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斜辺を編む(編物計算のはなし)

今編んでいるラグランスリーブには、身頃と袖をつなぐ斜めのラインがあります。

このラインは2段ごとに減目できば簡単に編めるのですが、デザインによってはそうもいきません。

今回は58段で35目の減目が必要になりました。

この割り出しをするために行なった計算を書いてみようと思います。

編み物では、まっすぐな斜線を割り出しするときは主に計算で出します。

今回のラグラン線は41目減目をするのですが、最初に脇の下にあたる6目を伏せ目してから35目減目することになります。

35目減らすためには36個のパーテーションが必要になります。
植木算の要領です。

ここからは手書きになりますが、見てね😅

58の中に36は1回で、余り22

この余り22を36個のパーテーションから引きます。

36-22=14

これは1段ごとに1目14回減目することを表しています。

ここからが編み物特有の計算です。

2段ごとに減目する段も作りたいので、
答えの1に1を加えて2にします。

2段ごとに22回減目することになりました。

ここで思い出さないといけないのが、パーテーションを36にするために減目する数に1足したこと。

このまま編んでしまうと14+22で36目減ってしまうことになります。

そこで今回は22回から1引いて21回とします。

1段ごとに1目14回減目するところを活かして、こんなふうに減目の箇所を配置してみました↓

22を1,14,7に分解して割り出ししました


[2段ごとに1目1回と1段ごとに1目1回]を14回繰り返してから、2段ごとに1目7回、最後に2段平。

検算もぴったり!

かなり面倒ですが、2段ごとに減らす箇所と1段ごとに減らす箇所をバランスよく並べることで、よりまっすぐなラインにすることができます。

私はこの計算方法を理解するのにかなり時間がかかりましたが、覚えるには回数をこなすのが一番!

これを覚えてからウェア編みが本当に楽しくなりました。

『編み物のかんたんなサイズ調整と製図と割り出しの基礎』には斜線の割り出しの仕方も詳しく載っていて、私の編み物バイブルです。

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