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FC東京の年間チケットを購入した話

プロスポーツには「年間チケット」というものがあります。いわゆる年パス。水族館とか動物園とか、USJみたいな遊園地にもあるアレです。

Jリーグでは各クラブが年間チケットを販売しており、毎年ほとんどのクラブがシーズン終わりくらいのタイミングになると、翌シーズンの申込受付を開始します。

年間チケット購入のメリットはクラブによって様々ですが、

 ・1試合あたり割安の価格で購入できる
 ・いちいちチケットを買わなくて済む
 ・毎試合同じ席で観戦できる(指定席の場合)
 ・先行入場権が与えられる
 ・会員限定のイベントに参加できる

このあたりはどのクラブにも共通していて、毎試合欠かさずホームゲームに駆けつけるサポーターにとっては魅力的な特典が整っています。

今回筆者はFC東京の2024シーズン年間チケットを購入(更新)しました。
それなりに大きな買い物になることから、とにかくその金額を支払うことに納得できるようにいろいろと検討を重ねたのですが、来シーズン以降の自分自身への申し送りの意味も込めて、ここに残しておこうと思います。(長いです)

SOCIOになろう

SOCIOとは

筆者が長年応援しているFC東京では、年間チケット購入者をスペイン語で「仲間」を意味する「SOCIO(ソシオ)」と称してきました。

初めて年間チケットを購入したのは、2005年シーズンの後半から。
当時はまだ小学生でしたが、原博実監督率いる東京のイケイケドンドンな攻撃サッカーに魅了され、気付いた時には家族みんなでSOCIOに加入。
通常のチケットは「大人」「子ども」のどちらかの料金でしたが、SOCIOだと「ファミリー」という価格帯の設定があったのが大きかったと思います。(数年前に「ファミリー」は廃止され「U18」に変更となっています)

翌年には倉又トーキョーの大逆転劇を何度も目にしたお陰ですっかり東京の虜になり、味スタに通い続けることを念頭においた結果、中学に入ると「東京の応援に行けなくなる」という理由から週末に活動があるサッカー部ではなくあえて別の部活動を選択。
ボールパーソンという立場からホームゲームを見届けた高校時代の3年間だけ一時的に年間チケット購入を見送っていたものの、大学進学のタイミングでSOCIOに再加入。

これまで優勝争いを演じたシーズンもあれば、残留争いに巻き込まれるシーズンも。近年は新型コロナウイルスの影響で普段とは異なる観戦様式を強いられる日々も続きました。
同時に就職や結婚などを通じて自分自身のライフスタイルも変化してきましたが、どんな時でも毎年欠かさず更新を続け今に至ります。

SOCIOのメリット

さて冒頭で一般的に考えられる年間チケットのメリットについて触れましたが、FC東京の場合には以下のような点が挙げられます。

▶︎割引率が高い
席種にもよりますが、全試合定価で購入する場合に比べると25%〜30%前後の割引率で価格設定されています。

▶︎先行入場が可能
SOCIO会員は、一般開門時刻よりも15分早くスタジアムへ入ることができます。
早く入場できれば、自由席の場合にはその分選べる座席の選択肢が増えますし、指定席の場合でも、例えば販売数が限定されているグッズ等の購入時にもいち早く店頭へ向かうことが可能だったり、何かとありがたいサービス。

▶︎同一座席継続優先権の付与
指定席購入者の場合、翌シーズンも同じ座席をそのまま継続して購入できる優先権が与えられます。

▶︎リセール制度が活用できる
年間チケットを購入していても、何かしらの事情で行けない試合が出てくるケースも充分想定されます。
そうした時に便利なのがクラブ公式のリセール制度。
手数料等が引かれてしまうのと、買い手がいなければ成立しないので完全にペイできるという保証はありませんが、一銭も戻らないよりは喪失感を軽減できるシステムです。

他にも「特製ピンバッジの贈呈」「ユニフォームナンバーの割引」「抽選でピッチサイドシートやフラッグベアラーが当たる」などの特典が用意されています。

2024シーズンのSOCIO

東京から来季のSOCIOに関する販売概要が発表されたのは、2023シーズンも最終節を残すのみとなった12月1日(金)。

まずビッグフレームスプレミアム(ファンクラブの最上級会員)に優先申込期間が与えられ、それ以外の人たちは12月8日(金)の15:00から受付開始とのこと。
後述しますが少しでも早く手続きを行ったほうがメリットが大きいので、受付開始と同時に申込を行うために与えられた1週間で、どの座席を購入するか検討を重ねることにしました。

