい
《頑強》
《かばう》《ガーディアン》

フレイルもいいぞ

次に、おすすめのサブ技能です。

エンハンサー:レベル1以上が必須級
スカウト、レンジャー、ライダー:どれかは欲しい
アルケミスト:あると嬉しい

魔法は一部の構成を除きおすすめしない

特徴と役割

戦士系技能の代名詞、ファイター。
SW2.5を始めるなら、まずはここから。
初心者から上級者まで、誰もが頼りにする存在です。
彼らの存在しない卓は、むしろ珍しいでしょう。

そんなファイターの特徴としては、「ほとんどの装備が制限なく使用可能である点」が挙げられます。

一部の装備(主にグラップラー、シューター用の武器防具等)を除きます。
また、必要筋力は別途参照する必要があります。

PCの筋力が5です!……そんな時は一旦落ち着こう

特に「金属鎧の着用に制限がない」ことがとても重要です。また、レベル7から《タフネス》という、HPが上がる特技を自動習得することも欠かせません。
これらの恩恵を受けたファイターは、最も耐久力に優れた戦士系技能であるといえるでしょう。

従って、ファイターの主な役割は「前線維持」です。
その本質は、剣を握ることではありません。仲間を守ることにあります。具体的には、「魔物をブロックし、後衛に通さないこと」が第一にあります。

その上で、「仲間をかばう」「仲間が敵を倒すまで耐える」「敵を薙ぎ払う」「強力な単体攻撃をする」といった選択肢があるわけです。
強力な2H武器を装備しても、本質は変わりません。

紙耐久のファイターは絶滅危惧種です

そういった理由もあり、伸ばしたい能力値TOP3は「器用、筋力、生命力」になります。
回避したい時やスカウトを習得している場合は「敏捷」が、そうでない場合は「精神力」がその次に来て、「知力」に関しては一切成長させない!と割り切ってしまっても良さそうです。

具体的な構成について

ファイターを軸にしたキャラクターを作成する際、多くの選択肢に悩むこともあるかと思われます。
その選択肢とは、大きく分けて

  • 攻撃力に寄せるか、耐久力に寄せるか

  • 敵の攻撃を防護点で受けるのか、回避するのか

  • どの武器防具を装備するのか

  • どの特技を使いたいのか

の4つになります。
ここからさらに細かい派生が生まれるわけですが、その具体例を今から示します。
あくまで個人の考えですので、あなたの考えを尊重してください。
サンプル程度に、どうぞ。

攻防一体!1H武器×1H盾型

ファイターの基本のキ、です。
どちらかの手に1Hの武器を、もう片方の手に1Hの〈盾〉を握り、《全力攻撃》等の宣言特技を軸に攻撃をしながら、敵の足止めを行います。

主な特技構成
《全力攻撃》や《囮攻撃》などの宣言特技:1
任意の《武器習熟》:A以上
任意の《防具習熟》:A以上
《頑強》や《かばう》など、その他の特技:1

他に習得する技能の候補
スカウト、レンジャー、ライダー:どれかは欲しい
エンハンサー、アルケミスト:あるとうれしい

基本は全力攻撃
フレイルを持つときは必殺攻撃も視野

利点としては、「とても動かしやすい」こと。
宣言特技で活躍の機会を確保しているため、何もやることがない状態に陥りづらいです。また、盾を持つことにより耐久力も増し、このビルドのファイターがいる戦闘は事故が少なく、とても安定します。

習得したい特技は、武器と防具の性能を上げるための《武器習熟》及び《防具習熟》、そして攻撃性能を上げるための《宣言特技》になります。
余った枠には、味方をかばえる《かばう》や、自身の耐久力を上げる《頑強》を習得することを推奨します。

《武器習熟》でおすすめなのは、〈ソード〉〈メイス〉〈スピア〉の三種類。加えて、ファイターに慣れてきた方には〈フレイル〉もおすすめします。
《防具習熟》に関しては、基本的には〈金属鎧〉か〈非金属鎧〉ですが、一部例外があります。
後は、PCの能力値や所持金と相談してください。
装備種毎の簡単な解説は以下の通り。

ソード:威力、命中力、C値。全てに癖のない、オーソドックスな武器。GM及びシナリオ製作者側としても取り扱い易く、おすすめ。

メイス:命中力に優れているが、全くクリティカルしない。この世は命中力が全てであり、即ち世界はメイスを中心に回っているといっても過言では無い。

スピア:価格が安く、高威力。でも命中力が低い。ライダーを併用した時の〈○○ランス〉がめっっっっっちゃ強い。

フレイル:打撃武器。低命中高威力。特殊能力が強いものが多く、「ぶっ壊れ」と評価する人もいる、上級者向けの武器種。

金属鎧:防護点を稼ぐ最良の選択肢。筋力が高い時におすすめ。ガシャガシャと音が鳴るため、探索パートでは要注意。

非金属鎧:スカウト伸ばしがちなファイターが取りがち。回避力が伸びるため、筋力が低く敏捷が高い時におすすめ。探索パートにも優しい。

:ライダー技能レベル5以上を取っている場合の最良の選択肢。騎獣の防護点が上がるぞ!サブライダー以外での運用は推奨しない。

メイス・ワールドと呼ぶ声も大きい
それだけ命中力とは偉大なのです
ダイスを信じるな。固定値こそ至高

また、後述する「2H武器型」とのハイブリッドも存在します。それはまた後程。

これは余談ですが、大型サプリメント「エピックトレジャリー」を購入すると、この型における一部の組み合わせが化けます。
具体的に言うと〈フレイル〉×〈盾〉とか……

フレイルには気をつけろ

他に習得する技能の候補としては、スカウト、レンジャー、エンハンサー、アルケミスト、ライダーの計5種となります。
どれも優れているので、仲間と相談して決めましょう。
また、サプリメント「メイガスアーツ」を購入した方向けに、ウォーリーダーについても言及します。……ジオマンサーは、一旦やめましょう。

