松田宇水

短編小説やイラスト(主に青い猫)、映画レビューなどを書いています。BlueCats

松田宇水

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最近の記事

映画「えんとつ町のプぺル」を見て(ネタばれあり)

面白かった。音楽がよかった。特にエンディング曲がすばらしかった。ロザリーナさんの声がよい。 一番気になったのはルビッチの夢である。空を見たいとか外の世界を見たいと言うのはお父さんであるブルーノの夢ではあるが、ルビッチの夢なのか、疑問に思ってしまった。 父親の果たせなかった夢を子が引き継ぐ。それは夢という名の重荷、呪いのようなものになる恐れがある。 呪いでもよい、呪いを解こうとする物語もある。その方向で物語をつくるなら、ルビッチは父親を愛しているが同じくらい憎んでいるキャ

    • スケッチブック

      私の弟は変わっていた。他人の死ぬ時がわかるのだ。 弟は絵を描くのが趣味だった。ほとんど唯一の趣味と言ってもいい。その絵は私が見る限りすべて人物画だった。 弟の絵ははっきりと特徴があった。1枚の絵に複数の年齢の状態を描くのだ。例えば顔なら、鼻を中心に4つに分割し、ひとつを20歳くらい、ひとつを70歳くらい、ひとつを40歳くらい、ひとつを10歳くらいという風にバラバラに描く。 右目のあたりが皺くちゃでミイラのように描いたかと思えば、左目のあたりは玉のようにすべすべな顔となっ

      • 少し怖い猫

        • 猫のフォルムはかわいい。

        映画「えんとつ町のプぺル」を見て(ネタばれあり)

          あくびする猫

          あくびする猫

          たたずむ猫

          たたずむ猫

          ジャンプする猫

          ジャンプする猫

          カラフルな猫の顔

          カラフルな猫の顔

          舌をペロリとする猫

          舌をペロリとする猫

          ごはんを食べる猫

          ごはんを食べる猫

          青い猫の後ろ姿

          青い猫の後ろ姿

          青い猫の横顔

          青い猫の横顔

          微幽霊 微霊体

          3人の人間がいて、2人が幽霊を目撃。一人は男の幽霊、一人は女の幽霊を見たという。 これは光のいたずらだろうか?幽霊キャラを創作する際に、人によって姿が変わるのに何か面白い理屈を考えたい。 例えば、微生物のような小さな幽霊がいて、それがいくつもすでに人に憑りついている。我々生きている人間は知らぬ間に微幽霊?微霊体?に憑りつかれ暮らしている。 幽霊は肉体を持たないので、そのままでは自我や個といったものを維持できず、成仏したり、意識が蒙昧な存在として現世をさまようままになって

          微幽霊 微霊体

          洞毛(どうもう)

          漫画の能力表現において、動物はクラシカルな手段だった。 ゴリラのような怪力、犬のような嗅覚、ウサギのような跳躍力。人間が超能力を思う時、私たちと同じ世界を生きる動物たちをイメージするのは自然なことだった。 怪力や驚異的な嗅覚といった派手な力が注目される一方で、地味ながら驚くべき能力を動物たちは持っている。 例えば洞毛。これは哺乳類の口付近にある毛状の感覚器官で、猫のひげ等がこれにあたる。人間は体毛は生えているが、洞毛は一本も生えていない。 洞毛には神経が通っており、小

          洞毛(どうもう)