見出し画像

【24/08/29_2】

痛風2日目の夜。

 ロキソプロフェン、ムコスタ、プレドニゾロン。これら処方薬がなかった時代、痛風はどれほど恐ろしい病気だったのだろうか……病院で処方された薬に心の底から感謝しながら家で仕事をしている。
 この時期は会社が忙しく、ポジション的にも替わりに稼働する者がない(この属人状態は早急に改善すべき弊社の課題である)ために、1日休んだらダイレクトに他部署の進捗に影響してしまう。痛風は遺伝もあるものの、結局のところ生活習慣によるところが大きいため、あまり声を大にして病気だからどうと言うのも憚られる。かといって、無理をして発作の回復を遅らせると互いに良くないので程々に休まなならばならないが、できる範囲のことはしなければならない塩梅の難しい所を感じている。
 歩行訓練のために休憩時間に近所のコンビニまで片松葉杖で行ってみた。初日の通院時はただ必死に病院へ向かったが、自分の置かれている状況を把握した今は、その時とはまた違った緊張がある。牛乳、コーヒー、野菜、豆腐をカゴに入れ、一瞬、酒の詰まった冷蔵コーナーを見て目を逸らした。飲めない状況下で見る酒……お酒よ……お酒〜……。アルコールがジワっと脳と身体を湿らせるせるあの液、その名も酒! 毎日潰れるまで飲むとかはなかったし、仕事中に酒飲みたいとかは(特定の状況を除いて)なかったので気づかなかったが、自覚がなかっただけでコマシちゃんは立派なアルコール依存症なのでは?(えっ今更?:インナー上位存在コマシちゃんのツッコミ)。
 歩いて足に負担をかけると、薬を飲んでいてもやはり痛みは戻ってしまうようだ。これを書いている今、ジワジワとまた足が痛くなってきている。さっき食後の薬を飲んだので、またベッドに横たわりロキソプロフェン、ムコスタ、プレドニゾロンの三神へ祈りを捧げている。昨日に続き今日もお酒を飲みませんでした、だから愚かなコマシちゃんをお赦し下さいロキムコプレ神様……。

サブカルとコマシちゃんの距離について。

 最近、サブカルがコマシちゃんに冷たいんです。倦怠期なのかもしれません。段々サブカルが何を考えてるのか分からないときが増えてきました。サブカルとの付き合い歴が長くなることにより、当然知識は増え、理解は深まり受け止められる幅も広くなるものだと思っていたのですが、物事そう単純ではないようです。ある部分では前まで感じなかった深い共感を自分の内から見出したりすることもありますが、全体でいうと溝は広がっていると思います。
 年齢かなー、年齢だよな。不可逆なんだよな。かつてコマシちゃんが10代の頃に親しんだモノと同じ役割を担う別のモノがあったとして、それを今の10代の人たちが新鮮に好んでいたとしても、今コマシちゃんは35歳だしそれを同じように楽しむことはできないのだ。
 流行は繰り返し二次元的には同じ地点に戻るとしても、三次元的には違う位置にあるスパイラルの形だという。流行の再来において回帰とアップデートを両立させるものが時間であれば、かつて若者だったおっさんにその違いを理解させなくするものもまた時間である。むしろ、おっさんが理解できていたとしたらそれは偽の流行なのだと逆説的に考えるくらいが冷静な気がする。10代の頃、上の世代のオタク達の一方的な共感に対してどう思っただろう? そういうことだ、未練がましく本棚にしまってある月姫のCD-ROMが泣いているぞ、コマシちゃんよ。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?