《こまじんの掘り出し物》岩佐なをのエクス・リブリス
岩佐なをさん
まず、岩佐なをさんは男性です。本名は岩佐直人といいます。Wikipediaにも書かれてますが、詩人であり、画家・版画家でもあります。銅版画でたくさんの蔵書票(エクス・リブリス)を創作しています。また、ドローイングや版画で、本や雑誌の挿画・装幀も手がけています。
私は岩佐なをさんとは面識がありませんが。妻が詩を書いている関係で、岩佐なをさんと交流があり、いただいた手紙に蔵書票(エクス・リブリス)が同封されていることが何度かありました。
今回は、そのエクス・リブリスを紹介しようと思います。
エクス・リブリス
エクス・リブリスとは、本の見返し部分に貼って、その本の持ち主を明らかにするための小紙片です。日本語で「蔵書票」と訳しています。「エクス・リブリス」はラテン語「ex-libris」で、「だれそれの蔵書から」という意味だそうです。
岩佐なをさんが同封してくださるエクス・リブリスは、それ自体が美術作品で、いつもその素晴らしさに感心して大事に保管するのですが、整理が悪いせいで、いろんな所に入れてしまい、探し出すのに苦労してしまいました。見つけたもの以外にも、本の間に挟んで栞のように使ってしまったのもありそうです。
日本では、書物の持ち主を示すものに「蔵書印」があります。私も、かつて篆刻の蔵書印を作って、うれしがって本に押していましたが、いつの間にか使わなくなり「お蔵入り」してしまいました。
古書を購入すると、たまに蔵書印が押されているものがありますが、蔵書票(エクス・リブリス)を作っている人は、私の周囲では聞いたことがありません。エクス・リブリスは、なかなか一般の人が使用するとは思えない、マニアックで高級な趣味的作品と言えるかもしれません。
岩佐なをさんのエクス・リブリス
前置きが長くなりました。私の手元にある岩佐なをさんのエクス・リブリスを紹介します。
後半の作品には人名が入っているので、たぶん注文を受けて作られたものでしょう。
一枚ずつ写真に撮ったので、実際の色調とは少し異なりますが、雰囲気はわかっていただけると思います。少女や動物(怪獣)がよくモチーフになっているようですね。植物や、一見アメーバか微生物に見えるものもおもしろいです。エロティックな少女の姿態に目がひきつけられてしまいます!
トップ画像は、「ももろ illustrator 絵本」さんのイラストです。
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