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紫陽花の季節を思い出して、決断したこと。

小川糸さんのツバキ文具店シリーズの続編を読み始めた。

最初の章のタイトルは、紫陽花。

決めかねていたことがあった。
育休は、来年の3月いっぱいまで。でも、もう1年延長することもできる。しかし延長すると保育園に入りづらくなるリスクがある。

育休が始まった頃、お兄ちゃんの保育園の送迎をゆっくりできることに新鮮さを感じていた。
紫陽花が咲いていて、毎朝「紫陽花だよ。きれいだね。」と言って、息子はまだ言葉があまり出ていなかったので、あいさつ代わりに紫陽花をぽんっと触る。それが毎朝日課のようになっていた頃があり、仕事をしていたらこんなにゆったりした気分で送迎できていなかったな、とすごく新鮮で、尊い時間で幸せを感じていた。

それからだんだんと、この時間、大事にしたいと思うようになり「育休を延長すること」が頭に浮かぶようになっていた。

秋になり、夫の出張が増え、ワンオペの日が増え、お兄ちゃんは保育園からよく風邪をもらってくるし、毎回妹にも移って病院通いが増え、私ももれなくもらうことがほとんどなので、2人目の育休ってこうなるのか…と疲弊し始めていた。

いつの間にかやることに追われあんなに尊く思えていた保育園の送迎の時間も、バタバタとただのルーティンになっていた。

椿ノ恋文を読み始めて最初の章のタイトルが紫陽花だった。ふと、あの紫陽花の季節を思い出した。

秋になりすっかり色が変わった紫陽花を見て、息子は「あーさい(息子なりのあじさい)」と言えるようになって、夏に毎朝言っていたのを覚えていてくれて、言えるようになったんだなーときゅんとした。

あの頃、育休だからゆったり送り迎えができて花を一緒に見て名前を教えることが新鮮で尊いと思えていたのに、いつしかそれが当たり前になって最初のように大事な時間に思えなくなっていた。

でもやっぱり、あの、紫陽花を一緒に見て、紫陽花だよ。と言っていた朝は尊くて、紫陽花と息子なりに言えるようになったことは嬉しくて、もう少しこの時間、ゆっくり見守りたいと思った。

育休、やっぱり延長する。

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