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『私をどこかへ連れて行って』とつぶやく私とアマゾンプライムビデオ

最近どこかへ行きたい欲がすごい。

学校〜家を往復する生活の中で知らず知らずのうちに精神が摩耗してきているのかもしれない。私は家大好き人間なので基本的に家でじっとしていることに苦痛を感じることはないのだけど流石に飽きてきたなと近頃は思うようになってきた。なんか、全部忘れて遠くに行きたい。綺麗な景色だけ眺める日々を過ごしたい。そんな平凡な夢ですら叶えられないなんて、と己の無力に嘆く日々が続いている。力が欲しい。

旅行なんていつ以来行っていないだろう。2、3年は行ってないな。行きたいね。とはいえ家族にもそれぞれ予定があるため私の一存で旅行に行けるわけではない。ましてや未成年の私1人で、なんてことはもちろんできない。ままならない。

そうこうしているうちに旅欲がどんどんと蓄積されてきた。このままではいずれ溜まった旅欲が地球諸共爆発してしまうだろう。それだけの高エネルギーを私は内に秘めている。

そんなフラストレーションを抱えつつ、何か発散する術はないかなと頭を悩ませる日々を過ごしていたのだけど、まさに昨日素晴らしいものを見つけた。

そう、『世界の車窓から』である。

これはすごい。本当に。素晴らしい番組。

何か映画かアニメを見ようと思いアマゾンプライムビデオを適当にザッピングしていてたまたま見つけたのだけど、その時は「あ、世界の車窓からだ」というくらいの印象しか持っていなかった。夜にやってるやつだな、くらいのものである。

ところが冷やかし半分で見始めてみたら70分余すところなくしっかり見てしまった。そもそも世界の車窓からが70分番組だということにまず驚いた。10分くらいのやつだと思っていた。

そして見た感想なのだけど。

『めちゃくちゃ落ち着く』

という、それに尽きる。

本編にストーリーのようなものは存在しなく、本当に列車と綺麗な景色しか映っていなかったのである。ナレーションも低い男性の声のみ。軽快な音楽に乗せて列車が雄大な自然をバックに走り続けていく様子がどんどんと流れていく。すごく気持ちいい。

こういう番組ってどうしても勉強っぽくなってしまう気がするのだけどそういうこともなく、ただただ列車の旅をしている気分を味わえるのでとても気を楽にして観れる。疲れない。

作業中とかストーリーが重厚な作品を流したりすると意識がそっちに持って行かれてしまったり、観ていて胃もたれしてしまうことがあるのだけどこれに関しては全くそんなことはないと言える。心を動かさずに観れる。いい意味で。本当に終始穏やかな気持ちでいられるのでお風呂とかで観たら気持ちいいかもしれない。

あとカメラに向かって笑いかける旅行客の人たちのカットが毎回あるのだけどその笑顔が大抵全力なのでそこもおすすめ。人の笑顔を間近で見る機会って普段そんなにないから、見ると「お、笑顔だ」と思えるので良い。

そしてそれが50話もあると言う。すごい。

70分×50話なので3500分のアーカイブが存在していることになる。しばらくずっとこれ流してればいいな…

こうして私は無事に旅への情動を発散することができた。めでたし。

まあ、それはそれとして湖のほとりにある小さいけれど小ぎれいな旅館に2泊3日滞在したいし旬のお魚料理とか山菜とか郷土料理とかを食べて大き目の露天風呂に日に2から3回入って近場のおみやげ屋さんを回ったり逆に客室でYouTubeとか観たりもしたい。欲とは際限なく湧き出る泉。






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