検討材料となるポイントをそれぞれ確認してみます。

席割

2024FC東京ホームゲーム 味の素スタジアム席割図

席割は今シーズンと変更が無いように見受けられます。
年間チケットの販売対象となるのは、ビジター席と南サイド自由席以外の席種。

ここ最近、Jリーグでもプロ野球でもめちゃくちゃ細かく席割が決められているスタジアムが増えて来た印象があるので、個人的には東京のような比較的シンプルな席割は助かります。(細かいと悩みが増える…)

価格

2024FC東京 年間チケット価格

さて大事な価格。
2024シーズンは各席種ごとに25%〜31%の割引率で価格設定がされています。対象試合数は、ルヴァンカップがトーナメント化されることに伴いJ1リーグの19試合のみ。

今シーズンとの比較をしてみます。
例えば筆者が今季購入していたホームUF指定席の場合、
・2023シーズン
 →リーグ戦17試合+カップ戦3試合
  =合計20試合分で¥53,000(¥2,650/試合)
・2024シーズン
 →リーグ戦19試合で¥58,600(¥3,085/試合)
となり、1試合あたり400円ほどの値上げです。

今般の物価高を考えると値上げはもちろん致し方ないと思いますが、昔は「1万ちょっとで全試合」だったはずのホーム自由席でも4万円台、メインSSS指定やメインSS指定に関しては10万円台を越えてきており、高くなったなあという印象を抱いてしまうのも正直なところです。

2023からの変更点

今季からの変更点もいくつかありました。

▶︎指定席の座席選択が可能に
これまでも継続特典として同一座席の希望はできたものの、新規で指定席を購入する場合はクラブのほうで自動的に座席が割り振られる仕組みでした。

それが、2024シーズン分からは購入時に空席から座席を選ぶことができるようになったのです。
いつか実現して欲しいと思っていたので嬉しい反面、いわゆる良席ほど先着順で埋まって行くことになり、すなわち争奪戦になる可能性が高い。

自分自身で座席を決めることができる分、クラブに割り振ってもらっていた時には無かった「たられば」を極力生み出さないよう計画的に手続きを進める必要が出てきました。

▶︎U12券種の新設&シニア券種の廃止
ファミリー層への来場に配慮したU12価格が新しく設定されました。ホーム自由席・バック指定席・バックセンター指定席・メインS指定席が対象で、なんと一律¥5,000に!
家族連れのサポーターにはありがたいですね。
一方でシニア価格は廃止になりました。

▶︎QRチケット選択で¥2,000引き
これまではSOCIOにはICカードが発行され、これをゲートでピッと端末にかざして入場していましたが、来シーズンからは更にチケットレス化を加速させるようで、SOCIO申し込み時にカードの要否を選択できるようになりました。

カード「不要」を選択した場合、スマートフォンなどのデジタルデバイスでQRチケットを表示させての入場となりますが、SOCIO価格からさらに¥2,000引きで購入できるとのこと。
従来通りカードでの入場も選択できますが、ICカードは廃止となり簡易カードに切り替わるみたいなので、こだわりがない場合にはQR発券にするのが良さそうです。

▶︎「限定席」の設定
これが筆者にとっては一番影響が大きかったように思います。
指定席のうち、人気が高い通路側と最前列の席が「限定席」として扱われ、SOCIO価格にプラス¥5,000が必要になりました。

今の自席が「ホームUF指定席の最前列かつ通路側」なのでまさにこれに該当。
確かに、通路側や最前列は中席や2列目以降に比べてスペースに余裕が生まれるので付加価値はあると感じていますが、通常のSOCIO価格が値上がりしている中でさらに追加料金が必要、というのはそれなりに大きなインパクトを感じました。

購入座席の検討

これらの検討材料を踏まえて、2024シーズンをどの座席で過ごすか決めていくことになります。
個人的な前提条件は「自分の席を持てること」「ピッチとスタンドの熱量をしっかり感じられる席であること」の2点。
これを踏まえ、以下の2択を選択肢として検討することに。

