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2024年1号【別館】

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表紙:押韻島名物「ライム」

初カキコ、ども。
吾輩は押韻島構成員である。名前はイッパイアッテナ。押韻島末席として「週刊公民館」を振り返ろうと筆を取った次第である。


《独自》「週刊公民館」とはなんだったのか

「週刊公民館」とは

押韻島公民館が発行している週刊誌。
この世界線では2024年1号が発行された後、現時点で2週間休刊している。
なお、今後についてのアナウンスは確認されていない。

押韻島とは

SIXを中心(主祭神)とするコミュニティである。韻や、韻に関連する音楽や、韻の関係無いトピックについて日夜議論が交わされ、時に実践的な制作も行われている。
押韻島については、構成員である筆者自身もよく分かっていない部分が多く、それを「週刊公民館」が少しずつ紐解いてくれることを期待している。どうやら公民館は存在するようだ。書いたもん勝ちな面は否めない。

SIXとは

ネットライム及びネットラップに数々の金字塔を打ち立て、特に韻文を用いた表現とその研究・探究において他の追随を許さない狂気とスキルを有する宇宙一のライマーにして、押韻島の首魁である。
この世界線でも、SIXと押韻島は主にインターネットを通じて度々露出してきた。

その偉大なる所産の一端は現在、以下のサイト等で閲覧することができる。

・SIXのWiki

SIXは自身のキャリア初頭においてネットライムで鬼神の如き活躍を見せ、アングラシアター他一部のネットラップサイトでも韻に重きを置いた曲を投下していたとされる。ネットライムとは?ネットラップとは?アングラシアターとは?辺りは書きだすとキリないし筆者も大して自信が無いので各自の知識と認識にお任せしたい。
嘗て権勢を誇ったネットラップサイトは殆どがウェブの藻屑と化しておりサルベージも難しい状況だが、ネットライムについては有志が主だった歴史や名作をまとめたWikiが存在し、言うまでもなくSIXも名を連ねている。当時のSIXワークスも幾つかピックアップされているため、その恐るべきライミングを手軽に味わうことができる。

SIXのXと日刊SIX

https://x.com/1mc0dj?s=21&t=gd2jdnqlR_PfIRFLMM6Ikw

TwitterがXに改められたことによりもたらされたポジティヴな変化の一つに「SIXのX」の語呂の良さが挙げられるだろう。
SIXの公式Twitterアカウント。プロフィールに書かれているとおり現在アカウントは非アクティブ状態で、今後も頻繁に更新されることは先ず無いと考えられるが、Twitterでの諸活動、そして何より日刊SIXを総覧できるアーカイブとして非常に高い史料的価値が認められる。

日刊SIXとはなんだったのか
を一応書いておくと、SIXが一年間に渡って毎日休みなく楽曲をリリースし続けた企画である。近年SIXの偉業もとい異形が立ち並ぶディスコグラフィーにおいてなお圧倒的な存在感を放つこのアイアンマンチャレンジは、共作や体調不良に伴う録音代行、投稿代行を挟みつつも、2018年2月26日〜2019年2月25日に完遂されている。まさかの失踪しなかったシリーズ。
年中無休で配信て。駆け出しのアーティストをあの手この手でプッシュしたい事務所が大人の総力を上げてやらせるにしてももう少し実現性のあるプロジェクトをぶちあげるだろう。せめて毎週とか。しかも側から見ている限りではストックを溜めるだけ溜めてから始めるとかでもなく、割とその日その日のカツカツな制作になっていたように思う。
逆に考えると、日刊SIXの完遂にあたっては、挑戦者が同人・アマチュアであるという点が大いに助けになっていた部分があるかも知れない。例えば録音環境に拘って毎度ちゃんとしたスタジオを抑えようとしていたら、音質に徹底的に気を払ってMIXを専門の業者に外注していたら、もっと極端に言えば売り物としてのキャッチーさが常に担保されるようマネージャーやらディレクターが隣で目を光らせ口を挟んでいたら、配信収入を求めてSpotifyをリリース先に選んでいたら、365連発は厳しかったのではないかと思う。同人だろうがアマだろうがなんぼ自由度が高くても相当無理のある企画なはずなんだけど。
だからと言って、特に作詞の面において質を妥協している訳ではないことは、365分のどれを引いてもお分かりいただけるはずだ。韻のクオリティに関しては、もう、よく分からない。なにしろ息をするように踏むので。イチローに「野球上手いですね」とは褒め難い。

日刊SIXの凄まじさと、その凄まじさに比して余りにもいわゆるfameがついてこない時代への嘆き節は、SIXと共作を行い日刊SIXにも複数回参加した押韻島構成員のブログに詳しいのでそちらに譲りつつ(端的に述べれば、SIXさんはもっとバズってないとおかしい。なんぼSIXさんがセールスに無頓着でも、流石に気づかない方が悪い。だってヤバいんだもん)