スカウト:使う場所を問わない探索系技能の最高峰。レベル7からは《ファストアクション》で追加行動が可能。最強。

レンジャー:野外での探索、及び耐久力の向上が目的。レベル5から《サバイバビリティ》、レベル9から《ポーションマスター》を自動習得でき、最強。

エンハンサー:命中力や回避力、打撃点に防護点、抵抗力に探索系の強化……と、基本的なステータスの強化を補助動作で行える。最強。

アルケミスト:補助動作で継続時間の長いバフや回復が可能。戦士との相性が非常に高いが、それらのバフは全てガメルと引き換えに行われる。お金を溶かす悪魔。最強。

ライダー:騎乗中は片手しか使えないのだが、レベル5以降で【人馬一体】を手に入れてから本領発揮。ファイターの本分とは、敵をブロックし、後ろに流さないように抑えること。その役割を手伝う騎獣がとても強力。騎獣に探索をさせたり、魔物知識判定が可能であったりと、様々な技能の代用もできる。最強。

ウォーリーダー
大型サプリメント「メイガスアーツ」の追加技能。
味方に対する範囲バフを補助動作で展開可能。攻防どちらも補強することができる。時間が経つと、一時的に自身を超強化することも可能になる。最強。

全部最強じゃねーか
どれを習得するか悩んじまうよ~

敵を薙ぎ払え!2H武器型

立ちはだかる敵の全てを薙ぎ払ってこそ、強い戦士というもの。強靭な体躯から繰り出される両手武器の攻撃は、強力な威力を発揮します。
これこそ、ファイターの華といえるでしょう。

主な特技構成
《薙ぎ払い》:1
《全力攻撃》などの宣言特技:1
《武器習熟》:A以上
《頑強》又は《防具習熟》

他に習得する技能の候補
スカウト、レンジャー:どちらかはほしい
エンハンサー、アルケミスト:あるとうれしい

ライダーはちょっと相性が悪いかも

利点としては、「《薙ぎ払い》が使える」こと。
《薙ぎ払い》の強いところとしては「ノーコストで範囲攻撃ができること」が挙げられます。敵の殲滅速度が上がるケースが多いので、これを使わない手はないでしょう。

範囲攻撃は、基本的に魔法使いの役割です。
ただ、それには多くのMPを消費する必要があります。
魔法使いのMP事情はとても重要です。
何も消費する必要がない《薙ぎ払い》は強力です。

Ⅰの間は打撃点-3だけど、それでも強力

ただし、《薙ぎ払い》は打撃点に対する補正がありません。そのため、単体の敵に対する手札として、《全力攻撃》や《斬り返し》を併用するのが一般的です。

従って、習得したい特技は《薙ぎ払い》ともうひとつの宣言特技。そして、威力を高めるための《武器習熟》も必要でしょう。
ファイターとしては耐久力も確保したいので、余った枠で《頑強》や《防具習熟》を習得することを推奨します。

特技の用途から、《防具習熟》は防護点を稼げる〈金属鎧〉を採用したいところですね。
また、《武器習熟》では〈ソード〉〈メイス〉〈アックス〉の他、〈フレイル〉〈ウォーハンマー〉をおすすめします。
〈スピア〉を選ぶ理由が価格と好みとシナリオの内容以外に存在しないため、今回は省きます。
装備毎の解説は以下の通り。

ソード:全ての基準。このゲームはソード・ワールドなんですよ!?

メイス:命中力が全て。《薙ぎ払い》においては特に重要視される要素なため、やっぱりメイス・ワールドかも。

アックス:シンプルに威力が高い!故に薙ぎ払いとも相性が良い!……のだが、その真価は11レベル以降、《武器の達人》習得後に発揮される。

フレイル:高威力のC値⑨2H武器がSランクに存在しているのが悪い。最大で3(5)回威力表を振れるんですよ?つまりはそういうこと。

ウォーハンマー:斬撃と打撃をどちらも含む超高威力武器種。命中力がとても低いため、上級者向け。

大型サプリメント「アーケインレリック」
があるとフレイルが……オッオッオッ

他に取得する技能の候補としては、スカウト、レンジャー、エンハンサー、アルケミストが挙げられます。
ライダーの運用が難しくなっただけで、基本的には1H武器×1H盾型と同様の理由です。

また、先述した「1H武器×1H盾型」と「2H武器型」のハイブリッドを成立させる方法があります。それは、「用法:1H両/2H」の武器を使うという方法。
〈盾〉をしまったりするためのアイテム、〈ウェポンホルダー〉等が必要になりますが、その恩恵は大きく、柔軟な対応ができるようになります。
〈ウェポンホルダー改〉を使用すれば、用法が2Hのみの武器も使用可能になります。夢が広がりますね。

この場合、習得する特技が《全力攻撃》《薙ぎ払い》《武器習熟》《防具習熟》の四種になることがほとんどです。
武器種は〈ソード〉か〈メイス〉か〈フレイル〉、防具は〈金属鎧〉の採用が妥当でしょう。