①いまの座席(ホームUF指定席)を継続する
②メインS指定席へ移動する

①いまの座席(ホームUF指定席)を継続する

コロナ禍前まではホーム自由席を購入していたこともあり、長年ゴール裏で歌い、叫び、飛び跳ねながら応援を続けていました。
その後コロナ禍で声出しが出来なくなったことを機に、以下のようなメリットとデメリットを踏まえ、憧れていた「自分の席」を持ってみようということでゴール裏上層のホームUF指定席に移動しました。

ホームUF指定席からの眺め(2023.10.28 vs広島)

▶︎ホームUF指定席(ゴール裏上層)

〈メリット〉
 ・指定席なので待機列に並ぶ必要がなかった
 ・雨が降っても濡れない席を確保できた
 ・早く申し込めば快適な席が確保できた

〈デメリット〉
 ・限定席なので自動的に+¥5,000
  ・ピッチからの距離が遠い

自由席の場合、希望のエリアを確保するには「早く入場するために並ぶ」ことが求められたりします。

例えば当時の東京では、試合2日前の夜からペットボトルを並べて待機列の順番を確保したり、試合当日も朝早くから待機列整理で現地にいなければならなかったり…

学生時代は割と自由に動けていたので並ぶことにもそこまで抵抗はなかったのですが、社会人となった今、どれだけ「並び」に時間を費やせるかと考えた際、負担がだんだん大きく感じてきてしまい、それならいっそのこと最初から座席が確保されている指定席の方が時間を有効活用できるのでは、という考えに至りました。

現在では待機列作成に抽選制のLINEミニアプリが導入され「早いもの順」は解消されたものの、完全に運任せなので絶望的な番号を引いてしまうケースも多々あり、やはり指定席がもたらしてくれる余裕は大きなものだと感じます。

また、上層スタンドはもし悪天候での試合だったとしてもよほど風向きが悪くない限り濡れずに過ごすことができます。
この点もストレスフリー。

そして何よりも、申込順に前から席が割り当てられていくことが明示されていたことが大きかったです。
指定席継続特典の「同一座席継続」については、ホームUF指定席の場合2022→2023のタイミングまで対象外でした。
つまり毎年座席がリセットされる(少なくとも表向きに継続は約束されない)ことになっており、「申込順に前方かつ中心寄りの席が割り当てられること」が明記されていたのです。
実際に昨年の申し込み時も受付開始直後に申込みを行うことで最前列かつ通路側を確保することができていました。

最前列なら足元も広く、前列のお客さんの動きに視界が遮られる心配もありません。
また目の前に手すりが備わっていることから、S字フックを活用すれば荷物を掛けておくことも可能。
通路側であることのメリットも大きいのですが、最前列に関しては正直中席でも十分快適に過ごせるくらいのゆとりがあります。

ということで、今の自席への満足度はそれなりに高め。
ホームUF指定席も2023→2024のタイミングからは「同一座席継続」の対象となるので、今回は受付開始時点で最前列通路側が確保されています。これは心強い。
座席の移動が不要な場合は、急がず所定の期日までに手続きをすれば問題ありません。

デメリットとしては、先に述べた通り「限定席」の扱いになることで追加料金の必要が生じたこと。
加えて、どうしてもピッチからの距離感が遠く感じてしまい、試合をただ観るというよりも一緒に戦いたいタイプの筆者にとっては、正直上層スタンドでの観戦にやや物足りなさを感じてしまうのも否めませんでした。

②メインS指定席へ移動する

ではもし移動するのであればどの席種へ?と考えた時、真っ先に思い浮かぶのが前々からうっすら憧れがあったメインS指定席です。

メインS指定席からの眺め(2023.4.29 vs新潟)

▶︎メインS指定席(メインスタンド下層/上層)

〈メリット〉
 ・試合が観やすい
 ・最寄駅から歩いた時に入り口が近い
  ・臨場感に溢れる

〈デメリット〉
 ・価格が高め
  ・静かな人が多い
  ・雨に降られる(前方席のみ)

サッカースタジアムの値段設定は、先述のSOCIO価格を見ても分かるように観やすさに比例して「メイン>バックスタンド>ゴール裏」となっているケースがほとんど。
メインスタンドは、プロ野球で言うところのバックネット裏に近いイメージでしょうか。

