3つの流れと耕うん 美味しいお米の育てかた#015
美味しいお米を育てる最初のステップは
苗を育てること
それに関連して捉えておかなければならないのが
以下の3つの流れです。
「苗」 : 自家採種から苗が成長する環境をつくる
「田」 : 苗が育つ間に田んぼを整備し時間をかけて土を育てる
「人」: 経験、知識、感性、技術、愛
こんなふうに整理できたら考えやすいよ、というものだと捉えていただければと思います。
「人」は場所や時間が違っても共有できる点
なにより失敗談は自然に打って響いた貴重なネタになるので成功談より役に立ちます。
さて、#014までは考え方の例や「苗」について浸水までの作業についてご紹介しましたが
平行して進めなければならないのが
「田」の環境整備です。
苗をどこで育てるのか。
それが苗床です。
苗床を整備する時期
苗床とは、苗を育てるところのこと。
ここでは外でハウス無しでもできる方法をご紹介します。
さぁ苗床を整備しよう!と思い立ったのはいつでしょうか?
稲作はいつから始まるか、という別の記事ではタネを採るところから。
つまり収穫と同時にシーズン開始です。
苗床や田んぼはいつから整備し始めるかというのも
自家採種と同じで収穫後から開始。
つまり秋にはもう始まっています!
春になってから作業を始めてもできないことはありませんが
秋から始めて冬を過ごしていく方が田んぼにとっては良いように思います。
田んぼを整備する
まずは収穫した場所を耕うんします。
耕うんの方法は付録コラム#004を参照してください。
耕うんしないやり方もありますし、冬季潅水といって冬場に水を入れ続ける方法もあり、環境やコンセプトによってこの辺りもアプローチの仕方はまちまちです。
ここでは「営農」という観点から紹介していきます。
秋起こし
収穫後に硬くなった田んぼを荒めに起こしておきます。
さらに、畝立てのような形にして空気に触れる表面積を大きくする方法は草を抑えることにも繋がります。
畦塗り
水漏れは畦が弱いことがほとんどの原因です。
水持ちが悪いとずっと水を入れ続ける必要があり、稲はいつも冷たい水にさらされストレスになります。
人力でも機械でも良いので
畦はしっかり塗りましょう
機械のない人はJAなど地域の生産者が請け負ってくれますので相談してみてください。
春起こし
冬に固まった田んぼを起こします。人力、馬、牛、トラクター、何でも可。
荒起こし
トラクターの場合はロータリという大きめの刃で起こしていき、冬起こしと同じく荒め。
ここまでが田植えをする田んぼと苗床の共通の流れです。
次回はいよいよ苗床の整備です。
ご覧いただきありがとうございます!
続く
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