多くの壊れ武器が1H両/2Hまたは2H

手数で攻めきれ!二刀流型

両手に1本ずつ武器を装備する、手数重視の構成です。
ファイター特有の安定した耐久力によって、他の戦士系技能と比べとても安定した戦闘ができることが特徴です。

主な特技構成
《両手利き》《二刀流》:必須
《武器習熟》:とても欲しい
《防具習熟》《頑強》:欲しい
何かしらの宣言特技:なくても良い

他に習得する技能の候補
スカウト、レンジャー:どちらかは欲しい
エンハンサー、アルケミスト:あるとうれしい
ライダー:とるならレベル5以上必須

【人馬一体】って割と必須なんですよね

利点としては、「手数が多い」こと。
打撃点に対するバフが効果的になり、それらを重ねることで爆発的な単体火力を出せるようになります。
特にSランクの〈フレイル〉二刀流の期待値は圧巻です。

その性質上、《両手利き》《二刀流》は必須。
その上で、素の威力を高める《武器習熟》も必要。
残りの枠で耐久力を高める、といった具合でしょうか。

ソード:命中力、クリティカル発生率共に安定。

メイス:命中力と威力が安定。クリティカルが全く発生しないため、とにかく打撃点を盛ることを意識したい。

フレイル:Sランクからが本番。お金の消費には気をつけよう。

メイス・ワールドが否定される唯一の構成
理由は火力の上位互換が後に控えているから

おすすめの武器は上記の通り。
二刀流は武器を二本購入する性質上、ガメルの消費が激しくなります。パーティのお財布事情には気をつけて、仲間との相談を大切にしましょう。

その他技能については、以下の通り。

スカウト:ファストアクションの相性が最強。宣言特技をあまり必要としないため、追加で行動することのアドバンテージが他の構成よりも大きい。

レンジャー:《サバイバビリティ》なんだよなぁ……

エンハンサー:戦士には必須な気がしてきた。命中力、打撃点、回避力、防護点……取らない理由、ある?

アルケミスト:ヴォーパルウェポンが有能。

ライダー:手数をさらに増やせる。打撃点を増やす手段が豊富な場合、相性がとても良い。

魔法使いによる支援の恩恵が大きい構成
やっぱり仲間が一番なんだよね

と、ここまで二刀流型を紹介したはいいものの、基本ルールブックの範囲内ではあまりおすすめしたくないのが現実です。
理由は、グラップラーの項目で説明します。

仲間を守る鉄壁の要塞!かばう特化型

ファイターを使用した最強の構成とはなんでしょう。
私はその質問に対して、「かばう型」と答えます。
理由は単純。この型を極めると、「敵の近接攻撃が殆どPCに通らなくなる」からです。そして戦闘が単調になり、GMが対処に困り、泣きます。

そこまでしろ、とは言いません。
ただ、味方をかばえるタンクとしての役割は、前線を抑えながら味方を護る戦士として、最も理にかなった運用方法だといえるでしょう。

ただ、初心者の方にはおすすめできません
タンク好きを公言している方でなければ、最初は別の構成から触ってみることを推奨します。

主な特技構成
《かばう》《ガーディアン》:必須
《防具習熟/金属鎧A、S》:ほぼ一択。
《頑強》:余裕があれば

他に習得する技能の候補
レンジャー、エンハンサー、アルケミスト、ライダー
魔法使い系技能(《魔法拡大/数》必須)

魔法の用途は、主動作の消費
そのため、ドルイドは非推奨

利点は、「味方に物理攻撃が通りづらい」こと。
味方の耐久力が上がる、と言い替えてもよいでしょう。
これにより、後述するグラップラーが特に輝きます。
このゲームは役割分担が非常に重要ですからね。

習得したい特技は、上記の通りになります。
魔法使い系技能をとった場合は、《頑強》の枠が《魔法拡大/数》になる、と覚えておきましょう。
頑強の代わりに《囮攻撃》を習得して、味方の支援をするのもありでしょう。

武器は適当に選んでください。
基本は〈ソード〉や〈メイス〉で、囮攻撃を採用する場合のみ低命中力高威力の武器を推奨します。

他に習得する技能の候補として、レンジャー、エンハンサー、ライダー、魔法使い系技能が挙げられます。

レンジャー:間違っても【スタン・クラウド】等を通してはいけないため、《サバイバビリティ》がとても重要。

エンハンサー:経験点をこの技能に500点支払うだけで、防護点が2点上がる。どうして……?

アルケミスト:500点払って【バークメイル】、さらに1000点払って【ヒールスプレー】。これが本当に強すぎる。

ライダー:耐久力の低い騎獣をかばえるのが強み。特に幻獣型ライダーは、騎獣が脆いのにそれが主体になりがちなので、かばう型との相性抜群。

魔法使い系技能:特にコンジャラーやプリースト、フェアリテイマーを指す。主動作で支援や回復が可能なため。特にプリーストは金属鎧ペナルティもなく、相性が良い。1R目は魔法を使いづらい点に注意。

盾を2つ装備し、使い分けるワザップもある
特殊な盾を持つ時や、騎獣防護が目的

また、基本的にファイターは最優先でレベルを上げるものですが、かばう特化型に関しては話が変わります。
耐久力さえあれば十分なので、魔法型であれば

玄人向けの万能役!魔法戦士型

物理に強い戦士が、魔法を併用する。
とてもロマンに溢れる構成ですが、注意点があります。
それは、「経験点が全く足りない」こと。
どちらもAテーブル技能であるため、余裕がありません。

また、器用貧乏になりがちでもあります。
薙ぎ払いを採用する余裕はありますか?耐久力はどうですか?単体火力はどこまで伸びますか?1ラウンド目の動きは?