同じくタッチラインを挟んで向かい側のバックスタンドも良さそうに見えますが、味スタの場合デーゲームだと強い日差しが照りつけ、完全に逆光で眩しさと戦いながらの観戦になること、また最寄駅である飛田給駅からの位置関係上、ぐるっとスタジアムを半周して入退場する必要があることなどが若干ネックに感じます。
その点メインスタンドは駅からも近く、基本的に陽が差すこともないので昼夜問わず快適な観戦が可能です。

メインS指定席は北側(ホーム寄り)と南側(ビジター寄り)、それぞれ下層と上層に設けられていて、狙うのであれば下層北側と決めていました。

ピッチ上の選手たちが繰り広げる激しいバトル、監督・コーチ・スタッフから伝わってくるベンチ付近独特の緊張感、そしてステレオサウンドのように左右の両ゴール裏から覆い被さるような大声援…現地観戦の醍醐味を最大限に味わうにはもってこいのエリアです。
想像するだけでワクワクが止まりません。

一方で、前列(大体20列目より前)だと雨が降った時に濡れること、そして恐らくゴール裏よりは静かに観戦する方が多そうなので、この辺りが個人的には若干のマイナス要素。
ただスタジアム全体の熱量を肌で感じることができると考えれば、90分雨に降られるくらいはそこまで気にならないような気もします。
比較的静かなエリアだったとしても、多数の席は年間チケットを購入するような東京愛に溢れている方に埋めてられていることに変わりありません。


…と、検討を重ねているうちに完全にメインスタンドが視野に入ってきました。
魅力を感じる座席が取れるなら購入してみたいという気持ちが明確に芽生えてしまっています。
お金に余裕があるわけでもないのに。

ということで、メインS指定という新しいエリアでの「新居探し」を選択肢に含めながら戦略を練ることにしました。

戦略を練る

この申し込みで1年間の座席が決まること、そして決して小さくはない金額の支払いになることを考えると、やはり自分自身が納得できる座席を確保したいものです。
好みの座席を確保するためには、先着順の座席選択で素早く抑えることが求められます。
「たられば」で後悔することのないよう、できる限りの情報収集を行い申込開始に備えることにしました。

2024FC東京 年間チケット受付スケジュール

改めて申込スケジュールを見てみましょう。
12/6(水)12:00〜12/8(金)12:00の間はビッグフレームスプレミアムの優先申込期間なので、この期間に埋まっていく座席もあるはず。
それ以外のサポーターが申込手続きを行えるようになるのは12/8(金)の15:00からとなっています。

申込開始以降、12/24(日)までに手続きを行えば同一座席での継続も可能。
逆に言えば、少なくともそれまでは既存のSOCIO会員によって2023シーズンに購入されていた座席は選べないということです。

概要を見て確認しておきたいと思ったのは以下の点。

①限定席価格の考え方について
②指定席SOCIOが別の座席へ変更して手続きを行った場合、
 その座席は順次開放されるのかどうか
③「同一座席継続」の申込期限以降、継続されなかった座席は
 いつ選択可能になるのか

①は、筆者のような「最前列の通路側」を購入する場合の限定席価格について。
一括りで¥5,000で済むのか、はたまた最前列¥5,000+通路側¥5,000で¥10,000必要になるのかが、概要の文言からだけでは読み取り切れませんでした。
もし追加料金が¥10,000になる場合、コスパもかなり変わってきます。

②・③は、良席がすでに既存のSOCIOで多く埋まっていることが予想される中、空席待ち状態の席を自分自身で確保しに行くことは可能なのか?その場合どのタイミングで狙いに行くことができるのか?を把握するためのクエスチョン。
空席が生まれ次第順次開放されていくのであれば、申込開始時点ですぐに手続きを行わず、少しずつ様子を見ながら空席が出るのを待つのが効果的かもしれません。
また、もし継続されなかった席が解放されるタイミングが分かれば、同一継続権を放棄してでもその一瞬に賭ける価値があるかもしれないと考えました。(一応いまの席もリリースされるし)

クラブへ問い合わせてみる

…ということで、クラブの問い合わせ窓口へメールで聞いてみることにしました。概要が発表されて比較的すぐに問い合わせを行ったのですが、当日中に回答が帰ってきました。迅速な対応でありがたい限りです。

