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あの完璧な夏の夕方。

気がついたらポプラの葉が豊かになっていた。
今年もまた、ポプラが風に揺れる季節がやってきた。

上の子がまだお腹にいた時。産休に入ったタイミングで夫は出張。最後の1人時間を満喫するように日々を過ごしていた。

夏の夕方。早めにお風呂を済ませて、柴犬の散歩に出た。夏のこのシチュエーションが大好き。昼間散々かいた汗を流して、スッキリして涼しくなった頃外に出て風にあたる。

ポプラの葉が風に揺れてさわさわと心地よい音が耳に入ってきた。波の音を聴くのと同じ位に癒された。

「あ~最高!」と思った時ふと、
「あぁ、もう2人目欲しい」と思った。と同時に、またポプラが風に揺れて、今この瞬間を、その子の名前にしたい、と思った。

まだお腹の中には、初めての子が入っている。まだ1人目も産んでないのに、何思ってるんだ私、と1人ツッコミを入れた。前のめりにも程がある。

それから1ヶ月位して、上の子が産まれた。
そしてその1年半後に、予定よりも1ヶ月早く、母に似たのか前のめり気味に、2人目も産まれた。

2人目の子には、あの時、ポプラが風に揺れて完璧な夏と思った瞬間の思いを込めた名前をつけた。

今日、完璧な春みたいな日を過ごして、久しぶりにあの完璧な夏の夕方を思い出した。




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