やれることの多さと引き換えに、考えることも弱点も増えているのが世知辛いところ。そのため、最も「初心者におすすめできない」構成だと言えます。

主な特技構成
《魔力撃》《マルチアクション》:どちらかは必須
《足さばき》:あると嬉しい。任意。
《武器習熟》《防具習熟》《頑強》:どれかは必須
《魔法拡大/数》:魔法寄りにしたいなら

他に習得する技能の候補
任意の魔法使い系技能:必須
レンジャー、エンハンサー、アルケミスト:余裕があれば
ライダー:余裕があれば(習得するならLv.5以上)

冒険者レベル8くらいまでなら、《全力攻撃》より《魔力撃》の方がダメージが伸びやすいです。

利点は、「選択肢が多い」こと。
それはビルドにも言えますし、戦闘時にも同様です。
とにかく多くの選択肢があるため、正解と呼べるものがありません。仲間と相談しながら、自分のPCができることは何か、についてよく考えましょう。

習得したい技能の候補を挙げると、

  • 《魔力撃》《マルチアクション》

  • 《足さばき》

  • 《武器習熟》《防具習熟》《頑強》

  • 《魔法拡大/数》

の四項目に分かれるでしょうか。
《魔力撃》《マルチアクション》は、魔法戦士をやる目的とも言える技能です。これをとることが絶対、というわけではありませんが、どちらも習得していないケースはあまり見たことがありません。

《足さばき》は冒険者レベル9以降で習得できる、魔法使いの補助技能と呼べるでょう。魔法を使うラウンドは移動方法が限定されるため、敵に近づきづらい魔法戦士のアンサーとなります。
ただし、これには代替手段が存在します。

《武器習熟》《防具習熟》《頑強》、これらはファイター技能を補強する役割があります。ファイターには必須級なので、何かしらはとるようにしましょう。

《魔法拡大/数》は、魔法技能をより使いやすくする選択肢になります。やれることはとても増えますが、これを採用しない方も多いため、任意です。

武器は〈ソード〉や〈メイス〉を選ぶケースが多いです。理由としては、1Hの〈盾〉を持ちたいから。
魔法使い系技能には〈金属鎧〉の着用でペナルティ補正がある技能が多いことから、基本的には〈非金属鎧〉を着用します。
その場合、回避力や防護点を補強するため、〈盾〉を併用するケースが非常に多くなります。《薙ぎ払い》を採用しづらい点も、〈盾〉採用の追い風になっているでしょう。

ただし、プリースト及びマギテックは例外です。
〈金属鎧〉着用によるペナルティがないからです。
この場合は、〈金属鎧〉を推奨します。

〈金属鎧〉が着れるならそれに越したことはない

では、習得する技能の候補を見ていきましょう。
まずは必須の魔法使い系技能から。

ソーサラー:オススメ度★☆☆☆☆
火力系技能。
レベル5で、コスパの良い【ブラスト】が。レベル8から防御用魔法の【ブリンク】が使用可能。魔法戦士の場合は、主にこれらの魔法を目指したい。
……のだが、装備のペナルティがつらい。

コンジャラー:オススメ度★★★★☆
支援系技能。
自身と味方にバフを与え、ゴーレムに誰かをかばってもらうか、一緒に殴ることで打点を増やすのがメイン。それだけだが、戦士との相性は非常に良く、装備のペナルティが気にならない。

プリースト:オススメ度★★★★★
回復・支援系技能。
前衛が鉄壁になる組み合わせ。回復役が2枚あるパーティは非常に安定する。かばう特化型との相性がとてもよく、併用することで正に不沈艦となる。
装備によるペナルティが無いのも追い風。

マギテック:オススメ度★★☆☆☆
支援・攻撃系技能。
基本的に魔動機術は使いづらい。大型サプリメント「メイガスアーツ」採用時には戦士向けの魔法が多数追加されるため、マギテックファイターをするなら購入を推奨する。その場合は★3.5でもいいかな。

フェアリーテイマー:オススメ度★★☆☆☆
なんでも屋。
回復も良し、攻撃も良し、奥の敵と自分達との間に壁を立てるのも良し、妖精を召喚して魔法は妖精に任せながら敵を殴るのも良し。魔法戦士との相性は良いが、〈金属鎧〉着用時にペナルティがある点には注意。

ドルイド:オススメ度★★★☆☆
大型サプリメント「モンストラスロア」追加技能。
めっちゃ悪い子。戦士系との相性抜群。ただし燃費が最悪。
《マルチアクション》を採用しない構成がとても現実的になる点が優秀で、自身に与えるバフの内容も強力過ぎるのだが、その分燃費も悪すぎる。魔晶石の携帯を必須とする他、装備の持ち替えも面倒なため、経験点が少ないうちはおすすめしない。

デーモンルーラー:オススメ度★★☆☆☆
大型サプリメント「モンストラスロア」追加技能。
めっちゃ悪い子パート2。無法を押し通す魔法の数々、手札がとても多い。
強みが尖っている点、世界観的に使いづらい点、運用が難しすぎる点から、おすすめはしない。

モンストラスロア産の魔法が本当に悪い子

かばう特化型との相性も良い魔法が多いです。それらの場合、特に【プリースト】【フェアリーテイマー】【デーモンルーラー】との相性は抜群です。最後のはおすすめしませんが。

次に、その他技能について。

レンジャー:レベル5で習得できる《サバイバビリティ》と《魔力撃》の相性がとても良い。

エンハンサー:1~3レベルの習得でも十分すぎるほど働いてくれる優秀な子。ファイターのお供。

アルケミスト:ヒルスプ最強!ヒルスプ最強!

