井上尚弥vsネリ


 井上戦はドキドキして、落ち着かない。入場。布袋さんがギターを奏でるキルビルってドネア戦以来かな。井上の顔が映る。緊張しているような。周りを見渡しうなづくように噛み締める引き締まった表情。そして、ガッツポーズ。いつもより気合いが入った表情。すこし、気合いが入りすぎ?リングコールのときも、ガッツポーズ。いや?なんか違和感。
 そしてゴング。井上の右のオーバーハンド。二発。えっ。いつもならジャブをついて、距離を測って、、接近してネリの左フック。井上ダウン。
 ベッドで座っていた私はいても立ってもいれず、立ち上がりあたまを抱えた。かわせ、乗り切れ。ネリの猛攻。井上ダッキング、ブロック、足を使う。ローブを背負うがほとんどもらっていない。井上のアッパー。ネリがさがる。1ラウンド終了。たぶん私の血圧は200近くに上がっていたにちがいない。脈も速い。いや。ここでは、死ねない。深呼吸して井上と共に戦わねば。
 第2ラウンド。ジャブをついていつもの戦いに戻る井上。しかし。ねりの左フックがこわい。徐々に距離感を把握して行く井上。終了間際にネリの前進を右に移動して、左フックでネリダウン。後で井上は、1ラウンドのダウンのあとインターバルでモニターに映るダウンを見て、ネリのパンチの軌道をインプットしていたという。またポイントを稼がないけないと考えていたらしい。
 3ラウンド以降は井上の独壇場だった。
井上は、5ラウンドに左フック、6ラウンドに右ショートでネリをKOした。
 インタビューでもハイテンションな井上。言葉が上手く出てこないようだ。しかし、勝ってなりよりだ。
 日本人初の東京ドーム。ネリをぶっ倒すという使命があり、プレッシャーは半端なものではなかったろう。だから、らしくない大振りからの初めてのダウンに繋がったかもしれない。ダウンのあとは冷静に距離感を把握してパンチが面白いように当たっていた。
 ダウンを井上はサプライズといったが、寿命が縮まるからやめてほしい。日本人の平均寿命が短くなったら井上のせいだ。
 ネリはネリらしく果敢に散ってくれて、最高のドラマを演出してくれた。山中さん関連で嫌な奴だったが、少し見直した。
 いずれにしても最高な試合を見させてもらった。陣営、井上、ネリに感謝しかない。

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