SIXのXでは日刊SIXを始め、近年SIXが公開した、或いは携わった作品が淡々と呟かれる美しいタイムラインが構成されており、保管庫の様相を呈している。
ただ、このアカウントは本人のSNS疲れから一度は削除されており、Twitterの仕様上いつまで残っているかも怪しいため、念の為直に曲へ繋がるリンクも以下に示しておく。
日刊SIX以外の作品に関しても、いずれも特筆すべき味わいを備えた出色の名品珍品揃いであり、狂気のライミングと強靭なレトリック、そして遥か天蓋から降り注ぐような言葉遊びの奔流に呑み込まれ宇宙的恐怖に微睡む極楽を体験できるだろう。森羅万象に履修をお勧めする。

・SIXのSoundCloud

近年SIXの主だった作品は、インターネットにおける音楽の一つの特異点でありインディーサブカルアングラミュージックの集積地、お馴染みSoundCloudにて確認できる。
また、恐らく「押韻島」の初出と思われる記念碑的作品も建立されている。押韻島が誇る人外ライマー双璧によるエポックメイキングな踏み合いをご堪能あれ。
収録作品:日刊SIX No.1〜No.37、「押韻島の決闘」他

・SIXのSoundCloud2垢目

着実に日刊SIXという365日回峰行をこなしてゆく彼?の道に、無数の困難が立ち塞がる。
収録作品:日刊SIX No.38〜No.118

・SIXのhearthis.at

https://hearthis.at/six/

投稿曲数制限という十字架を振り払い、SoundCloudを発ったSIXが見つけだした新天地。“全長”45分を数える衝撃のエピローグも収録されている。数少ない日本人ユーザーがSIXなせいで、hearthisでの日本のイメージが大変なことになっている可能性がある。
収録作品:日刊SIX No.119〜No.364、「机上の空論」他

・SIXのYouTube

日刊SIXのラストを飾るエンドロールが静かに横たえられている。完走した暁には心を動かされること間違いなし。「押韻島の決闘」動画ver.も存在する。shortに無断転載されてるやつよりこっちを観よう。
収録作品:日刊SIX No.365、「押韻島の決闘」他

押韻島からの手紙

https://2917.substack.com

SIXが不定期に配信しているメルマガ。何処かで大々的に宣伝している感じでもないので、素面ではなかなか辿り着けないだろう。その気になって探せば見つからないものでもない、と聞いた記憶はあるがどんなルートが用意されていたかはよく覚えていない。筆者もどうやって登録したか覚えてない。気づいたら受け取るようになっていた。SIXによるライム談義や曲解説、百合小説(語弊)などなど多彩なコンテンツが楽しめる。

押韻島文庫

SIXが執筆したコラム、研究発表、活動報告等が載っている。一部有料。

https://x.com/rhymeblog?s=21&t=gd2jdnqlR_PfIRFLMM6Ikw

ナビゲーターはパンダの韻韻。
因みに「ライムブログ」は過去SIXが韻にまつわる研究や体系化についてまとめていたブログであり、文庫にはそのライムブログの記事を再編集した?ものも載っていたりする。

押韻島地下城

押韻島の地下に存在すると実しやかに語られているSIXの城。現在も整備、補修、増築が行われている。押韻島のサグラダ・ファミリアや〜
現時点でも既にSIX個人の趣向がふんだんに盛り込まれた立派なSIXの城であり、探索し甲斐満点の造りになっている。個人サイトの枕詞にはよく「古き良き」が用いられるが、そんな古くなく良いだろ、と思う。個人サイト。個人的に。

押韻島ニコニコ出張所

https://nico.ms/mylist/72180886?ref=sp_other

ネットラップの流れを汲むムーブメントである「ニコラップ」を中心に、ニコニコ動画に残る押韻島の足跡。動画化された共作等が複数格納されている。オタクの巣窟国産プラットフォームであるニコニコらしくアバターを得て蠢くSIXたんが見どころ。SIXを取り巻く押韻島の面々の満遍なく尖ったスキルにも是非注目していただきたい。
収録作品:日刊SIX No.364他

これらにプラス、懸命な読者の諸君、即ちここを嗅ぎつけ掘り当てるクラスの熱心なSIX信者若しくは押韻島フリークスもはや島民の皆様ならばご存知のこととは思うが、上述の記事でも度々言及されているように、非公開の企画やアーカイブが複数存在するらしい。こういう書き方になるのは別に事情通仕草で勿体ぶっているのではなく、多分筆者がよく知らない企画もあるからだ。そもそもやり取りしてるのはほぼSkypeだし