ライダー:特筆すべきは、レベル5から習得できる【姿勢堅持】。これにより、騎獣の通常移動で運んでもらいながら自身は1ラウンド目から《マルチアクション》可能という強みがある。これが《足さばき》の代用となり、強力。

スカウトとの相性はそこまで良いわけじゃない
ファストアクションを活かしづらいのが理由

ここまでのまとめ

ファイターは、最も耐久力に優れ、範囲攻撃可能な点が特徴的です。
前線を支える、パーティに必須の役割なため、初心者から上級者まで愛用する技能となっています。
癖も少なく、GMPL共に想定がしやすいため、セッションもスムーズに進行できるでしょう。シナリオ製作時にはファイターを基準にすることも多いですから、この技能を理解することはとても大切です。

以上が、ファイターの基本になります。

先程の具体例、個人的には、
①1H武器×1H盾型
②2H武器型
③かばう特化型
④二刀流型
⑤魔法戦士型
の順におすすめしたい。

二刀流型は、参加セッション次第で変わる
オリジナル魔剣を積極的に使えるシナリオなら③

高レベル帯の話

ここから先は、SW2.5に慣れてきた人向けの項目になります。慣れてない人は読まなくてよい項目です。

まず大前提として、冒険者レベル11以上の世界は、システムに慣れてきた人でも戸惑うようなインフレの進んだ世界になります。
PCや魔物の火力も予想以上に伸びやすく、とれる手段も非常に多いため、状況を理解できるかどうかがそもそもの障害となり、バランス調整がとても難しいレベル帯です。

そのため、GMやPLの環境に左右されることも多く、ここで私が述べることも、あなたの環境では全く見当違いのことを言っている可能性があります。この先の記事を読む際は、内容を鵜呑みにしてはいけません。
その事に留意して、この先を読み進めてください。

具体的な構成

ファイターの基本路線は変わらないため、構成については先程までの紹介と然程変わりありません。
変わるのは、武器や防具、魔法のオススメ度になります。

このレベル帯では、1Hと2Hの切り替えが容易になること、《全力攻撃Ⅲ》が2H専用なことから、1H武器1本のみの運用に絞るファイターは少ない傾向にあります。

また、各構成でおすすめの種族について言及しますが、ナイトメアがかならず入っています。
ナイトメアは本来迫害されがちな種族ではありますが、レベルも名誉点も高い場合、他の冒険者たちから強く認められるようになるはずです。
そのため、遠慮なくナイトメアをおすすめしています。

ファイターの役割は、敵に近づいて殴る、もしくは味方を守る。
この2つであることは変わりません。

全力薙ぎ払い両刀型

技能構成
《全力攻撃》《薙ぎ払い》
《武器習熟A》《武器習熟S》《武器の達人》
残りの枠に《防具習熟》系、または《頑強》系
何かと入れ替えで《かばう》もアリ

サブ技能
スカウトorレンジャー:個人的にはレンジャーLv.9
エンハンサー:欲しい
アルケミスト:スカウト採用の場合、Lv.5以上
ウォーリーダー:他が低Lv.の場合の選択肢
マギテック:【ターゲットサイト】が目的

この辺は本当になんも変わらない

ガメルがたくさんあるため、1Hの武器を握るときと、2Hの武器を握るときで使い分けするケースが多いです。
そして、習熟のバフはその特技名に記載されている武器のみに乗るため、基本的にはそれらの武器種を統一することになります。

敵の数が少ないと《薙ぎ払い》が腐り、同時に《バトルマスター》が要らない子になります。そのため、敵の数が多くなりがちなPC4人以上のシナリオで採用するのがよいでしょう。

種族は人間、ドワーフ、ナイトメア、リルドラケンをおすすめします。ライダー習得時は、ティエンスを強くおすすめします。

〈ソード〉カテゴリ
〈ガイスター〉が前提。1Hを握りたくないので、基本は〈ガイスター〉しか振らない。
費用に問題があるなら、〈ハイペリオン〉で妥協

〈アックス〉カテゴリ
〈ダイナスト〉が欲しい。筋力40必要ですけど???
これを握れないなら斧である必要が無い(過激派)
エンハンサーLv.5で習得できる【ジャイアントアーム】(一時的に筋力+12)があると持ちやすくなる。

〈メイス〉カテゴリ
要らない(!?)
〈ゼノ〉の火力期待値が他武器と比べ相対的に弱く、それなら《武器の達人》よりも《防具の達人》を優先した方が良い。Sランクで十分。
命中力強化手段が多くなる頃合なのも向かい風。

