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暇太朗第2回2020/7/15

経緯

7月から会社が週3勤務になり時間ができたので、BACKSPACEを見学したいと相談してみた
勉強会をしてもらえることになり、プロジェクト暇太朗がスタートした
命名:比嘉さん
サムネイル:清水さん


「カメラについて学ぼう」の会

CGを学ぶにあたって、カメラの仕組みを知るとより理解が深まるということで比嘉さんからカメラについて講義を受けました。

カメラそのものについて

レンズマウント
レンズと本体を繋ぐ部分

マイクロフォーサーズとかライカのLマウントとかソニーのEマウントとか色々ある
イメージセンサがカメラによって異なりそれによってマウントの経が決まるから違いが生まれる

ライカLマウントがついてる本体でキヤノンのレンズが使いたい時用の、マウント変換アダプターが売ってる

マウントで変換した分の距離の影響はあまりない
マウントの規格によってフランジバック(マウントからフィルムまでの距離)がそれぞれ異なる


イメージセンサ
レンズからの光を電気信号に変換する部分、フィルムカメラのフィルムに相当する
画質の出来に直結してる

SIGMA fpは35mmフルサイズのイメージセンサを使っていて画角が広い
(実際の大きさは36mm、昔のフィルムが35mmだった名残(ややこしい))

画像1

マイクロフォーサーズのイメージセンサは小さめ
小さくした理由はカメラを小型化するため、放送業界はボケがない方が好まれるというのもある(キリッとした絵)

いろんな方向から光が入ってくることがボケにつながるから、イメージセンサが大きい方がボケやすい


カメラの基本パラメータ

画像2

F値とシャッタースピードとISOは三すくみの関係

焦点距離
レンズを変えると画角が変わる
レンズの〜mmは焦点距離
焦点距離が短いほど画角が広くなる

F値(絞り)
焦点距離とレンズの径の比、明るさを表す
小さいと明るい
1を切ることは高いレンズくらいしかない

絞ると光が入らない、暗くなる、F値は大きくなる、近くも遠くもシャープになる、ボケが少ない


シャッタースピード
シャッターを開いて、センサーに光を集める時間

1/2000だとパラパラする
1/60だとモーションブラーが起こる

動画撮影の場合は撮りたいfpsの倍のシャッタースピードで撮影するのがセオリー
24フレだと1/50
シャッタースピードが固定になるのでISOやF値で明るさなどを調整する
もしくはNDフィルター(減光フィルター)を取り付ける
ドローン撮影は太陽光で明るすぎることがあるのでNDフィルターが使われる


ISO
フィルムの感度のこと、大きくすると明るくなる
元はフィルムについてる粒子の量のことを指していたので、フィルムごとに異なっていたけど、デジタルになって値をいじれるようになった

ISOを上げるとノイズが乗りやすい
ISOを6にしてシャッター速度を30秒にすると全然ノイズが乗らない、撮影した画像をズームアップしてもカラーノイズが全然乗らない

スタジオカメラはISOがないのでゲインで掛け算する
けどゲインは単純に明るさに掛け算するだけなのでノイズが乗りやすい


シネマカメラ
普通のカメラと記録のフォーマットが違う、動画撮る用のカメラ
イメージセンサが良い
別のカメラとのフレームの同期機能がある


記録フォーマットについて

bit深度
8bit = RGBで256段階
16bit = RGBで2の16乗(65535)段階
固定小数点

TouchDesignerの16bit floatは浮動小数点の精度で、数字記録0-1に10bit、10を何乗するかの指数のために5bit、+-の符号のために1bit
階調は0-1の精度

画像3


fixedが固定小数点、0-1の間しか使えないけど精度が高い、音系に使われる
floatが浮動小数点、映像系に使われる、0-1の範囲より大きいものを扱える、Bloomを利かすときとか

jpgもpngもH264も8bit、256段階
最近10bitのものが出てきた、1024段階


コーデック
動画を圧縮、変換、復元する方式のこと


ProRes 8bit
映像系はProResが安定
ProResに似てるCineFormというフォーマット、あまり流行っていない


Blackmagic RAW
記録の段階で8bitになってないので暗いとこの階調を後で持ち上げたりすることができる
圧縮はされてる
BlackmagicはコーデックがBlackmagic RAWとProResがある
ProResの中に4種類あり、それぞれ軽さとビットレートが異なる


CinemaDNG
RAW画像が連番になっているフォーマット


JPEG 2000
映画に使われている


H.265

圧縮率が良くて絵もきれい
けど展開するのが重かったり、再生負荷が高い
H.264の2倍の圧縮率
ビットレートが同じで圧縮率が同じだと絵が綺麗になる


Hap
映像撮るときに普通は使わない、VDMXの会社が作った
映像の再生と頭出しがめちゃくちゃ速いけどファイルサイズがでかい
全フレームにキーが打ってあるので速く飛べる
ただ映像は汚い

タッチの場合、Hapじゃない時はキーフレームを打つ位置を決められる
ただビットレートを守ろうとして画質が落ちる

Hap Q
Hapの画質が粗いという欠点を改善したもの
ただファイルサイズがもっとでかい


色空間

sRGB
普通のやつ

Log記録
明るいとこを捨てて暗いところに厚みを持たせる、0-1の光のカーブをいじる方法
8bitの中でやりくりするやり方
ガンマも変換関数の一種

ワークフロー的にはACES規格の色空間にそれぞれのカメラ画像を変換してまとめる


ダイナミックレンジ
1番明るいところを1にして、どこまで暗いところまで撮影できるかを表す
この値が大きいほど、暗いとこのディティールが撮れる
参考記事


DaVinciで確認
リフト、上固定
オフセット、全体を持ち上げる
ゲイン、掛け算
ガンマ、ガンマカーブに沿って上がる


思ったことメモ

怒涛のカメラの知識で頭がパンクした

カメラ講義のあと、時々比嘉さんの解説付きで石田くんとHEXPIXELS鑑賞会して楽しかった
影だけシェーダーに色つけると色んな絵が出て良い

石田くんのすごいところはすぐに試してみるところ
カメラについて聞いたことを速攻でHoudiniで試してて、一歩目が速いってこういうことかと思った
マッハバンド消すのもすぐ試してた


Tips

・カメラエフェクト
ビネットとかレンズフレアは光学設計上の不具合で生じている
ビネットはレンズとイメージセンサの大きさが違うので光量落ちで発生するもの
光学的なエラーに人は馴染みがあって自然に見えるから、CGでは後からそれをわざわざ付け足している
CGくささを減らすため

・世界中のイメージセンサはだいたいSONYが作ってる

・マッハバンドの消し方
Noise TOPでRandomでAmp0.0001を乗せるとマッハバンドを消せる
あとRender TOPにDitherがある
こんなShaderもあり



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