海外サッカー雑記【24/8/4】

久々の海外サッカーネタです。2週間後より、プレミアリーグやセリエAなどの欧州主要リーグが開幕します。

クロップ、監督業引退を否定

まずは数日前の海外サッカー界隈を賑わせたこのニュースから。昨シーズンまでリバプールを指揮していたユルゲン・クロップだが、一部報道であった監督業からの引退を否定したことを、移籍情報に詳しいジャーナリストのファブリツィオ・ロマーノ氏が明らかにした。

クロップについては、監督業から離れてピッチ外からチーム編成の最高責任者になるような報道もあれば、代表監督(特にドイツ代表やイングランド代表など)に挑戦するとの報道もあったりと、情報が錯綜していた。そんな中で上記の発表がなされたことにより、クロップは今後も監督業を続けていくことが明らかとなった。
とはいえ、今回はあくまで監督業引退を否定した発言に留まっており、今後どのクラブや代表チームを指揮するかについては依然未定となっている。クロップについては2015年秋からリバプールを指揮しており、約9年間監督業を続けてきたことへの疲労もあるため、しばらくは現場から離れて、時間が立ち再度現場復帰、といった可能性も十分にある。

個人的にはサウスゲート監督が辞任したイングランドの新監督に就任して、TAAを最大限に生かしてくれるチームに再構築してほしいと思っていた所だが、タイミングの問題もあり流石に難しいだろうか。

プレミア、今季よりU-NEXTで配信

先月、日本の大手配信プラットフォームのU-NEXTが、プレミアリーグおよびFAカップの放映権を獲得したことを発表した。2024-25シーズンから7年契約で独占配信される。

料金形態については、今シーズンよりU-NEXTで新設される追加課金サービス「U-NEXTサッカーパック」にて、月額税込2,600円で提供される。U-NEXTの通常月額料金に上乗せする形で視聴する必要があるが、毎月付与されるU-NEXTポイントの1,200ポイントをこちらに充当することも可能である。
この場合、1ヶ月に支払う料金は通常料金2,189円+サッカーパック月額2,600円-1,200ポイント=3,589円となる。なお昨シーズンより配信中のラ・リーガもこの対象に含まれる。年間に換算すると43,068円となる。
サッカーしか見ない層にとってはやや割高感はあるが、映画、ドラマ、アニメなど様々なコンテンツに手を出しているユーザとしては、むしろ単一のプラットフォームで完結するためかなりお得とも感じ取れる。

国内資本がプレミアリーグの放映権を取得するのはJ-SPORTSがDAZNと共同で放映権を取得していた2018-19シーズン以来となる。なお昨シーズンの一部試合でABEMAがサブライセンスを取得する形で配信を行っていたが、2024-25シーズンでもこれが実施されるかについては未定となっている。

各国リーグの配信状況をおさらい

【海外サッカーの2024-25シーズンの配信状況】
・プレミアリーグ→U-NEXT
・セリエA→DAZN
・ラ・リーガ→DAZN、U-NEXT
・ブンデスリーガ→スカパー!
・リーグ・アン→DAZN
・UEFA主催大会(CL・EL)→WOWOW

※サブライセンスについては未定であるため記載しない。

8月4日現在、海外サッカーの主要リーグの配信状況は以上の通りとなっている。弱体化が著しいDAZNは今季もセリエAの配信がリストに掲載されている他、リーグ・アンの独占放映権を2028-29シーズンまで締結したことを発表した。
スカパーについてはブンデスとの蜜月関係が続く。他リーグとの兼任をするには他プラットフォームとの契約で重い出費となるが、TVの電波を使用する関係でインターネット回線を使用して配信する他サービスと比べて遅延が小さい、TV局であるため番組作りが丁寧などの長所がある。これについてはUEFA主催大会を放送するWOWOWについても同様である。
ただしセリエAについては2社以上で放映権を分担することが多く、またシーズン途中で他のプラットフォームが放映権を取得する「飛び乗り」が常態化している(SPOTVも2022-23シーズン途中から配信開始)ため、開幕後も配信動向を注視したいところである。

一方で昨シーズンまでプレミアリーグおよびFAカップの独占放映権を取得していた、韓国資本のスポーツ配信プラットフォームのSPOTVはこれを受けて同大会の契約を終了したことを発表した。またセリエAについても、配信を終了する旨の告知を6月末に出したことが明らかになっている。
SPOTVではサッカー以外にもメジャーリーグの配信に力を入れており、スポーツ配信プラットフォームの新興勢力として期待が持たれていたが、ここに来て日本市場からフェードアウトする可能性が高まった。