〈フレイル〉カテゴリ
大型サプリメントを買う度に壊れる武器種。
基本ルルブの範囲内ならC値⑨の武器を握る。
「エピックトレジャリー」採用時は、1H形態時にテムスシリーズを握ると良い。(専用の盾が必要)
「アーケインレリック」採用時は「A」ランクの(?)〈バッドツインズ〉で全て解決するため(?)、《武器の達人》は必要ない。
〈バッドツインズ〉採用時は、とにかく命中力と打撃点を盛りまくること。その他は何もいらない。《武器の達人》に使っていた枠を《命中強化》に置き換えるのはとてもアリ。

〈ウォーハンマー〉カテゴリ
〈ダイナスト〉と比べ、必要筋力が多少優しく、クリティカルもしやすいことを念頭に置くこと。

〈スピア〉カテゴリは空気

また、《防具の達人》をとるか否かで〈非金属鎧〉への評価が変わります。
基本は〈金属鎧〉>〈非金属鎧〉ですが、SSランクには強力な〈非金属鎧〉があるため、その点は考慮するべきです。

二刀流型

特技構成
《両手利き》《二刀流》
《全力攻撃》
《武器習熟》と《防具習熟》または《頑強》

サブ技能
スカウト:欲しい
エンハンサー:欲しい
アルケミスト:Lv.5以上が望ましい
マギテック:Lv.1が欲しいだけ。

武器と防具、どちらを達人まで伸ばしても良い
両方Sで止めるのもアリ

基本は上記のような形です。
シナリオ次第で、魔剣を両手に握るなどで盛り上げていくのも良いでしょう。そういった浪漫がここにはあります。
ただし、味方にグラップラーがいる場合は役割がかぶってしまうため、別の構成を試す方が良さそうです。

種族は、打撃点などが上昇するリカントをおすすめします。
手数に頼るときはリカント。覚えておきましょう。

アーケインレリック採用時に世界が変わります。具体的にいうと、〈バッドツインズ〉を両手に装備するのですが……

特技構成
《両手利き》《二刀流》
《命中強化》《武器習熟A》
残りは全て自由枠。《武器の達人》は必要ない。

サブ技能
スカウト:先制を取れるLv.まで。レンジャーとの択。
レンジャー:Lv.9以上。スカウトとの択、もしくは両方。
エンハンサー:【デーモンフィンガー】必須。【ジャイアントアーム】まで欲しい。
アルケミスト:【ヴォーパルウェポン】必須。【パラライズミスト】も欲しい。スカウトをとるなら【イニシアチブブースト】必須。
マギテック:【ターゲットサイト】が目的
ドルイド:Lv.1 or Lv.4(エピックトレジャリー採用時)

個人的には《防具習熟S》と《頑強》が欲しい

このように、構成が大きく変わっています。
1に命中、2に打撃点。3、4が命中、5に打撃点。
といった具合で、とにかく命中力と打撃点を全力で確保します。

エピックトレジャリー導入時のライダーも強力ですし、グレンダール信仰でプリーストをLv.4まで上げるのもGOOD。

魔法戦士型

特技構成
《全力攻撃》《薙ぎ払い》《魔力撃》《マルチアクション》
など、宣言特技の中から2~3個選択
《武器習熟》《防具習熟》:必須
《足さばき》:ライダー無しなら選択肢に
《頑強》:欲しいけど枠が無さそう

サブ技能
任意の魔法使い系技能:必須
エンハンサー:必須
アルケミスト:できれば少し欲しい
レンジャー:可能であればLv.9。15B以上ならLv.15を検討
ライダー:とるなら【姿勢堅持】以上必須
マギテック:【ターゲットサイト】以上

枠が一番カツカツになるんだ

ナイトメアが最適です。
魔法戦士をする殆どのケースで種族がナイトメアであることが多く、その場合は後述するソーサラー、コンジャラー、デーモンルーラー、ウィザードの評価を★1つ分上げます。

宣言特技に関しては、あなたのやりたい魔法戦士のスタイルに合わせて選択しましょう。
《全力攻撃》×《魔力撃》で必殺技感を出すのも良し
《魔力撃》×《マルチアクション》で魔法戦士らしく戦うのも良し
《薙ぎ払い》×《マルチアクション》で暴れるのも良し
様々な組み合わせを試してみてください。

筆者は《全力攻撃》《魔力撃》《マルチアクション》の構成を好みますが、セッション全体のことを考えた時、《薙ぎ払い》の感触はかなり良かったです。

ソーサラー:オススメ度★★☆☆☆
【ブリンク】と【ライトニング・バインド】が強い!
それ以外は火力に特化しているな、という印象。
攻撃性の強い魔法戦士になるが、やはり副業向けではない技能ではあるため、★2つ。
ナイトメアが習得することで本領を発揮する。

コンジャラー:オススメ度★★★★☆
自分に対するバフの恩恵も大きいが、何よりゴーレムへの期待が大きい。自身の防御が薄くても、ゴーレムにかばわせる事が可能なため、戦術の幅が広がる。
対魔法生物のスペシャリスト。

プリースト:オススメ度★★★★★
基本的には特殊神聖魔法が目的の組み合わせだと考える。
対アンデッドに強く、特に《薙ぎ払い》×《マルチアクション》【ホーリーライトⅡ】で敵のアンデッドを全員薙ぎ払うのがとても強力。
どの神も強力だが、フルシルの【ミル・ストーム】など、燃費には注意が必要なケースも多い。