結果としては、

限定席は最前列の通路側でも+¥5,000となる
他の席に移動した方の座席も順次空席扱いとはならず、選択はできない
③継続されなかった席も即時開放にはならず
、基本的に選択できないと理解してほしい

とのことでした。

またご担当の方にも問い合わせの内容を汲み取っていただけたようで、「ご希望に近い座席に空席が出ればご案内できるかもしれないので、フリー記述欄に希望を残してもらえれば」というありがたいお言葉も。

要は、既に埋まっている座席の空席待ちに期待をしたところで選択できるようにはならず、座席選択をしたいなら申込開始の段階でしっかり狙いに行った方が良い、その上で空席を狙うならフリー記述欄に希望を記入するのが有効、ということが判明しました。

もし希望のエリアに空席が無い場合、例えばホームUFを継続申込しつつ、メインSに空きが出たら案内してもらう、みたいな席種を跨いだ要望は出せるのか尋ねてみたところ、そのようなケースでも可能な限り対応してくださるようで、「ぜひ一番の希望をご記入ください」とのこと。
申込時点で決済が発生するためやや処理に手間は掛かるものの、「1シーズンを通してご利用いただく大事なお席のため、できるだけご希望に沿ったご案内ができるように努めて参ります」との親切な回答をいただきました。

めちゃくちゃ面倒なことを聞いてしまったなと思ったのですが、想像を遥かに超える大変丁寧な回答をいただけたのは正直驚きました。

とにかくこれで懸念点は解消です。
限定席の設定方法も判明したので、それぞれの席種を選択した場合の価格は以下の通りで確定。

・ホームUF指定席を継続する場合:
  1席¥58,600+限定席¥5,000=¥63,600
・メインS指定席へ移動する場合:
  1席¥77,600

ちなみに2023シーズンは「全席種対応招待券」が2枚ついてくる年会費¥10,000のビッグフレームスにも加入していたので、実質的な支払額は¥63,600+¥10,000=¥73,600でした。(この特典では、メインSSS指定席までを含めた全ての席種に使えるクーポンが2枚分付与されるので、たまに良い席で見てみたいというときにお勧めです)

ただ、もしメインS指定に移動した場合はこの特典の旨味がほとんどなくなってしまうので、加入しないorレギュラー会員(¥3,000)にグレードを下げても問題がないように思います。
(逆に、ホームUF継続の場合には「ここぞ」の時に使用できるので加入しておきたい)

つまり継続の場合は「ホームUF指定+限定席+BF」で¥73,600となりますが、移動した場合でも「メインS指定」¥77,600のみでその他の料金は支払う必要が無くなるので、価格差は実質たったの¥4,000ということになります。ここまで来ると憧れのメインスタンドSOCIOはもうすぐ目の前。

コストパフォーマンスで言えば今の席もかなり優れていて、この席ならずっと継続してもよいと思える価値のある席だとも思っていました。
ただ価格帯的にもう少しの上乗せで手が届きそう、そして座席選択ができて最初から自分の好みの座席を選べるかもしれない…

よし、決めた!!!

これらの状況を踏まえ、以下の作戦で行くことを決意。
 ・申込開始と同時にメインS指定の空席状況を確認
   →魅力的な席が空いていれば抑える
   →空きがなければホームUF指定を継続しつつ、空席待ちの希望を記入
 ・その後もメインS指定に良さそうな席がなければ、そのままホームUF指定を継続する

狙いを定める

実際の座席選択画面で「魅力的な席」を抑えるためには、ブロックや座席番号単位で優先順位を整理しておく必要があります。

まずは味スタの詳細な座席表を確認。

www.livewalker.comより

メインスタンドの下層は、座席番号で言うと1番〜163番までがメインS指定席のエリア。
座席番号が小さければ小さいほどゴール裏のホーム自由席に、大きければ大きいほどスタジアム中央のメインSSS指定席やペアシートのエリアに近づきます。

前後は1列〜31列までの構成。
スタンドの形状によりブロックごとに最前列の数字にバラつきがあります。
10列目と15列目の間には通路があり(11列目は車椅子席/12列目〜14列目があるのはゴール裏寄りの2ブロックのみ)、20列目以降は先述の通り屋根に覆われているので雨の日でも濡れるリスクを回避できる可能性が高まります。

