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緑のまち推進補助制度のリーフレットをつくりました(狛江市 環境政策課×KOMAE Desinger's Lab.)

こんにちは、こまえのデザイン. です。

こまえのデザイン.では、地域住民とのコミュケーションデザインの観点から、媒体を問わず、市役所の情報発信の改善を進めています。

今回は、KOMAE Desinger's Lab.のコマツヒロノリデザイナーと協業で作成した、狛江市の緑のまち推進補助制度(担当:環境政策課)のリーフレットをご紹介します。


そもそもKOMAE Designer's Lab.とは

KOMAE Designer's Lab.は、狛江市にゆかりのあるデザイナーさんに、こまえのデザイン. を通じて市の事業やプロジェクトに参画していただき、“コミュニケーションデザイン”の観点からプロジェクトの推進をサポートしてもらう取組みです。

デザイナーさんと制作したブランドロゴ

企画段階からデザイナーさんが事業やプロジェクトに関与することで、行政として、地域住民とどのようなコミュニケーションを取っていくべきなのか。それをデザインすることにその狙いがあります。


コミュニケーションのデザインを行うために

まず、情報を発信する側として、“コアターゲットの設定”、“メッセージの内容の精査”、“情報を届けるツールとタイミングの最適化”を考えますが、これを担当職員がデザイナーさんとディスカッションして、試行錯誤しながらその答えを探していく過程で、職員の“学び”も同時に図られていくものと考えています。

そのため、KOMAE Designer's Lab.の取組みでは、単にデザイナーさんに「イラスト書いてください」「ポスターつくってください」というようなオーダーは通常行っておらず、このような話が担当課から寄せられた場合でも、まず担当課と“コミュニケーションデザイン”の共通認識を持つためのオリエンテーションを行い、単にチラシやポスターなどの表現物をきれいにする"だけ"の取組みにしないようにしています。

今回紹介する案件は、リーフレットの内容も印刷業者もほぼ決まっていた段階で、担当職員からこまえのデザイン.に相談が持ち込まれました。
まずは、このあたりから振り返りたいと思います。


ある日、こまえのデザイン.に相談が持ち掛けられた!

この緑のまち推進補助制度のリーフレットは、制度改正に伴い、数年前に作成したリーフレットを更新することになったのですが、担当者は従前のリーフレットをちょっと修正すればOKと考えていました。
しかし、実際にはイラストを追加する必要があり、それを受注が決定していた印刷業者に相談したところ、イラストを作成するためには外注する必要があることが判明しました。

さらにリーフレットの納期も迫っており、デザインにかけられる時間も約1週間しかなかったことから、急きょこまえのデザイン. に相談が持ち込まれました。


困ったときのコマツさん。

今回は、以前にも道路交通課の街路灯設置事業PRチラシの案件で、チラシのデザインに困っていた担当者を救っていただいた実績のあるコマツさんにお願いすることにしました。

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コマツデザイナーによる街路灯設置PRチラシ

まず、今回の制度改正の内容を説明し、制度改正前のリーフレットを見せながら、内容を説明すると、“このままでは制度について誤解される可能性があり、また、その趣旨をイラストで表現するためには大掛かりなイラストの書き直しが必要” との指摘をいただきました。

やはり、当初担当課が想定したよりも大がかりな修正が必要で、当初の印刷業者では対応できない理由もここにあったことが確認できました。
雑誌の編集の経験が豊富で、編集技術に長けたコマツデザイナーならではの的確な修正提案に担当職員は感心しきりでした。

コマツデザイナーとの打合せ

このあと、1週間という短期間で完成させた補助制度のリーフレットですが、今回のリーフレットのポイントをコマツデザイナーの「編集後記」から一部抜粋しながらご紹介します。


リーフレットのポイント

  • 「緑のまち補助制度」を紹介する目的のリーフレットでしたので、全体的に緑の爽やかなイメージで展開できればと思いました。

  • また、柔らかさを印象づけたかったので、表紙は軽やかに見えるよう意識しました。ラフ案では「補助の対象条件」が1ページ目(表紙)にあったのですが、4ページ目(最終面)に移動させることにしました。

生垣1
【新しいリーフレットの表紙】

  • 4面「申請者手続きの流れ」の【期間の目安】の「約2週間」等の矢印の長さが、【申請者】【狛江市】の各行程のそれぞれの項目と時系列の期間で関連付いて見えるように、という指示に対し、薄い横線の模様を入れることで雰囲気として関連付けることができる上に、時系列の目盛りにもなるようにしました。

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【新しいリーフレットの4面】

職員の“学び”につなげる。

今回の案件は、冒頭でご説明したKOMAE Designer's Lab.の本来の目的からすると、どうだろうなぁ…というような案件でしたが、担当職員からは「デザイナーとこまめに連絡を取り合い、たくさんコミュニケーションを取ることが、良い作品を完成させる秘訣であるとわかった。」という感想が寄せられましたので、「職員の“学び”に繋げる」というKOMAE Designer's Lab.のもう1つの目的については達成できたように感じています。


ビフォー&アフターはこちら。

・従前のリーフレットの中面
(平面的なイラストで制度がわかりにくい)

・新しいリーフレットの中面
(立体的なイラストと種別ごとの実例写真でよりわかりやすく)


デザイナーさんのやりがいにも?

コマツデザイナーからも「市役所のご担当の方に仕上がりをとても喜んでいただけたので、こちらもとても嬉しかったです。気に入っていただける物を作れたということが、何よりも嬉しいので。作業のやりとりの中で素直な感想がいただけるのは、進めているデザイン方向性の確認にもなるため、とてもありがたいです。それがお褒めの言葉であればなおのこと。」とのコメントをいただきました。

担当者の声や感想、市民の反響が直に届きやすKOMAE Designer's Lab.の取組みは、デザイナーさんにとってもモチベーション、やりがいにつながっているようです。

今回も、最後までお読みいただきありがとうございました!(T)

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