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中谷vsサンティアゴ

 Amazonプライムでボクシングの世界戦3試合があり、セミファイナルで中谷vsサンティアゴがあった。中谷はスーパーフライからバンタムに上げていきなりの世界戦。サンティアゴはドネアに勝って王座になって、初防衛戦。
 中谷は3階級目のチャンピオンを目指すが、過去は王座決定戦を勝ってきて、2階級制覇を果たし、今回チャンピオンに挑戦するのは初めてである。しかし、前回の試合、リング誌のKO of the yearに選ばれたネクストモンスターと呼ばれる注目選手だ。
 ネクストモンスターvsドネアを倒した男。
 ゴングがなった。身長14センチ差があるが、低い構えでサンティアゴと同じ身長に見えるほど、サンティアゴの突進にそなえ、距離を保つ。サンティアゴが距離を詰めてくるが、ステップでいなし、中谷の距離を保つ。
 サンティアゴが踏み込み左フックを当てるが、中谷のジャブとアッパーでほとんど距離を支配される。4ラウンドでフルマークの中谷優勢。
 サンティアゴの右眉の辺りが、カットされ有効打によるものとアナウンスされる。サンティアゴはなかなか踏み込めない。
 私は2つの見どころを考えていた。
1つは中谷がチャンピオンに通用するのか。
2つめは中谷が圧倒するのか
1つめは呆気なく、2つめも簡単に見どころを超えていた。6ラウンド中谷のTKO勝ち。
 私は拍手もせず、食い入るように中谷のリングを飛び上がる姿を眺めていた。何か見たかったけど見たくなかったような。苛立ちにも似たような、受け入れられない強さを感じていた。
 考えてみたら、中谷のフレームは身長フルトンより高く、リーチはほぼ変わらず、スピードも技術もある。バンタム級の選手ではなく、スーパーバンタムの上位クラスなのではないか。フルトンとやれば、いい勝負になるかもしれない。
 ならば、井上と。
 それは、今後バンタム級で中谷がチャンピオンを圧倒して、4団体統一でもしたら、スーパーバンタムで指名試合も夢ではない、と思う。井上がフェザー級に上げるタイミングにもよるだろうが。
 中谷にパンチを当て、顔を跳ね上げさせたり、中谷のパンチを見切る相手がバンタムでいるのだろうか。カウンターの名手で、実力者のロドリゲスと見てみたいと思う。西田に勝ってからの話だけど。
 いづれにしろ、バンタム級は熱くワクワクさせてくれる試合が続きそうだ。


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