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デジタル羊は夢見る頃を過ぎても、まだ尚見続けるのだろうか?

WIRED 2019 VOL.33
ケヴィン・ケリーの巻頭記事。若い人からすれば、ウエルカムなんだろうけど、未だにこんなこと言っているとは驚きだよ。ニコラス・ネグロポンテが全てはデジタルになるって言ってからもう何年経ってると思ってるんだ。能天気なのにも程がある。

「オープンな世界」ってどこにあるの?。デジタル化によって作られたパラレルワールドは、その成立過程で商用利用が前提条件であった結果、ビッグブラザーやマトリックスのような中央集権型のディストピアが構築されてしまった。

その点についてケヴィンが知らないはずがない。なのに、そのことへの振り返りが足りなさすぎるよ。本論でも後半に多少触れてるけど、希望的観測を述べているだけで、ソリューションも提言もないのは、伝道師としては無責任すぎる。このまま信者を道連れにするつもりなのか。ダグラス・ラシュコフやアンドリュー・キーンの指摘に対してちゃんとカウンターを出すべきだよ。

なんか非常に残念。

ただ、最後にちょっとだけいいことを言ってるね。我々から個人データを吸い上げ、それを元に莫大な利益を産み出している強大なプラットフォーマーに対して、我々ができること。それはデータの主権を我々の手に戻すこと。そしてそのデータから生み出される利益を適正に我々に還元することが大事だと述べているね。僕もそうだと思う。

そういう意味では、情報銀行には期待したい。資産運用して年金制度を支えるがごとく、我々が生み出すデータが利活用されることで生み出される利益は、ベーシック・インカムのように還元されるよう、情報銀行は個人データ管理とデータ流通の砦となってほしいね。

頑張ってWIRED ゲットだぜ!

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#ミラーワールド

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