微糖じゃない

コーヒーをたまに飲む

たまに


コーヒーの話はこれで2度目になるからいつもいつも飲んでいると思われるかもしれないけれどそこまでではない

紅茶とかの方が割合多いかもしれない

どちらも基本的には家で入れることが多い



私は以前まで紅茶を飲めなかった

なんというか、あの強い香りと砂糖の甘さがどうにも合っている気がしなかったのである

牛乳も入れたら入れたで味が濁ってなおのことよく分からなくて苦手だった

甘いけど、これはどのカテゴリの飲み物なのか

ジュースにしては癖が強すぎる

コーヒー牛乳みたいにごくごく飲めないし、後味もなんだか喉に引っかかる

そんなふうに思ってしまってずっと苦手なままだった



しかしある時家で母が紅茶を入れてくれた時があった

学校のない日だったから祝日とかだったのだろうか

知り合いからいいクッキーをもらったから、と母は上機嫌だった

私は「しまった。紅茶だ」と内心ドキドキしていたのだが、鼻歌交じりの母の機嫌を損ねるのも気が引けたのでおとなしくテーブルについた

クッキーを一口かじり、恐る恐るティーカップを口に運ぶ


すると驚いたことに普通に飲めた


「お茶だ」と思った

紅茶はお茶だったのだ


よくよく考えてみたら私はそれまでペットボトルの紅茶しか飲んだことがなかった

変に甘いし、かといってジュース感覚では飲めない、よく分からないものだった

しかし母が入れてくれたのは甘くないしお茶の味がした

そこでようやく紅茶はお茶なのだと理解した

2度目になるけれど紅茶はお茶なのだ


それからは普通に紅茶を飲めるようになった

好んで入れるようにもなった

それでもやっぱり甘い紅茶は苦手なので避けがちになっている

一度お茶と認識してしまったため、緑茶とか麦茶とかに砂糖を入れるのと同じようなものとして甘い紅茶を見るようになってしまった

違和感があるのである

だから午後の紅茶さんが無糖を出してくれた時は嬉しくて震えた

夏はそればっかり買って飲んでいる




逆に自販機やコンビニでコーヒーを買う場合はめちゃくちゃに甘いカフェオレを買う


基本的にはコーヒーに入れる砂糖に関しても紅茶と同じスタンスでいるのだが、カフェオレにしてしまえば全く別の飲み物になるのでセーフというルールがある

自分の中にだけ


たまにブラックも買う

甘い飲み物だと合わないと感じた時か『ブラックのコーヒーを買う』という自己陶酔に浸りたい時かの2パターンある



味へのこだわりはない(というか味を忘れてしまう)ので毎回パッケージを見て美味しそうなものを買っている


ジャケ買い



要するにガッツリ甘いか、完全にストレートかの2択で普段はコーヒーを選んでいるわけだ


しかし微糖は買わない


何故か



微糖は微糖じゃないからだ



伝わると良いのだけど

微糖は微糖じゃないのだ


結構甘いのだ、微糖は


相対的に微糖に収まっているがそのポテンシャルは常糖(そんな言葉はない)並である

だから飲むとびっくりする
想像より甘すぎて

そのギャップを毎度食らってしまうのはそこそこしんどいため、甘いか苦いかにベクトルを振り切ったものを買うようにしている


甘いのは甘いので好きだ
マックスコーヒーも余裕で飲めるし
角砂糖とか、置いてあると単体で食べちゃったりするし


苦いのも苦いので好きだ
美味しいと思う日は本当に美味しいと思って飲んでいる
だめな日は「うわ苦い」って思いながら飲んでいるけれど



でも微糖は…

微糖じゃないから…

ちょっとな…っていう…



それだけ

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