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小説丸にて、錦見映里子さん『恋愛の発酵と腐敗について』(小学館)を紹介しました

小学館のサイト、小説丸にて担当中のコラム、「週末は書店へ行こう!目利き書店員のブックガイド」、大塚担当回が公開となりました。

今回紹介したのは、錦見映理子『恋愛の発酵と腐敗について』(小学館)です。

太宰賞受賞のデビュー作『リトルガールズ』(筑摩書房)を各所で紹介いたしましたが、待望の第二作となります。

前作もそうでしたが、錦見さんの視線はとても誠実です。
それぞれの登場人物の生い立ちや考え方、ふるまいの根拠などがそれぞれフラットに、けれども熱をもって造形されていて、これはあらすじだけではなかなか伝わらない魅力です。
  
難解ということはまったくなく、一見さらさらと読めてしまうのですが、こういった小説を書き上げるのは、おそらくたいへんな労力を要するだろうなあと思います。

ネタバレにならないように、でもその魅力をあますことなく掬いあげられるように、丁寧な紹介を心がけました。個人的には、次回の恋愛小説大賞にノミネートされてほしい作品だと感じました。

「あわせて読みたい本」は、大塚が解説を寄せた、多田尋子『体温』(書肆汽水域)をあげました。
時代は違えど、多田さんと錦見さんの作風は近いところにあると思います。

ぜひお手にとってみてください!

https://twitter.com/eliko38/status/1499695891611283457?t=s9v5ecR3Whn5wkAylTB_6A&s=19

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