2022.2.22 (3:46)
「誰かの記憶に残れますように。」
これは、いつか昔、1枚のメモ用紙に綴られた言葉だ。
勉強机の右の引き出しにひっそりと仕舞われたはずのそれは、今はそこにはない。
なんらかの拍子に捨ててしまったのだろう、恐らく心が健康な、現実を充実させていた頃のあたしだ。
それでも尚、今も覚えているのは、それが私にとって生きる上での芯となるような考えだからであろう。
私というこの存在が、この肉体が消えた後も誰かの中で生きていたい。
その人にとって私はかけがえのない私であったのだと、実感がしたいのである。
何とも、寂しさが服を着て歩いているかのような人間であるが、これは過言ではない。
僕が何かの感情から生まれた生命体であるならばそれは「寂しい」だろう。
そんなファンタジー感溢れることを考える余裕があるあたり、今夜は比較的健康体である。
少しばかり微笑みがこぼれるような、穏やかな時間が流れている。
「ぼーいみーつがー!ろまーんすのかみさま!」
あぁ、兄の歌声でぶち壊しだ。
そろそろ3時を回って、もう40と6分。
今夜はもうベッドに蕩けこんで、また朝を迎えようか。
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