「しおり」を挟むと、普段とはほんの少し違う読書に

いつもの本屋で文庫本を購入したところ、店員さんが「この4つのデザインの中から1つ、しおりを選べますがどうしますか?」とひとこと。無料でしおりを貰えるキャンペーンが行われていた。 これといった理由はなく、なんとなく目に留まったデザインを選んだ。

調べてみると、1976年から45年以上続く『新潮文庫の100冊』というフェアが開催されているとのこと。購入した一冊が、たまたま新潮文庫の今年選んだ100冊に含まれており、そのためにしおりが付いてきた。

はじめ手に取ったときは、「このメガネをかけたキャラクターは何だ?」と思ったのだが、新潮文庫の公式なキャラクターで『キュンタ』と言うらしい。

(ちなみにリンクに貼った4つのデザインのうち、一番右のしおりを選びました。)

本屋は度々訪れるものの、『新潮文庫の100冊』というフェアについても、『キュンタ』についても全く知らなかった。本屋とか出版社の催し物にしっかりアンテナを張れたら、自分には無い新しい視点が加わって、読書も豊かなものになるのだろうなと感じた。

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普段しおりを使わないので、挟んでみると些細な心の弾みがある。つぎ本を開くときに、内容以外においても、ほんの少しの楽しみができる感覚と言ったらいいのだろうか。たまに見かける、本にしおりを丁寧にスッと挿し入れる人は、「こういう感覚なのか」とふと思った。

今日買った文庫本にはスピン(本についている紐のこと)があったので、しおりが無くとも問題ない。けれども、いざそれを挟んでみると、確かに普段の読書とは少し感覚が違うのだ。


考えると僕は、しおりのような「無くても困らないけれど、有ったら良いよね」というものに乏しい生活を送っていることに気がついた。

一方で「無くても困らないけど、有ったら良いよね」が豊かで、それを大切にしている文章をnoteで読むと、自分が対極にいることもあってか、「いいなぁ」と感じる。


振り返ると、一度だけこけしが描かれたしおりを購入したことがある。でも、すぐに紛失してしまい、いまはどこにあるのか分からない。そんなわけで今日貰ったしおりについても、早いうちに無くしてしまいそうな予感がする。

まずはこのしおりを無くさないことから、ちょっとした小物が豊かな生活を、スタートしようと思っている。








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