マギテック:オススメ度★★★★☆
「メイガスアーツ」を使うか否かで評価が変わる。
使わないなら前衛向けの魔法がゴリっと減るため★2つ。
サプリメント使用時に追加される【オートガード】がとても強い。敵の厄介な特殊能力を【エアタイトアーマー】や【エフェクトプロテクター】で防ぎつつ、強力な一撃を必要とする際に《全力攻撃》《魔力撃》【パイルシューター】(あるいは【オメガシューター】)のコンボを決めると脳が震える。

フェアリーテイマー:オススメ度★★★★☆
一番の利点は、妖精に魔法を任せて自分は攻撃できる点。
《マルチアクション》を必要とせずに様々な行動が可能な点は、妖精使いの特権であるといえる。《薙ぎ払い》との相性も良く、《ターゲッティング》があれば《マルチアクション》〈竜牙の矢〉【シュートアロー】で貫通攻撃が可能。殲滅力、耐久力、手札の多様性に優れたフェアリーテイマーは相性抜群なため、★4つ。

ドルイド:オススメ度★★★★★
「モンストラスロア」追加技能。
燃費が悪いことさえ除けば、戦士との相性はトップクラス。
補助動作で行使可能な支援魔法が多いため、《マルチアクション》を必要としないのが特にGOOD。補助動作でやりたい放題する様はまさに無法。
注意点は発動体が特殊なことだが、〈操りの腕輪〉などの追加腕に杖を持たせることが可能な点にも注目したい。

デーモンルーラー:オススメ度★★★★☆
「モンストラスロア」追加技能。
Lv.8の反射や、Lv.9の魔法ダメージカット、Lv.10から「射程:接触」の遠距離化、Lv.13の属性対応ダメージカット、Lv.14の魔法封じ、Lv.15の極悪ダメージカット。魔力が高いなら、格下相手を貫通魔法で薙ぎ払うことも可能。魔神を召喚して手数を増やすことも……と、やれることが多いし全部強い。【デモンズブレード】も使いやすく、戦士適正は高いので★4つ。

ウィザード:オススメ度☆☆☆☆☆
「メイガスアーツ」追加「称号」ソーサラーとコンジャラーの両方を習得するとこの称号が与えられ、深智魔法が行使可能になる。その習得条件から、戦士での運用は基本的に無理だし、防具ペナルティが辛すぎる。
【ロックオン】を習得する必要もなく、本当におすすめできない。

戦士Lv.15《全力攻撃》《魔力撃》の時
期待値は基本ガイスター>オメガシューターだったりする

《魔法拡大/数》に関しては、あまりにも器用貧乏になるため推奨しません。それを使いこなす人も中にはいますが……

かばう特化型

特技構成
《かばう》《ガーディアン》:必須
《防具習熟A》《防具習熟S》《防具の達人》:必須
《魔法拡大/数》《ダブルキャスト》:魔法用
《頑強》:耐久力増加
《足さばき》:移動力拡張

メイン技能
任意の魔法使い系技能:1

サブ技能
ファイター:Lv.7で止める(!?)
セージ:魔法に特化するなら。Lv.9 or Lv.12
レンジャー:耐久に特化するなら。Lv.9かLv.15
エンハンサー:【ビートルスキン】必須
アルケミスト:【バークメイル】【ヒールスプレー】推奨
ライダー:【姿勢堅持】以上を推奨

いつのまにかメイン技能も入れ替わりますと

かばう特化型には、致命的な弱点があります。それは、「高レベル帯において、攻撃力が足りない」という点。

《かばう》《ガーディアン》の採用時点で特技枠は圧迫されますし、高レベルの魔物の集中攻撃に耐えるには《防具の達人》は欲しいところ。これだけで5枠消費した特技枠。《頑強》だって欲しくなる。では、攻撃に割くための枠はあと何枠?

となる訳です。これも〈バッドツインズ〉なら一応解決できるので、その場合は魔法系特技を《武器習熟A》と《全力攻撃》に置き換えれば良いのですが……

一応、2H武器盾で対応するという手もあります。
打撃点さえ足りれば、《薙ぎ払い》や《全力攻撃》をとっても大丈夫。ただ、元々威力がそこまで高くない上に、習熟A、Sによる打撃点+3点のパッシブがなく、《薙ぎ払い》は特に大変になりがちです。
絵面はカッコイイと思うので、興味があれば是非。

結論、固定値

そうでなければ、ファイターはヤムチャ状態。
であれば、《タフネス》の自動習得と、《頑強》取得条件を満たすレベルまで上げて、後は他の技能に振ってしまうのがクレバーな対応になります。

また、レンジャーを先行してレベル15まで上げることもあります。これは《ランアンドガン》を習得し、通常移動でも魔法を使えるようにする作戦です。この場合、足さばきは採用しない方がよいでしょう。

ただし、《足さばき》の効果は「制限移動距離の延長」ですから、これで《かばう》を乱戦外で適用できる範囲を広げることも可能です。この副次効果を活用する機会は中々ないですが、頭の片隅にいれておいてください。

では、メインに添える魔法は何が良いのか。
主観が多分に含まれますが、参考にどうぞ。

ソーサラー:オススメ度★☆☆☆☆
魔力が伸びない以上、火力を出すことがメインになりがちなのだが、その火力も結局は純魔構成に劣るのが辛い。
一応、【デスルーテリィ】【ライトニング・バインド】【マジック・リフレクション】など強い魔法もあるけど……どちらかというと、通常の魔法戦士構成で活用した方が効果的な魔法が多く、評価はどうしても下がる。

コンジャラー:オススメ度★★★★☆
レベルの上昇によりバフの種類と効果量が増えた結果、順当に強化された印象。【プロテクションⅡ】と【スケープドール】、ゴーレムの存在が目玉。他前衛への支援も【○○・ウェポン】で属性や効果内容を選択可能、相変わらず強い【ファナティシズム】や【カウンター・マジック】、【アース・シールド】を、《ダブルキャスト》によって隙なく行使できるのも追い風。
その他、強力な魔法たちを評価して★4つ。

キルヒア:オススメ度★★★★★★★★★★
学問の門は万人に開かれています。
あなたもキルヒアを信仰しませんか?

