棋譜添削 相振り飛車

棋譜はこちら↓

 相振り飛車の一局となりました。囲いの形を気にされていましたがあまり問題ではありません。
本譜でのポイントは
・相手の囲いの急所を狙った攻めの陣形作り
・相手の主張を通さない反撃

です。

まずは攻めの陣形から。
35手目27歩の局面


ここでは2四飛と浮き飛車に構えるか2二飛車と深く引くかの二択だと思いますが、どちらを選ぶかで今後の進行が変わってきます。

浮き飛車に構える場合は一例として、飛車の横利きを通して転回も狙いつつ端に狙いを定めるのような展開が考えられます。

つまり浮き飛車の場合は35歩や45歩と突いて行きたい訳ですが、本局の場合は相手が位を取っているため歩がぶつかってしまいます。

35歩と突いていきたいが歩がぶつかるので突けない。こうなると浮き飛車のメリットが薄くなる。

本局では相手が積極的に位を取ってきたためにどう攻めて良いか迷ってしまわれた印象があります。

ではどのような方針で指せば良かったか。

以前、相振り飛車の振り返りで陣形を盛り上がるのは争点を与えてしまうので良くないと言ったような気がします。(言ってなかったらごめんなさい!笑)

本譜の相手の陣形はまさにそれで、高美濃に組んで盛り上がった陣形はそのまま攻めの急所にもなります。

というわけで36手目で2二飛と引き、4二飛と回って4筋に狙いを付けていくのをおすすめします!


このまま56銀と上がって4筋の一点突破を狙っていく。
高美濃に組んできたら大体これでOKです。

相手は警戒して矢倉に組み換えしてくるかもしれませんが2四角と出てさらに4筋に狙いを集中させます。

本譜でも2四角は出てきましたね。4筋に飛車を振っていればもっと角を活かせました。

最後に桂馬も跳ねれば全軍躍動の形、こうなれば攻めは止まりません。

4筋で位を取られたらこの形を目指していきましょう。

 

41手目6五歩 

ここからの数手を見るに、指し手に困ってしまったのではないでしょうか。
ただ相手の6五歩も相当突っ張った手でこの辺でこちらもアクションを起こしていきたいところです。

例えば相手の6五歩を咎める5四銀。

または4五歩とこのタイミングで角を捌きに行ってしまうのもアリです。

 自陣は完成しているので大駒を捌きに行く。
3五歩から飛車の横利きを通して飛車の展開も狙える。


本譜の5五歩~5六銀と好形を作られてしまったのは少しもったいなかった気がします。

・攻めの理想形を目指して駒組
・相手の突っ張った主張には反発

こういう形はここから仕掛けていく、みたいなパターンを一つずつ覚えていけば相振りも指しこなせるようになっていくと思います!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?