2024年1号
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《特集》同音ライム4連打マイクリレー2024
お詫び
今週号で掲載を予定していた“同音ライム4連打マイクリレー2024”は、開催準備が整っていないため休載いたします。
詳細については、決定次第あらためてご案内いたします。
《連載》同音ライム・フラッシュバック(第1回)
概要
この連載では、過去に発表された作品から同音ライムをピックアップして紹介する。
特に、同音ライム黎明期のものを中心に取り上げる予定。(※1)
なお本連載における同音ライムは、リズム不一致の韻、すなわち母音子音ライムを含める。
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第1回となる今回は、Black_Candy.&刀+「フリスタぽい奴」から以下の韻をセレクトした。
同音ライム部分のライムパターンを抽出すると以下のようになる。
かげきじょーかこまくらぶ
かげきじょーか(ー)こまくらぶ
VCパターン「かげきじょーかこまくらぶ」。
一致音数は11音。
内容はやや苦しいが、音数とリズム一致率の高さが見どころ。
マイクを持ち口上が始まる――といった前段を承け、その創作を「小説家・劇場化・コマ倶楽部」になぞらえる第1フレーズ。
続いてJoker+のネームドロップを入れつつ、音響効果への嗜好を語る第2フレーズ。
「小説家/劇場化」「そうです/過激/じょーかー」、「コマ/倶楽部」「鼓膜/LOVE」のように、区切り位置に変化を付けているところも良い。
また、以前に同音ライム大全にも書いたが(※2)、この韻は“非同期ライム”となっている。
「小説」「そうです」が母音一致なので、母音ライムの中に母音子音ライムを内包した構造。
その場合、「小説家・劇場化・コマ倶楽部」「そうです過激じょーかー鼓膜LOVE」までがライムフレーズ、15音の韻となる。
「フリスタぽい奴」は16小節という短い中に、これを含めて全5組の同音ライムが使われている。
粗削りながら、同音ライムに対する意欲的な姿勢が感じられる作品である。
死を費やす/CO2いや吸う
兄さん貸さん?そう/二酸化酸素
小説家・劇場化・コマ倶楽部/そうです過激じょーかー鼓膜LOVE
タイガーマスク/鯛が鱒食う
カムサハムニダ/噛むさ刃無二だ
脚注
※1 ただし、同音ライム黎明期がいつなのかは不明
※2 同音ライム大全は、現在一時的にクローズ運用となっているため、リンクは割愛する
(文/SIX)
次号予告
《特集》絵文字のみで語る「emojirap」
《連載》同音ライム・フラッシュバック(第2回)
記事内容は変更になる場合があります。
編集 SIX
発行 押韻島公民館
2024.1.7
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