そのため列については、ざっくりと前段(1〜10列)中段(15〜20列)後段(21〜31列)と分けて考えることにしました。

メインS指定席も他の席種と同様に最前列・通路側は限定席の扱いとなりますが、申込開始時点で空いている可能性は低いこと、そもそもの場所が良ければ中席でもさほど気にならないだろう、ということで今回はそこまでこだわらないことにしました。(もちろん結果的に空いている席がそのような席であれば、課金する価値は高いと思います)

システムの特徴を把握する

先着順の座席指定で少しでも早く希望エリアの座席指定画面にたどり着くためには、システムの設計もイメージしておく必要があります。

一口に「座席選択可能」と言っても様々なパターンがあります。
例えば、野球好きでもある筆者が応援している埼玉西武ライオンズのチケットサイトでは、スタジアムの全体図から直接希望のエリアまで拡大して空席状況を確認できます。

ライオンズチケットは直感的に操作できる


一方Jリーグチケットのようなチケットぴあが運営するサイトでは、まずブロック単位での選択が必要で、選択したブロックの範囲内から空席を確認することになります。

ぴあ系のサイトはまずブロックを選ばないといけない


後者の場合、同じ席種内であっても他のブロックの空席を確認するには座席選択画面から一つ前のブロック選択画面に遷移する必要があり、狙いとは異なるブロックへ誤って進むとタイムロスに繋がりかねません。
そのためピンポイントで狙いたい座席がある場合、その座席番号がどのブロックに位置しているのか事前に把握しておくことが大切です。

FC東京のホームゲームチケットは普段Jリーグチケットから販売されており、各指定席にはブロック番号が割り振られています。
カメラロールに比較的最近のメインS指定席の購入画面が残っていたので確認したところ(上の画像)、下層北側として割り当てられているのはB02〜B09の8ブロック

例年、SOCIOの受付は「e-uketsuke.jp」というJリーグチケットとは別のプラットフォームで行われているため、今回どのような画面が表示されるのか予想がしにくい面がありましたが、ひとまず同じように割り振られると仮定。

総合的に考えた結果、やはりせっかくのメインスタンド、極力センターサークルに近い座席へ寄りたい気持ちが大きく、メインSSS指定席やペアシートに近いブロックを最優先にしつつ、もしダメならピッチの近くで熱量を感じられる前列を狙いに行くような戦略で、ブロック×前中後段単位で6段階ほどの優先順位を設定しました。

いざ、申し込み


申込開始当日は、購入手続きに備えて午後半休を確保。
お昼で仕事を切り上げて万全の体制で待機することに。
我ながら馬鹿だなあとも思いましたが、ここは「仕事よりも東京」。
来シーズン1年間のモチベーションに関わる大切なイベントと捉えているので、急な打ち合わせや電話対応で邪魔されるわけにはいきません。

2日前からビッグフレームスプレミアム会員向けの先行申込期間が始まっており、X(旧Twitter)等で動向を探っていましたが、メインS指定席の空席状況について触れている方は筆者が見た限りいなかったように思います。
ただ、バック指定席の申し込み画面を共有されている方がいて、その方の呟きを見るとJリーグチケットの時と同じようなブロック選択が求められる仕様であることが見て取れました。これは有益な情報。

そして迎えた15:00ちょうど、クラブ公式サイトから年間チケット申込フォームへアクセス。
利用規約への同意欄の下に、以下のような選択肢が表示されます。

今回は2番目の「違う席種を継続で購入する」を選択。
ここで言う「継続」は、座席の継続ではなく年間チケット会員の継続という意味ですね。

次の画面では、早速購入希望の席種と、ビッグフレームスを含むオフィシャルメンバーシップ(=ファンクラブ)の継続有無の選択を求められます。
ここで予想外だったのが、プルダウンで表示される席種の選択肢。

「メインS通常席」「メインS限定席」のように、この時点で「限定席」「通常席」のどちらにするかの選択を迫られます。
価格帯が異なる別商品という扱いなのかもしれません。
もともと通常席でいいやとは思っていたものの、空席状況に応じて最前列や通路側に手を出せたらそれに越したことはない、と考えていたこともありここで少し迷いましたが、とりあえず「メインS通常席」を選択して次の画面へ。

