余命

先週の吐血騒ぎにより、肝硬変の肝臓は停止し、十二指腸潰瘍だけでなく、胃潰瘍も合併。
むしろ、胃潰瘍の方が「門脈性亢進圧胃症」といわれ、血管にはタンパク質及び栄養を分解して運ぶ力がもうすでになく、点滴で取れる栄養も全て皮下に蓄積され、単なる浮腫のオバケになるしか無い…
「在宅を希望されていましたが、どうなさいますか?」
私や主人が望んでいたのは、暖かい私の実家で余生を過ごす事だった。あの状態を見せられてとても病院を去る事は、夫の命を縮めかねない状態なのは素人が考えてもわかる事だ。
主治医はベストを尽くそうとしてくれている。
「もうこれ以上、日本での処置は、申し訳ありませんがやる術の無い所へ来てしまいました。」
移植は希望していた。夫の場合、アルコール性肝硬変の為、移植を希望しても、再犯を恐れ、移植はA、B型肝炎にかかられた方々より、かなり後回しである事を消化機科の部長先生より聞かされていた。
これをお読みくださっている方がいるとして、『まぁアルコール依存症だろ?仕方ないね❗️』と仰ると思う。確かに落とし所はそこだろうとは思う。【命の順番】が夫につけられたのだ。確かに仕方がない。あれだけ休肝日を作ろうと話してもアルコールを手放せなかった、そんな夫が悪いのだ👎
どちらにしても夫は海外で移植の順番を待てる程、体力が残っていない。

 主治医から言い渡された余命は【ほんの数週間】であった。急変していつ逝ってもおかしくない、そんな状態だ。
このコロナ禍、毎日の面会を許された。もちろん少し離れた個室である。夫との余生を病室で迎えるとは考えてもいない事だったが、もう何年も前に急死した私の母に比べれば、毎日何らかの介助ができる時間ができたわけだ。私は幸せに思う。
存分に介助させていただこう‼️

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