そんなリビレジェである彼?が次に着手したのが「週刊公民館」であった。上述した実験的メルマガ「押韻島からの手紙」、その所産の一部やコラムが掲載されているブログ「押韻島文庫」、絶賛建設中のポータルサイト「押韻島地下城」に続いて立ち上げられたこのnoteの大きな特徴は、押韻島内にアカウントのユーザーネームとパスワードが共有されており、島民なら誰でも編集が可能という点にある。今ちこちこフリック入力を走らせている筆者もその一人だ。
はっきり言って押韻島は、ほぼSIX個人のバイブスに舵を任せている。押韻島が関わったとされる作品の9割5分はSIXが独力で成し遂げてしまったものか、SIX発信のアイデア、SIXが音頭を取った企画に参加者がついてきて成立したものだ。SIXに匹敵するバイブスでその熱量に応える、なんなら新たなバイブスを持ち込むくらいの勢いで島民たちがハッスルして制作やライム研究が捗りまくりじゃんじゃん島が発展していくのが理想だとすれば、現状は理想とはまぁまぁ遠い。8マイルじゃ効かないだろう。
「週刊公民館」は、そんな現状への一つの投げかけなのでは?とも思う。じゃんじゃんこいよと。「週刊公民館」を探る作業は押韻島の在り方そのものを見つめ直す機会にも繋がっているのかも知れない。では、つまるところ

「週刊公民館」とはなんだったのか──「週刊公民館別館」創刊に寄せて

なんとも言えない。
何故なら「週刊公民館」は現在進行形だからだ。
凡ゆる事象に対する評価がそうであるように、「週刊公民館」とはなんだったのかは、「週刊公民館」自体が出し尽くして、最終回を迎えて、全巻並べられて、改めて感想が寄せ集められて、時代背景なり何なりの情報の整理もある程度ついた上で、ようやく始まる議論である。今後次第。歴史ってそうじゃんね。歴史の話をしている。こちとら。
もちろん、我々個人、または個人の集合である社会が、そもそも現在進行形の(要するに生きてる)間しかジタバタできないという前提を思えば、悠長なこと言ってないで現在進行形のものを現在進行形で批評する行為は大変に意義深く、実際、あったりまえに、その行為を繰り返し、積み重ね、言語化し、修正したいと考えずにはいられないのがヒトであり、その対象が終わってるか、終わってないかは大した問題ではない時も多々あるのを踏まえて、少なくとも「週刊公民館」に関しては、明らかに想定される終わり(最終回)がまだ来ていないのである。つまり終わってない。アナウンス無く2週間休刊してるだけで。終わってないよ。失礼な題目だな。
押韻島が現在、だいぶ寂しい状態にあることは厳然たる事実である。主要メンバーがめっきり顔を出さなくなったし、企画が停滞してるし、録音や動画を憎みながらも素のバイタリティがぶっちぎりに高いせいで誰よりも作品を落とす羽目になる現状を活性化しようと島を刺激し続けてきたSIXさんも最近はちょっとスリープしている感じっぽい。
「週刊公民館」もその例に漏れず、更新が絶えている。正直、もっとメンバーが溌剌と、密に繋がっていられたらなぁと思わないこともない。密なら密でしんどいんだろうけど。

しかし、それでハイ終わり!解散解散とはいかない、いけないのが文化の、そして文化に携わる我々の、厄介で、素晴らしいところだと筆者は思う。それを記憶と心に留めて紡ぐ誰かが居る限り、文化は不滅だ。たとえ望まれた形ではなくとも(ここが厄介というか悪質)多少なりとも文脈を共有し、影響し合いながら連鎖は続く。そこにたった一回、ほんの一瞬だって執着心を持って絡む人間が一人でもいれば尚更、粘っこく。

「週刊公民館別館」はそのために創刊された。
「週刊公民館」とはなんだったのかを検証し、顕彰するフリをしながら「週刊公民館」はまだ終わってねぇ!とぶち上げ、逆説的に「週刊公民館」を存続させることを目的として産み出された非公式のファンブックである。自分で書いてて頭痛くなってきた
ちゃんとした更新が絶えてからの後出しみたいな形になってしまうのがなんとも歯痒いが、いかんせん後出しは後からしかできない。ぶっちゃけ先回りするだけの気概は湧かなかったからこうなってる訳だし、「週刊公民館」を引き継ぐ甲斐性も今のところは持ち合わせていない。情けない話だ。でもこういうきしょいことをやる熱はある。多様性だね。という訳で、

「週刊公民館別館」とは
「週刊公民館」とはなんだったのか──押韻島は何処へ行くのか、未だ見ぬ答えが再度盛大に灯されるまでの、ささやかな焚き付けである。連鎖の果てに産み出された有象無象のサブカル達のさらに隅っこで、埃を巻き上げる程度に頼りなく舞う、希望的悪足掻きの記録である。ここまで大それた文章になるはずではなかった。なんだ歴史って。怖。


《お知らせ》押韻島公民館 Advent Calendar 2023について

昨年12月、押韻島公民館でクリスマス?とかいうイベントに向けてアドベントカレンダーを作成しました。一部コンテンツは更新待ちの状態ですが、掲載を募集した枠は全て埋まっています。
ご協力いただきありがとうございました。クリスマスとはなんだったのか。


次号予告


野菜肉肉肉肉肉肉魚

編集後記

noteといふものを初めてすなるなんですが、目次自動で作ってくれたり凄いですね。でも見出しの制御めちゃめんどくてわろてます。スマホのブラウザでやるもんじゃないってことなのか? 下書き勝手に消すはてなよりはマシですが

ぼちぼちやります
では。

文/押韻島公民館狂信者

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