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最近見た過去作アニメについて語る【24/7/16】

久しぶりのアニメ関連記事になります。録画フォルダや配信サイト等から見た過去作アニメ(2024冬以前に放送された作品)について語ります。


私、能力は平均値でって言ったよね!

パッドを入れて盛るなんて…もっと自分らしさを出しても良かったのに。

2019秋本放送。実は本放送当時に録画していたタイトルだったが、当時は時間が確保できずリアタイできなかった経緯がある。そして先月末にU-NEXTの視聴期限が迫っていたことにより視聴することになった(なお視聴中に視聴期限が延長され、執筆日現在でも視聴可能)。

本作については良くも悪くも尖った所で徹底的に攻めていくタイプのギャグアニメだったかなと感じている。タイトルにもあるように「平均」の基準が全種族を基にしたために「私TUEEE」的な描写が散りばめられていたが、主人公のマインは周りから浮かないために手加減したり「実家の秘伝」で誤魔化したりとドタバタやっていくといった作風となっている。整合性に目を向けると前世のこととかパーティ結成までの経緯は飛ばしまくりで気になる所はあったものの、笑いありバトルあり涙ありといった作品の軸はずらすことなく走り切ったのは良かったかなと感じている。
また2019秋というと、まだなろう系の女性主人公モノが珍しかった(防振り1期はこの翌クール)のだが、そういう点でも結構先駆的な作品だったのかなとも感じている。本作においては主要キャラの胸ネタがやけに擦られていたけど、そんなに胸の大きさであーだこーだ言うほど悩みって深刻なものなのかな…?とふと感じたり。

主要スタッフは監督が太田雅彦、シリーズ構成があおしまたかし、そして音楽が三澤康広という、「ゆるゆり」(1~2期)や「うまるちゃん」などで実績を残したギャグアニメのゴールデントリオである。本作においても、鋭いギャグや印象的な劇伴などで本作の面白さに大きく寄与した。実は現在放送中の「しかのこのこのここしたんたん」の前に当トリオで深夜帯作品の制作をしたのがこの作品である。近年は各自でそれぞれの作品に携わっていたのもあって、このトリオが再結成されるまで約5年のインターバルがあったのはちょっと意外である。
そういえば本作の原作者さん、後に別にアニメ化された作品が2本あるそうなので、後日そちらの方についても見てみようかと思います。


るろうに剣心(令和版第1期)

激しい剣劇のシーンは随所にあるが、敵を「殺さない」所に本作の想いが秘められている。

2023夏~秋本放送。平成版(1996~1998年放送)は未試聴。これもU-NEXTの視聴期限が迫っていたのでこのタイミングで見ることになったが、中々面白かったと感じている。

「人斬り」だった剣心が逆刃刀に持ち替えて殺しの為ではなく人のため世のために戦うというお話、話の軸は少年漫画らしくシンプルなものであったが、過去とのトラウマに向き合いながら悪を懲らしめていくのは全体的にバランスの取れた話だったと感じた。
ここ最近は歴史モノの漫画原作のアニメを見る機会が多いが、本作は明治初期のお話と言うことでまだ日本と言う国のシステムが近代化の最中にあって、悪役の多くが江戸時代以前の階級や考えを押し付ける古い人々や、あるいは時代の流れを悪用して私欲へ走る勢力がいて、人々の価値観が大きく変わっていった時代ならではの作風だなと感じた。そういった描写を前面に取り入れていることもあって、その時代に対する没入感も高く感じられた。

来季からは2期が放送される。1期終盤の展開を見るに、厳しい展開の連続になるそうだが、早くも楽しみである。ただ放送枠が引き続きノイタミナなので、おそらくリアタイはせず録画で追っていくかと思います。

2期では令和版「フタエノキワミ」が見られるらしいので、そちらも楽しみです(ぉぃ


アイドルマスター ミリオンライブ!

本作の特徴である「先輩アイドル」の存在を上手く生かしていたと思う。

2023秋放送。以前よりシャニアニ1期が終わったら見るのを再開しようということでこのタイミングで全12話を見終えた。結果として、非常に面白かったと感じている。

その面白さに寄与したのは、「楽しさ」と「分かりやすさ」の2点が大きかったと感じている。
「楽しさ」については3DCGの長所を生かしたアイドルたちが活発に動くところや、場面に応じて盛り立てる劇伴、そしてシアターの開場という大きなイベントに向けて周囲が目線を合わせて頑張っている所が良かったと感じている。アイドルたちが頑張っているというのがセリフや行動から100%に伝わってきていて、毎話見ていて気持ちが良かったと感じている。また本作ではアイドルの自主性を尊重する描写もいくつかあり、中盤における「手作りライブ」を筆頭に、事務所やPという器の中でアイドルたちが、単に何かに従うだけでなく自分たちで何が出来るのかを考えて動いていて、キャラクターの考えていることをダイレクトに感じることができて良かったと思う。
「分かりやすさ」については、これは日曜朝に放送されたということを考慮する必要はあるものの、それ以上に39人のアイドルが登場するという「群像劇」をどうまとめ、視聴者に困惑させないように上手く調整出来ていたと思う。話としてはいわゆる「信号機トリオ」の未来、翼、静香の3人を中心に、各話の各シーンに合わせてそれぞれの個人やチームに出番を与えていって、そこで個性を出していくって感じで、決して「平等」ではないものの作品全体のバランスを取るために必要に応じて出番を与えていたのかなと感じている。平等という点では後のシャニアニが16人を無理に平等に動かしてしまったが故に物語の軸が分かりにくかったのに比べ、本作は従来作のように信号機トリオを中心に話を掻き回していったので、見やすかったと思う。まぁ他アイドルについては続きはゲームをやったり楽曲を聴いてねというスタンスだと思うので、別にこれで構わないと思う。

他、他作品にはない「先輩アイドル」(765AS)の概念が先にあって、アニメ無印(2011年放送)→劇場版(2014年公開)→本作の順で見ると765プロやPの成長を追うことができるのは面白いギミックだと感じた。ただ一方で「過去作履修前提」な要素は最低限に抑えられており、本作からアイマスのアニメを見始める人が困らない設計だったのも良かったと思うし、本作は本編の内容以上に製作上の戦略として成功といえるタイトルだったのではないかと感じている。

僕の場合は先にシャニアニ1期を見てから本作を見たので色々と不純な感想ばかり出てきてしまったものの、シリーズ全体のアニメ作品としてもかなり完成度の高い作品だったと感じている。勿論39人を1クールで扱うという力業もあって、魅力をもっと引き出せるアイドル入ると思うので、できれば2期が欲しい…とは感じずにはいられなかったり。

7話は水着回だったが、日朝でこの水着はメインの視聴者層の性癖を歪みかねないような気が…w


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