座席選択に入るのかと思いきや、一旦ここで申込者情報の確認ということで、氏名や住所、連絡先等の情報が表示されます。
特に変更がないのでそのままスルーでさらに次の画面へ。

ここまで来てようやく座席選択です。

予想通り

最初の画面で選んだ席種についてのみ操作できる仕様でした。
まずはスタンドエリアを選択。例えばメインS指定席であれば「下層メインスタンド北側」「下層メインスタンド南側」「上層メインスタンド北側」が選択肢になります。(上層メイン南側は表示されなかったので、年間チケットでは売り出していない模様)

次に、エリアブロックを選択します。
これは当初の想定通りの振り分けでしたが、中央寄りのB05〜B09のみが選択肢に表示されていたような気がします。
希望のブロックを選択すると、空席情報が表示され、さらにその下にようやく空席状況が出てきました。

緊張の一瞬…

イメージです

空いてたーーーーー!!!!!

予想通り狙っていたブロックはほぼ埋まっていて、さすがにこの段階で空席は無かろうと思っていたのですが、最優先としていたエリアにポツンと1席だけ選択可能になっている座席を発見。
即座に確保して、購入画面に進みます。

座席選択の次のページまで進むと、10分後までは選択した座席が確保されるみたいで「15:XXまでお席を確保しています」という表記が登場。ひと安心。
抑えている場所でも十分過ぎるのですが、せっかくなのでページを遷移して他のブロックの空き状況もチェックしてみることにしました。

まずはメインS限定席の下層北側。
一応空きはあるみたいでしたが、B05〜B07の3ブロックしか選択肢に表示されなかったことから、中央寄りのブロックは最初から売り出される席が無かったのだろうと思われます。
受付開始5分時点で、B07は前段通路側が6席ほど、B06は4列目の通路側が1席、B05まで行くと最前列にも空席が残っていました。意外と残ってるんだなという印象。

続いてメインS通常席に戻り、他のブロック。
やはり中央寄りのブロックほど空席は少なく、B06あたりまで行ってようやく前段でも連番が抑えられそうでした。
本当はもう少し他の席種も確認しておきたかったのですが、確保した席が流れてしまうのは避けたいので最後の購入手続きへ。

決済方法を選択し、申込内容を確認して、購入確定
こうして無事に2024シーズンのSOCIO継続手続きが完了しました。

振り返り


座席へのこだわりが強くない人にとっては、「そんなことまで考えるのか…?」とドン引きされそうな気がしますが、こだわりが強めな筆者にとっては「考えなくてもいいようなこと」まで考えながら座席を検討するのも結構楽しかったりします。

実際に申込が終わってみたら「想像していたアレ全然関係なかったな」とか、逆に「うわーコレ確認しておけば良かった…」とか、そういうのも結構あります。
なので、次年度以降の申込に向けて筆者自身気をつけようと思ったポイントを残して、終わりにしたいと思います。

①各座席からの眺望を把握しておく

ピッチからの距離感はどうかとか、意外な障害物がないかとか、「その席からどのように見えるか」は結構大事な気がします。

クラブの公式サイトにも「席からの見え方をチェックしよう!」ということで「360°パノラマビュー」という機能が一応存在していますが、全体で8地点分からの眺めしか確認することができません。

https://www.fctokyo.co.jp/ticket/price/

例えばメインS指定でも下層北側で1地点、上層北側に1地点、みたいな感じなのですが、同じ席種でもブロックによって見え方も全然違ってくるので、正直物足りなさを感じます。

ここでまた野球の話になってしまい恐縮ですが、ライオンズの座席案内機能ではブロック単位での座席ビューが見れるようになっていて、これがかなり便利です。

1番ホームベースに近いブロック
比較的外野寄りのブロック

ベルーナドームの場合にはブロック番号が2つ飛ばしで並んでいるので、上記の画像も実際には4ブロックしか離れていませんが、同じ「ライオンズ内野指定席SS【3塁】」でもホームベース寄りと外野寄りだと結構角度が変わることが分かります。
どのスタジアムにもこのような機能があったら嬉しいなというのが本音です。(口だけ言うのは簡単で、作るにはとても労力が掛かる作業であることは重々承知しています…)

