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[心]ゴキブリでも仲間の目を気にする

こんにちは。Kominekoです。
不快なタイトルでごめんなさい。私自身ヤツのことは世界一嫌いです。

突然ですが心理テストです。
Q.あなたの目の前にはしごがあります。そのはしごは何mですか?

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決まりましたか?
そのはしごの高さは、
あなたのプライドの高さです。(?)

小中学生のときにこうした心理テストにハマった方も多いのではないでしょうか。
(実は上のようなお遊び心理テストに心理学的裏付けはありませんが。)

心理学は役に立たない

私は物心ついた時から心理学に興味がありました。
広いジャンルの中から元々は犯罪心理学に傾倒していましたが、徐々に教育心理学や臨床心理学といった他の分野もおもしろいなあと思い、高校では基礎心理学の授業を履修していました。

将来役に立たないと言われることも多い学問ですが、個人的にそんなことはないと感じます。
かじった上でそう思うのならば仕方ないですが、心理学書の一冊も読んでいない方は、かじるくらいの価値はある気がします。🐁

緊張している場面でのくだらないミスは何者?

私は新しい職場でよくミスをします。普段の自分なら絶対にあり得ないであろうマヌケなミスや判断を平気でしてしまい、さらにテンパってしまうこともあります。
いくら平静を装っていても、上司が近くにいたり新しい同僚に囲まれていると、無意識に周囲を気にしてしまいます。

一体それはなぜなのだろうと考えたときに、以前読んだ「心理学ビジュアル百科」という本を思い出しました。

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ゴキブリも仲間の目を気にする

そしてこれが今回の記事の本題。

スポーツ競技などにおいて、他社の存在はいい刺激になることが多いと思います。観客に応援されてやる気が出た、ライバルと100m走を走ったら自己ベストが出た…そうした他者の存在によって私たちの作業結果が促進されることを社会的促進と言います。

1898年のノーマン・トリプレットの実験は、簡単に言えば「1人よりも他者と一緒に作業をした方が捗る。」ということを明らかにしましたが、今回の虫を使った実験は他者が共働者ではなく観察者として存在する場合の社会的促進について明らかにしたものです。
(人に見られているときの作業成果に変化があるか、ということ。)

『実験内容』
実験を行ったロバート・ザイエンスはプラスチックを使って、虫用の簡単な迷路と複雑な迷路を作った。

①簡単な迷路に虫を1匹入れ、進ませる。
②簡単な迷路に虫の観察者を入れて、もう一度虫を進ませる。
③複雑な迷路に虫を1匹入れ、進ませる。
④複雑な迷路に虫の観察者を入れて、もう一度虫を進ませる。

この実験を行い、パフォーマンスの違いを観察する。

上記の実験を行った結果、虫の観察者がいる場合、簡単な迷路では早く解くことができた一方、複雑な迷路では時間が多くかかりました。
虫も見られると緊張しちゃうんですかね。

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これを説明したのが、ザイアンスの覚醒理論です。
定義を載せておきますが、アレルギーが出そうな方は飛ばしてもらって構いません。

覚醒水準が高まる(他者の目が加わる)とそのときに支配的な行動傾向が高められるという仮定。


つまり、簡単で習熟した作業、自信のある作業に観察者が加わるとパフォーマンスの促進につながり、逆に困難で慣れていない作業には観察者の存在がプレッシャーとなり、かえってパフォーマンスを抑制してしまうということが分かったのです。

虫でもそうなら人間の私が他者の目をプレッシャーに感じてパフォーマンスが落ちてしまうのはある意味仕方のないことだよなあ、と思えてほっとした記憶があります。

形ないものの正体を明らかにする

私は心理学のエキスパートでもない、ただの一心理学ファンです。しかし、心理学に多く助けられてきたと思っています。

人間関係でうまくいかない時、自分には理解できない理不尽なことを言われた時、なんとももやもやした嫌な気分になります。

そんな時、自分はなんでもやもやしているのか、相手はなぜそのような言動に至ったのか、原因を心理学的に考えると案外スッキリしたりします。

個人的には、教育心理学に手を出してから子供の扱いが上手くなった気がします。元々子供は何を考えているのか分からず苦手だったのですが、ある程度成長過程を掴めると余裕が出る…かもしれません☺️


Komineko


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