ZOOM は MarTech Tool ではない。どのように工夫すべきか。

認知度と利用率が爆上がりのオンライン会議システム ZOOM。単なるオンライン会議として利用するのなら不満は少ないが、これを MarTech Tool として使えるのかどうかを見極めなければデジタル戦略プランナーは務まらない。ということで、目下、利用中である。

ZOOM と YouTube Live

ZOOM (Pro) では YouTube Live 配信の機能が使える。
https://zoom.us/profile/setting から設定にて機能のオン・オフが可能。

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何も考えなければ、この機能を使って配信するのが手っ取り早い。
しかし、右下に編集できない ZOOM ロゴが入ってしまう。

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もしかしたら消せるかもしれないが、ちょっと分からなかった。
これぐらい気にならないと言う人も多いかもしれないが、ZOOM の宣伝をしたいわけじゃないのでロゴは外して、自社ロゴや文字を入れ込みたい。

そうなると、ZOOM は一つの画面として考えて、その画面を取り込んで配信する方法を取ることとなる。一手間かかるが、難しくはない。

音声のミキシングは ZOOM 上ではできない

一つの端末から複数の音声を入れ込みたいことがある。複数の端末から各々の音声ではなく、一つの端末から複数の音声ソースを入れたいということである。配信ソフトだと気軽にできる機能だが、ZOOM のオーディオ設定ではマイクは一つしか選択できない。
別途、[画面の共有]から[コンピューターのオーディオ]で端末のオーディオを乗せることはできるが、これは内部音源(既に取り込んでいる音楽ファイル)であり、外部ライン入力を2本入れ込むことを想定している訳ではない。

つまり、音声合成してから、端末にマイク経由で取り込んで ZOOM に乗せなければならない。ということは、ミキシングの装置が必要ということになる。この辺りは配信の要領と同じ。

私は ZOOM F6 を使って、ゲーム機の音声と人の声をミキシングしている。
(紛らわしいが、オンライン会議の ZOOM 社とは別の音響機器メーカーの ZOOM 社である。)

他者の音声は調整が難しい

ZOOM の良い点は、いろいろな端末を使って気軽に参加できることである。しかし、同時に多様な環境に対して柔軟に対応しなければならないことでもある。特に他人の他端末からの音声の質と量の違いには悩まされる。ピークを越えた音量を送出しがちな調整・設定されていない端末、不意のノイズ、音質の違い(FMラジオとAMラジオの違いと言えば分かりやすい)、微妙なズレなどなど。
最近は、テレビ番組、ラジオ番組でもリモート出演されている様子を多く見ることができる。気になるのは音質だろう。違うマイクを使っているのだから違いが出て当然だが、できれば同じ音質で聞きたい。全員が同じ端末、同じマイクを使った場合は同じ音質になるのだろうか?誰か試してほしいw

流行るか?ZOOMを用いた複数人による実況放送

人気のインターネットコンテンツの一つとしてゲーム実況がある。複数人で実況しているものもある。テレビ番組だと「ゲームセンターCX」に代表される有野課長+後ろのスタッフの声、というような設定で楽しそうにゲームを行うという姿を映す放送が人気だ。これも今までは同じ空間に演者が居て収録されるスタイルである。
これからはリモートでやっていく時代がくるかもしれない。ということで試しにやってみたのが、ポートピア連続殺人事件、伊藤果六段の将棋道場である。

ZOOM で仲間に参加してもらい、XSplit を通して YouTube Live 配信している。2回配信して、概ねいろいろな挙動が分かった。たぶん、これから続々といろんな人が同じようなコンテンツを出してくるだろう。

自宅での環境整備は楽ちん

今まで自宅から機材を運び、撮影場所で設定し、またバラシて持って帰るということをしていたことに比べると、自宅設定は置きっぱなしで良いから随分と楽である。しかも、ケーブル抜き差しが最小限だから機材の安定度も違う。機器は生き物だから、違う場所に行けば違った挙動をすることもあるのである。
(昔の職場では機器類にはお札を貼っていた。大きな機械ほど電気を落とす恐怖はぬぐえない。)

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私の自宅配信環境である。足元にデスクトップがあり、必要に応じてノートPCを使っている。部屋の明かりが暗いので裸電球の照明を加えた。この電球は照明用ではなく、実は植物育成用のライトである。観葉植物用に以前使ってしまってあったものを取り出した。太陽光に近いスペクトラムだが、それが人間の肌に合うのかどうか全く分からない。オッサンの顔などジロジロみられる訳でもないけら構わないのだけれどもw

まだまだ技術的にクリアしなければならないことも多く、試行錯誤が続きそうです。
他人が作ったコンテンツを観るのも楽しいのですが、作ることを考えるのも楽しいものです。少なくとも5月中はステイホームで放送となりそうです。

(@totheworld)

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