見出し画像

自分の内面に素直に生きる(10月読書日記)

皆さんは自分の感情を素直に表現することができているだろうか?
大人になるにつれわれわれ人間は感情というものに制約をかけて生きてはいないだろうか。
子どもの時に感じた、わくわく感や楽しさ。
好きなことを全力で行う姿勢。
大人になって社会で働くようになってからこれらの感情に役割と周囲の期待という見えないバイアスをかけ、感情をコントロールしてきたように感じる。

今、働き方は以前に比べ多様化している。先日読んだ「ニューエリート」という本にも記載されていたが、「機能性」の時代から「感情価値」の時代に変わってきている。この背景は、昔は優れたものが重宝されていたが、優れたものがあふれている今においては、モノができる背景に共感できるかが大事になってきている。つまり「自分の心が動かされるか?」といった感情面での共感が、よい仕事や熱狂的なお客様を導く時代になっている。
もう機能面での競争は過ぎ去ってしまった時代なのだ。

今回読んだ本では、人の働き方において「感情」という、
自分の内面に向き合い他者ときちんと分かち合うことがこれからは良い組織を作ったり、良いプロダクトを作るのに必要であることが学べた。
塩田元規さんの「ハートドリブン」という本だ。

本の著者はDeNAに入社し、約4年を経たのちに企業をし、アカツキという会社を経営している方だ。
本の中では、これまでの経営者としての歩みが生々しいほど書かれており、中でも大変共感ができるのが、「失敗」や「辛いこと」がありのままに書いてあることだ。ここまで赤裸々に描かれている経営本はないのではないか。
本のタイトルでもあるように、自分の感情と素直に向き合い、感情を他者に分かち合う強さを持つことが何よりも大事であることが理解できた。

私も読んでいる最中に共感できたのは、日々の選択の中で、自分の感情に素直に従えることは少ないということだ。

「観念」という言葉が出てくる。
我々は幼少期の頃から、育った環境や学んだことをもとに観念の軸を作ってしまっている。
例えば私であれば、「長男だからしっかりしなさい」と言われて育ってきたため、未だに「人に迷惑をかけないようにしなくては」という意識が強く、他者の目を気にしてしまったり、本当の自分を出せずに押し殺してしまうことがある。自分の本音を発信せず、他者に合わせて生きていくことが多い。
そのような観念は無意識に起こっていたり、大人になるにつれ多くなっていくものである。
社会人として会社で働くのも同じことだ。今までの日本社会では、集団からはみ出さず、会社の方針に沿って我慢しながらでも粘り強く働く力が重宝されていた。
しかし、本の中でも出てくるのだが、多様性が当たり前になっている現代においては、会社のために身を削ってでも働くといった価値観は古くなってきている。
自分のやりたいこと、自分の好きなこと、そんな感情を大切にし、自分の幸せにつながるよう働くことで大きな力を発揮できる環境にもなってきている。
だからこそ、今までのように周りの期待に応える働き方ではなく、
自由に自分の幸せを追求できる働き方が大事になってきているのだ。
そして結果的にはその方が仕事の成果もでやすいし、周りの人も共感し繋がりを大切にできるのである。
これは決してわがままを言うことではない。当然モラルやマナーの下ではあるが、その範囲の中で自分の感情をさらけ出す勇気を持つことである。
特に弱さをさらけだすのにはプライドを捨て、他者に頼る勇気を持つことが必要になるため、ハードルが高いものである。
しかし、それらも乗り越え、本当に感情を分かち合える仲間ができてこそ、事業も仕事も人生も自分が幸福感を感じられるように進むのである。

「ハートドリブン」という本は大人になってから制約してきた、感情に向き合うということを思い出させてくれる本だった。
特にリーダーとして活躍しているビジネスパーソンには必読ではないかと思う。
リーダーという仕事は多くの責任と役割を背負い、自分の感情をコントロールしがちになる立場である。だからこそ、勇気をもって部下に弱みを見せたり、人に頼ることも必要だと感じる。そして、リーダーだからこそ楽しく働くことを忘れてほしくはない。自分の感情がワクワクするものへ素直に取り組んでみるのも良いかもしれない。
機能面が衰退した今だからこそ、プロダクトの物語や想い入れに対して、
お客様はお金を払ってくれる。

私自身も明日から、「自分の感情」から逃げず、素直に向き合い、表現していけるようにしていきたい。

皆様からいただいたサポートは大切に使わせていただきます!これからも勇気が出るような記事や学びにいただける文章を書いていきます!よろしくお願いします(*´∀`*)