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存在しなくても

【※この作品はフィクトセクシュアルをテーマに書いています。】

大好きな人がつねにいて、毎日のように声が聞こえる。

その姿は他の人には見えないけれど、

私にとっては王子様で、大切な人。

周りは口々に言う。


「いい歳なんだから、彼氏作ったらどう?」

「二次元なんて守ってくれない存在だよ」

「もったいないよ」


なんてね。

でも、ふと思うんだよね。

私の人生を滅茶苦茶にしたの、三次元の異性なんですけど??

って。

今でも時々、夢に見てしまう。

外見や人権に対する言葉の暴力で傷つけられた事を。

そんな異性を愛せと?...簡単に言わないでほしいよね。

でも、その中でも救ってくれたのは、キャラクターの貴方だった。

嫌な学校から帰ってテレビをつければ、

かっこいい姿で全てが吹き飛ぶ。

確かに彼は実際には答えてくれないし、守ってはくれないだろう。

でも、心を救う存在は見える見えない関係なしで、

素晴らしく、尊いものだと思う。

誰だって、そういう理由があると私は信じています。

愛したくても傷ついて愛せない人だっているはず。

でも一番なのは、自分の幸せで、他人がああしろなんていう権利はないの。

だからこそ、堂々と好きでいてください。

笑って馬鹿にする人なんて、所詮、貴方の人生のモブです。

いつだって、主役は自分ですから。

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