あとは、SNSで検索したり、自分自身でシーズン中に確認しておくのも手です。
前者の場合は、例えばX(旧Twitter)では席種名や「味スタ ここから」とかのワードを用いるとヒントになりそうな投稿が結構出てきます。
後者の場合だと、実際にその席種を購入して現地で確認する必要があるのでハードルとしては高めですが、自分が重要視しているポイント目線で確認できるので1番確実です。

②座席選択は「席種ごと」

空席状況を見て通路側とか最前列も取れそうなら行っちゃえ!くらいのイメージでしたが、1番最初(しかも座席指定の画面より2ページ前)の席種選びの時点で限定席か通常席かを選ばなければならなかったのは予想外でした。
「メインS指定席」での一括りではなく「メインS指定席【限定席】」「メインS指定席【通常席】」はあくまでもシステム上別の席種として扱われているということになります。

仕方ないと言えば仕方ないのですが、例えば複数名で通路側から連番を取りたい場合、1人が限定席、残りの人は通常席、というようにそれぞれ別の「席種」を選んでから進む必要があるので注意が必要です。
この辺りはまだまだ改善の余地があるように思いました。

③座席に関する要望は100文字以内に

指定席の場合、クラブからの回答にもあったようにフリー記述欄が設けられています。
過去の傾向や今回の問い合わせ回答を見ると、結構目は通してくれるような気はしますが、フリーと言いつつ100文字までという字数制限が設けられており、何か希望を残す場合は100文字以内に収めなければいけません。(これは昨年までもそうだった)

意外と100字ってあっという間です。
何か要望を残したい場合には、限られた文字数の中で具合的に伝わるよう事前に入力する内容を考えておくと、実際の申込時に慌てずに済むと思います。

④決済方法をちゃんと選ぶ

これはちょっと勿体無いことしたなーと思っていること。
筆者は遠征用のANAマイルを貯めるべく、普段からANA To Me CARD PASMO JCB GOLD(ソラチカゴールドカード)を利用していて、今回も普段通りクレジットカードで決済を行ったのですが…
「確保されているうちに早く購入完了しないと・・!」と急ぐあまり、クレジットカード決済のほかにコンビニ払いが選択肢にあったことを見落としていました。

ANAマイレージクラブ加盟店でANAカードを利用して支払いを行った場合「クレジットカード会社のポイント移行とは別に、さらにANAカードでのクレジット決済200円(税込)ごとに1マイル」を貯めることができます。

つまり、今回もしコンビニ決済を選択して、ANAマイレージクラブ加盟店であるセブンイレブン店頭にてANAカードで支払いを行なっていれば、¥75,600÷200=378マイルを追加で獲得できていたはずなのです。
このことは後から別の方の呟きを見て気づきました。

終わりに

今まで購入したことのないエリアの指定席ということで、隣の人がどんな人だろうとか、そもそも奮発して良かったと思えるシーズンになるのかとか、そんな不安が全く無いわけではありません。
それでも年間チケットを購入した今、個人的には来シーズンへの期待値の方が圧倒的に上回っています。

毎年のことながら、我がクラブは新体制への期待度と実際の結果が反比例することが多く、蓋を開けてみなければ分からない部分も沢山あります。

ここ最近色々とサポーターからクラブに対する不満や批判が目立つようになってしまっていますが、問い合わせをした際も年間チケットを購入することの重みを理解してくれている感じが伝わってきたことについては率直に嬉しさも感じました。

このnoteを書いている期間の間にも、様々な移籍加入の情報が飛び交い、新体制発表会の日程も告知されました。(相変わらずオンライン配信のみなのは不可解ですが)
あと1ヶ月ほどすれば、年間の日程も発表されて、あっという間に新シーズンの足音が聞こえてくるでしょう。

とにかく声を出してサポートしたい人。
座ってじっくりフットボールを楽しみたい人。

スタジアム観戦の楽しみ方は人それぞれだと思っていますが、どの席種であろうとSOCIOであれば東京がシャーレを掲げ、アジア、そして世界へ闘いの舞台を移していくことを皆願っていることに違いはないはず。

娯楽として、趣味として、生き甲斐として、愛するクラブをそれぞれが最大限に楽しめる場所で過ごせることが大切なことだと思いますし、誰かの場所選びにいつかこのnoteが役立つのであれば幸いです。

駄文にお付き合いくださった方、ありがとうございました。

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