2024年2号【別館】
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寒すぎてサムスン電機になったわね(俳句)
証人喚問オブザイヤー2024
World Technique - 証人喚問 feat.M.C.Z,peta,SIX
ニコラップに独りでマイクリレーを投稿するなどの珍妙な活動で一部界隈に名を馳せるクルー「mic checkerz(M.C.Z)」から比較的押韻に重きを置くMC「怪蟲厨」と、2ch crewが誇る実力派にして色々な意味で正気の沙汰とは思えない奇跡のライミングに定評のある「peta」、押韻島メンバーでもある両名が言わずと知れた邪神「SIX」の召喚に応じ集結、brand newとold schoolを兼ね備えた気鋭のトラックメイカー「World Technique」氏のサウンドに乗り
同音ライム4連打(以上)縛り
というお題へトライした共作「証人喚問」は、押韻島住民の韻に対する拘りと変態じみたスキルに裏付けられたラップの強度、そして異形の才能が蠢くインターネッツアンダーグラウンドミュージックの魅力が遺憾無く発揮された快作で、押韻島の存在が社会的に最も注目を集め、拡散された事例として知られる。
なお、「同音ライム」とは一般に(一般に?)「発音が同一に聴こえる韻」と定義され、母音だけでなく子音やリズムまで合致した韻を最終的な理想としているが、「証人喚問」においては、当時の製作メンバーにとっての実現性との兼ね合いで「完全に合致している訳ではないが発音が“ほぼ”同一に聴こえる韻(準同音ライム)」も多数採用されており、特にM.C.Zパートに関しては、基準によっては同音ライムに認定される韻が一つも含まれていない為体となっている。
それでも「(準)同音ライムを四組以上発掘してラップに落とし込む」という尖った企画が質の高いサウンドとライマー達の研ぎ澄まされたスキルによって楽曲として成立している様はそれなりの新鮮さと凄みをもって受け入れられたようだ。
空前の証人喚問(同音ライム連打)ブーム
そんな証人喚問が、ちょっとしたブームを巻き起こしていることをご存知だろうか。
原曲が世に放たれた2年後、同じく押韻島のメンバーにより発表された出色のREMIXを皮切りに、この決して低くないハードルに挑む物好きが続出しているのだ。
https://nico.ms/sm39746096?ref=other_cap_off
同音ライムの追究はともすれば言葉遊びや「ダジャレ」──副操縦士は服装重視とか──にも通ずる要素を持つ行為であり、様々な文化の中で音響の繰り返しによって面白味、音楽においてはグルーヴを産む手段として発展してきた韻による表現の極致の一端として(それが作品にもたらす効果の多寡や善し悪しについての議論は脇に置くが)一定数以上の根強い支持を集め易いジャンルでもある。
チャレンジャー達は主にそういった層から殴り込みをかけていると考えられ、証人喚問への関連が言及、示唆されている楽曲の数は、2024年時点で10作品有るか無いかくらいに上るとされている。
因みに、トラックは恐らく各チャレンジャーが制作者に直接連絡を取って調達しているものと思われるが、しばしば動画に使われる証言台のイラスト素材に関しては、「Re:証人喚問」を除き描いた本人から入手したものではないため、REMIXが派生していく毎に画質が粗くなっていくのも見どころの一つ。
各証人喚問関連作品についての記事は、本誌の連載企画「今週の証人喚問」に譲る。
オブジイヤーでは?
冠詞「the」は普段は「ザ」、母音で始まる単語にくっつく場合は「ジ」と読む。
皆さんも英語の授業で習ったことと思いますが、日本語では「イ」から始まるように聞こえるイヤー(year)、発音記号で表記すると/jɪər/となり実は母音で始まる単語判定からは外れるんですね。なので「the year」は「ザ イヤー」で問題無いって話もあるみたいですよ。
ぱにぽに。
流行証人喚問
証人喚問オブザイヤー発表の前に、流行証人喚問を発表したいと思います。
流行証人喚問は
「寿司を二貫も!?」 です。
「寿司を二貫も!?」、受賞おめでとうございます。
証人喚問オブザイヤー2024
では証人喚問オブザイヤー2024の発表に移りたいと思います。
栄冠か
不名誉か
証人喚問オブザイヤー2024は
未定です(2024年に入ってから証人喚問のREMIXが観測されていないため)
講評
・川姫まつり(証人喚問オブザイヤー実行委員会会長)
例年、流行証人喚問は証人喚問オブザイヤー内から選出されることが多かったですが、今回はそれが覆った形になります。吉兆かも知れませんね。
・ナタアシャ(証人喚問オブザイヤーファン)
例年、この時期にオブザイヤーをやっているせいで選定候補に困っていて馬鹿げている。
・三千院ナギ(偽者)
証人喚問オブザイヤーの今後の開催については現在協議中です(何事も優劣をつけだすとややこしくなるため)。
めざせライミン 押韻島検定
【押韻島検定2級】
Q. 押韻島が産んだアンセム「証人喚問」初のREMIX作品といえば?
※答えは裏表紙
2024年2号発刊記念読者プレゼント
・証人喚問議場セット
みんなも思い思いの証人を喚問しよう!
次号予告
明日はもっと楽しくなるよ。ね、ハム太郎!
へけっ!
編集後記
別に毎週更新できる気はしてない
毎回盛り沢山にできる気もしてない
文/押韻島公民館狂信者
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A. World Technique - 証人喚問(Distorted Remix)
(解説)証人喚問の作曲者World Technique氏によるセルフリミックス。原曲発表の翌年に配信された。ラッパーによるREMIXの初出である「ゴオウイン - Re:証人喚問」との混同に注意。
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