かけるものについて

自分が10代とか20代前半の頃、実際そうだったこともあって
「金が無い」
と、割と結構口に出していた。

これは日常の雑談の中だったり、断り文句だったりで頻回していて、便利で使いやすい言葉だった。

しかし今になって思えばこんな事は極力言わないほうが良いなと思う。
「金が無い」は他者評価と自己評価を同時に下げる言葉だからだ。

「金が無い」人を他人は遊びや交流には誘い辛くなるし、『金がない人』という評価になる。
自分に対しては『俺には金が無い』という呪いをかけてしまう。

しかもこの効力は評価を変えるか忘れるかしない限りずっとついて回るし、言葉が人づてに自分の知らないところまで伝播する事すらある。

言葉は目に見えないけど人の中に降り積もるものだと思っていて、どんな事を言ったかは本人の中で忘れない限り消えない。他人も自分も。

だから言葉には気をつけないとだ。

昔見た所さんの目が点(だったと思う)でめっちゃ美味いウニの事を取り上げていた。このめっちゃ美味いウニ(養殖)がめっちゃ美味い理由は極シンプルで、与える餌をめっちゃ良いものにしているからだと言う。

所さんはスタジオでめっちゃ美味いウニとなんならそんないい餌を与えられてない不味いウニを食べ比べさせられてて、
不味い方のウニはゲーゲー言いながら食べていた。

何を与えるかってとても大事だと思ったけど、これは実は言葉にも当てはまるかもしれない。
自分から発しているから忘れがちだけど、言葉は言うのと同時に自分もその言葉を聞いていて、体に入っていくものだ。ゆえに呪いをかける事は極力自分にしない方が良いと思う。

また悪気は無くても他人に対してかけてしまうものに『期待』がある。
自分の見える範囲だけど、不機嫌になるひとけんけんとしてる人は周りへの期待値が高過ぎる人が多い。
期待値が高いと、その期待通りにならない時には、裏切られた気になって不機嫌になったり怒ったりしてしまう。
期待されることも行動を制限される気がして個人的には苦手だ。
期待に応えないと!と動く事はかなり負荷が掛かるしストレスになってしまう。
だから自分は他人に期待しない事にしている。
その方が自分の機嫌を他人に譲ること無く自分のものに出来るし生きやすい。

人に対しても自分に対してもかける言葉には気をつけて生活していこうと思う。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?