5 カウチサーフィン ゲスト 大学教授編

カウチサーフィンを始めてすぐ、とんでもない量のリクエストが毎日届きます。リクエストのメッセージは良い事ばかり書いてあって断るのが申し訳ない。と思ってしまうものも多く、平日でも受け入れをしておりました。(リクエストの内容が良いに決まっているのにその時は自分だけに向けられた特別なものと錯覚。大体はコピペで大人数に送られている。)それから誰彼ホストしてみて数か月、こちらは真剣に友達になりたいのに相手はそうでもない事のパターンの方が多いという事が分かってきました。相手は「その日泊まる日楽しければそれで良い」かもしれませんが私達夫婦は「泊まるその日はきっかけでその後長いお付き合いが出来る信じあえる国際交流がしたい。」と思っていました。男女の関係に例えると一晩過ごして片方は「ま、時間があればまた電話するし。」と思ってそのまた片方は「付き合っている!」と思うくらいの温度差です。ホストしている間は楽しい、でもホストが終わればそれっきり。のような関係に意味を見いだせないで居ました。

2011年大晦日数日前。私達夫婦はお互い帰省の予定もなく東京で二人でのんびり過ごす予定でした。そこにアメリカの大学教授の女性からラストミニットリクエストが来ました。本来であればのんびり過ごしたいという事からお断りしたかったのですがリクエストのメッセージを読むと私たちのプロフィールをよく読んでくれてます。主人の仕事について興味がある。との事でした。コピペではない心のこもったリクエストでした。そこでまぁ1泊だしという事でホストをお受けする事にしました。

沢山の時間は過ごせませんでしたが、大晦日のご馳走を一緒に食べて近所の神社に初詣も行きました。一泊の滞在でしたが濃い時間を過ごしました。主人の仕事についても興味を持って色々な話をしておりました。

我が家の主人の仕事は特殊で独特の業界です。英語の翻訳を要する時もありますが何せドメスティックな会社で予算が出ません。かといって英語が分かれば訳せる。という簡単なものではありませんのでアメリカ人の友達に「訳して~。」と依頼出来るものでもありません。。センス、知識そしてその業界への興味が必要です。この翻訳業務を日英のプロフェッショナルに依頼するとしてもまずは探すところから大変だと思いますしその費用も検討もつきません。ところがその教授がその時から現在も主人の仕事を助けてくれています。Zoom等で二人がよく仕事の話をしております。主人の会社公認で教授は主人の会社での役職のメンターでアドバイザーです。本当にありがたい事です。そしてその教授は楽しんでくれています。主人の仕事を助ける事、コミュニケーションをとる事、私達の10年以上の友達でいる事。

こんなにありがたくて素敵な出会いを想像してもカウチサーフィン以外の場では出会えなかったと思います。長く信頼しながら付き合えるインターナショナルな出会い、これを私たちは求めていました。求めすぎでしょうか?

カウチサーフィン以外では知り合えてなかっただろうアメイジングな出会いは他にもありました。私達に会いたい、家に泊まってほしい、お料理してあげたい、家族に会わせたい。と心から私達を愛してくれた人達に沢山会いに行きました。

オーストラリア、モロッコ、スペイン、メキシコ、トルコ、ラオス、スイス、フランス、ドイツ、チリ、アルゼンチン、カンクン、、、遊びに行くと上げ膳据え膳でおもてなししてくれます。本当に感謝です。

でもこれはホストした人の大勢がしてくれることではありません。沢山ホストしても残る友達は絞られてくる。。。もしかしてこれはカウチサーフィンだけではなくて世の中の出会いがそういうものなのかもしれません。

去年も仕事で日本に来ていて我が家にも泊まった教授。2024年の夏もやってきます。そして私達はまた楽しい時を一緒に過ごします。

長くなりました。また心に残る愛する人達の話をあともう少し書いていきたいと思います。アディオス