プリースト:オススメ度★★★★★
冗談はさておき、存在のすべてがこの構成と噛み合っているといえる技能。まず大前提として、回復支援役は倒れてはいけない役割なので、巷の冒険者神官は〈金属鎧〉を着ていることが多い。だったら自己回復手段が必要になりがちな《かばう》との相性が良いのは明白。
成長したくないステータスが器用と敏捷で共通しているのも追い風。信仰は何選んでも強いので、同じ卓の仲間と相談して好きなものを選ぼう。★5つ。
キルヒア信仰とダリオン信仰は★10あっていいと思う。冗談ではなく。

マギテック:オススメ度★★★☆☆
やっぱり「メイガスアーツ」未実装時は推奨できない(評価は★2つ程度)なのだが、これを使用する場合は話が別。
【オートガード】と【レジスト・ボム】で飯を食っている。自己回復も可能で、【チャフグレネード】や【スモーク・ボム】も、使い所を間違わなければ強力。
探索パートで効果を示す魔法も多く、シナリオがスムーズに進むことも好印象なので★3つ。

フェアリーテイマー:オススメ度★★★★☆
〈金属鎧〉着用ペナルティなんてなかった。
HP最大値がすんごい上昇するし、回復量もプリーストと遜色ない程に多い。マギテックと同様に、探索パートへの対応策が多いことも好印象。
仲間を直接支援する術は少ないが、それでも光属性の相性が良すぎて、その他の手札も多いことから★4つ。

ドルイド:オススメ度★★☆☆☆
「モンストラスロア」追加技能。
需要が噛み合っていない。
戦士系技能との相性は良いのだが、かばう特化はもはや戦士ではない。
あくまで他の戦士を手助けしたい、というのであればアリだし、強力な魔法も揃っている。が、メインに添える程かと言われると疑問は残る。
燃費が最悪なのもあり★2つ。

デーモンルーラー:オススメ度★★★☆☆
「モンストラスロア」追加技能。
ダメージカット手段が多いし他の手札も優秀だしタンク適正がとにかく高い。【デモニックスキン】は高レベルでもよく使われる。
高レベル帯に挑むあなたなら、この世界の異物すら乗りこなしてみせるだろう。そんな期待を込めて★3つ。

ウィザード:オススメ度☆☆☆☆☆
「メイガスアーツ」追加称号。
実装されている魔法がほとんど強力なものばかりだが、だとしてもウィザードは純魔前提の性能をしているため、★はなし。
これはあくまで「メインに据えるべきではない」という話であり、Lv.2からは【ロックオン】と【タフパワー】が解放されるため、それ目当ての習得はアリ。《ダブルキャスト》で使いたいならLv.3以上に上げること。

15A以上なら魔法技能は2つ欲しい

例外として、魔法戦士の項目でもお話した種族がナイトメアである場合が存在します。
この時はソーサラー、コンジャラー、デーモンルーラー、ウィザードの評価を★1つ上げます。
また、リルドラケンもタンク適正のあるステータスをしていることから、種族はこのふたつをおすすめします。

また、魔法以外にもBテーブル技能をメインに据えることもあります。(アルケミスト先行や、ウォーリーダー先行など)
そういった場合、各技能に沿った特技を《ダブルキャスト》等の代わりに習得するのがよいでしょう。

高レベル帯のまとめ

経験点が多く貰えるこの環境で、中途半端なキャラクターはつらい思いをすることが多いです。そのため、何かしらを割り切って、強みを伸ばす意識が必要になります。
ファイターの場合は、基本的にこれらに焦点を当てます。

  • 耐久力

  • 《薙ぎ払い》や《全力攻撃Ⅲ》

  • 《かばう》

このことを意識してキャラクターを作成・成長させてみましょう。
そうすれば、自然と頼りになる戦士が生まれるはずです。

魔法を併用する場合は、コンジャラー、プリースト、フェアリーテイマーのの三種の神器が扱いやすいでしょう。

さいごに

以上、ファイターの構成についての具体的なお話でした。
いかがでしたでしょうか。

ファイターは「何をすればよいのか」に対するアンサーがとても単純なため、構成に対する話ばかりになってしまいました。
もっとファイター×ライダーの話とかすればよかったかな……とも思うのですが、そこはライダー回を執筆する未来の自分に託します。

どの技能、どのレベルにおいてもはじめのうちは戸惑うものですが、ファイターは一度経験してしまえば理解しやすい技能だと思います。
この記事も文量が多く、特にSW2.5未経験者の方には壁が高いように感じるかもしれません。そんなときは「初心者向け要約」の項目や、「特徴と役割」の項目だけでも見返してみてください。この記事のすべてがそこにまとめられているはずです。

ここまで読んでくださり、誠にありがとうございました。
ラクシアで紡がれる、あなたの物語を応援しています。

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