4:入院2日目

水曜の朝食を終えると、清拭の時間がやってくる。昨日お風呂に入っていないため、拭くことができて嬉しいのだが、体を拭くタオルがいくら洗濯してあるとは言え、臭う。体を拭き終えたタオルは、洗濯をして漂白をして次の日また誰かが清拭で使うのだが、乾かす間も無く濡れたままでいる布はやはり嫌な匂いがする。ハムスターの小屋の匂い。

顔・体用のタオルと、陰部用のタオルは決められていて別の物なのだが、患者に配布される時は同じポリ袋に入れて渡される。正直その時点でもう嫌だった。しかも、陰部用タオルは、広げてみると茶色く汚れているものもあった。ハイターにつけてあったとは言えども、発見した瞬間、2度と使うものか、と決意した。

廊下の棚にお尻拭きシートが置いてあるのを知っていたため、それを1パック貸してもらって、トイレで陰部を拭いた。(本当はオムツの人が、オムツ替えの時に使用する物なのだが、茶色のタオルを見せて無理に借りた。)トイレで用を足せる人はウォシュレットで洗ってくれていいよ、と何回か言われたが、そもそも私はウォシュレットが汚く感じるタイプで、人生で一度も使ったことがないため、それも受け入れられなかった。

ちなみに、化粧落としを持ってきてもらうのを忘れていて、未だにメイクしたままのため、この日は臭いタオルで顔を拭くことはなかった。

清拭を終えると、造影CT検査があると言われ、車椅子で検査室に運ばれた。撮影台に寝転び、スポンジで頭の両サイドを固定される。「造影剤を入れると副作用で気分が悪くなったりすることがあります。具合が悪くなったら呼んでください」と放射線技師さんから説明があり、点滴の管から造影剤が注入された。その後すぐに撮影が始まり、とくに体調不良も無く終わったため安心した。

夫に拭き取るタイプのメイク落としの差し入れを頼み、夜にやっと化粧を落とした。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?