小麦からパンを焼くことについて思いを巡らせてみる

空が高くなって秋らしくなってきましたねっ!
早朝も肌寒くなってきたので、自転車での通勤時も頭がシャキッと冴えて普段は見過ごしてしまう何気ないことについて考えたりします。最近は「小麦と酵母と塩と水」でカンパーニュが焼けるなんて奇跡じゃない?ってことを考えてました。
何千年と繋いてきた先人たちの知恵には本当に頭が上がりません。

【小麦とパンの歴史について考える】
人類は1万8千年以上前にイラクやシリアあたりでエンマー小麦を採取してきました。初めはタネを噛んだり、炒ったり、そして叩いたりした後に茹でて粥を作り生命を維持する栄養を得ていました。そして、種を蒔くことで耕作できることが発見されて定住文化が起こり穀物農耕の生活に移行してきたようです。
小麦が実る地域を取り巻いて人間の文明は発達し、世界の多くの地域で民衆の生存と労働の力を供給してきたのはその小麦を使用したパンだったと伝えられてきました。

【パンがうまれた奇跡】
6千年前のエジプトのどこか。忘れられていたのか数日ほっとかれていた小麦粥の1つに奇跡が起こりました。
表面がブクブクと泡立ち生きものの様に全体が膨らんできたのです!そう、発酵していたのです!!
ぷくぷくと膨らんだ塊を焼くとますます大きくなり食べ物が2倍、3倍の体積になる事は奇跡のような発見だったに違いありません。何よりも滋養が増していること、そして美味であることがパンとして食べる意味に繋がり現在に受け継がれてきたのだと思います。ありがたいですね〜。

【発酵すること、そして種を蒔き育てること】
発酵とは酵母菌と乳酸菌が共生した状態で、目に見えない微生物が有機物を分解している様です。酵母菌と乳酸菌の生命活動が人間にとって有益な物質をつくり出しているので、働きものの菌達に感謝しなくてはいけないですね。ありがたいし自然界の不思議です。
普段は粉の状態でしかお目にかかることがほぼない小麦ですが、今年は秋より小麦の種を撒き、育てることに挑戦します。右も左も分からないけれど、先人たちの思いを巡らせたり、菌たちのことを考えたりしながら、土に触れて小麦の種を蒔くことはこれからの自分たちにとって意義のあることに違いありません。今まで気づかなかったことに「小麦の種を蒔くこと」で気づいていきたいなと思います。

#こむぎ会議


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